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『道浦TIME』

新・読書日記 2018_024

『広辞苑・第7版』(新村出、岩波書店:2018、1、12)

10年ぶりに改定された「広辞苑」の第「7版」。なんだか最近、「10年」経つのが早い・・・。

早速、発売日(金曜日)に購入し、その晩は明け方の4時まで いろいろと言葉を引きました。もちろん「第6版」を横に置いて「引き比べ」です。どれが「新しく採用された言葉」か、逆に「消えた言葉」は何か。そのあたりのことは、平成ことば事情6657「『広辞苑・第7版』で気付いたこと」に書いたので、読んでみてください。8500円分、元を取らないとね。


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(2018、1、12に購入、読みました)

2018年2月25日 21:26 | コメント (0)

新・読書日記 2018_023

『隠蔽捜査7 棲月(せいげつ)』(今野敏、新潮社:2018、1、20第1刷・2018、1、30第2刷)

主人公の竜崎は、警察庁のキャリアでありながら「大森警察署長」に「左遷」させられた。普通は50歳ぐらいのキャリアで「警察署長」に左遷されるのは「嫌がらせ・いじめ」のようなもので、その時点で警察を辞めるのだそうだ。しかし、「公務員は国民のために働くものだ。上司の気持ちを忖度して生きるべきではない」という信念を基に働く竜崎には、左遷など関係ない。与えられた場所で、精いっぱい仕事に邁進するだけだ。これが「胸がすく」のですよね。会社(警察)の中での出世を気にしてコソコソ動く大多数の管理職、地位を自分の価値だと思い込んで偉そうに振る舞うエライさんを、問答無用でブッタ斬っていくところが爽快です。「忖度」する様子は、現在の政界を彷彿させますね。こういう警察官が、本当にいればいいのになあ。いるのかなあ?周りは、ちょっと迷惑かもしれませんが。

その"情け無用"で仕事をする竜崎に異動のウワサが!意外なことに「移動したくない、大森署で働き続けたい」という自らの気持ちに驚く竜崎。「人間・竜崎」の一面も見られる一冊です。

ところどころ、著者・今野敏の思いが出てきます。たとえば、

「日本のマスメディアはスキャンダルにばかり躍起になっていて、ジャーナリスティックな話題はあまり取り上げないような気がする」

結構、テレビを見てるんだな、と思いました。


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(2018、2、9読了)

2018年2月25日 17:28 | コメント (0)

新・読書日記 2018_022

『異名・ニックネーム辞典』(杉村喜光編著、三省堂:2017、5、25)

ツイッターで、この著者の方の存在と、本書の存在を知り、興味を持って購入。

たしかに「こういう視点」からの辞典というのは、なかったのではないか。

「視点を絞る」ことで、いろんな辞書が成立するのだなと感心しました。

参考にさせていただきます!


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(2018、2、6購入、読み始め)

2018年2月25日 12:27 | コメント (0)

新・読書日記 2018_021

『お話はよく伺っております』(能町みね子、文春文庫:2017、11、10)

「2018読書日記007」で書いた、酒井順子さんの『男尊女子』と比べると同じような何気ないエッセイでありながら、文体に書き手の「ジェンダー」を感じさせる。

酒井さんは「女」でありながら、その「女」の社会的立ち位置に疑問を持ち続けている視点。一方の能町さんは「体が男、心が女」で「女」になった方。でも文体・目線は「男」が残っているように感じる。「女」の社会的立ち位置に疑問を持っているようには、文体からは感じられなかった。

その能町さん、「週刊文春」で連載を持っていたのだが、ちょうどこの本を読んでいる最中に、「文春」の取材姿勢、つまり編集長の編集方針に疑問を覚えて、連載を「休載」してしまった。

これに対して「『男』だな!」と言うと、また話がややこしいのだが、

「女のように潔くスッパリと」(「休載」だから、本当はスッパリではないが)

連載を辞めてしまったので、驚いた。

この本で書かれた「街中の観察エッセイ」は、実は、私も「ことば」に関していつもやっていることなので、共感を覚えた。あのユーミンも、昔は若者の会話や風俗を、喫茶店で聞き耳を立てて取材していたと言うしね。「時代の空気」を取材することは、大事だと思いましたね。

本書のタイトルは、別に「名刺交換の際の言葉」ではなく、ふだん勝手に聞き耳を立てて、勝手に取材させて頂いている「取材対象者」への「おことわり」のフレーズということで、ちょっと、しゃれています。


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(2018、2、2読了)

2018年2月24日 17:25 | コメント (0)

新・ことば事情

6717「絶対王者」

羽生結弦選手、復活の平昌五輪、連覇・金メダル!

凄い!の一言です。まさに、

「絶対王者」

の名にふさわしい!

この間読んだ『羽生結弦は助走しない』(高山真、集英社新書)の帯にも、

「絶対王者は もっと強くなる」

とありました。

ところでこの「絶対王者」の「絶対」という言葉は、ちょっと、普段使う「絶対」とは、ニュアンスが違うように感じます。どういう意味か、考えてみました。

他の言葉に置き換えると、

「押しも押されもせぬ」「究極の」「アルティメット」

という感じがします。

『三省堂国語辞典』を引いてみたら、

*「絶対」=(1)ほかに比較するものがないこと。(例)絶対性、絶対王政

ありゃ。これだわ。

「絶対王政」は明らかに「絶対王者」に影響を与えていますよね。

「絶対君主」

なども、「絶対王者」に影響を与えているのではないでしょうか?

ちょっと、納得してしまいました。

その後、2月23日の日本テレビ「every.」では、フィギュア女子の競技の模様を放送していました。

優勝したザギトワ選手。とても15歳には見えません。準優勝のメドベージェワ選手も、18歳には見えない。宮原知子(さとこ)選手が19歳、さすが「ミス・パーフェクト」。そして坂本花織選手が17歳。坂本選手は幼く見えましたが、2人とも素晴らしい演技を見せてくれました!

every.」では、メドベージェワ選手のことを、

「世界選手権を2連覇した『絶対女王』」

と言っていました。男性は「絶対王者」で、女性は「絶対女王」なのでしょうかね。

(2018、2、23)

2018年2月24日 12:04 | コメント (0)

新・読書日記 2018_020

『羽生結弦は助走をしない~誰も書かなかったフィギュアの世界』(高山真、集英社新書:2018、1、22)

<ネタバレあり>

1980年頃から40年近くにわたってフィギュアスケート見続けている著者は、エッセイスト。元・雑誌編集者。

最初にフィギュアスケートの基礎について詳しくわかりやすく書いてあります。その後、羽生結弦選手のどこが、どうすごいのか、2010年から2017年までのどの大会でのどの演技がどうなのか、書かれています。正直、とってもマニアックだと思います。普通なら、私は手に取らない本です。でもオリンピックやってるし、報道する立場として勉強しとかなきゃという感じで読み出しました。その「勉強」にちょうど良い、「平昌五輪」でのシングルスケーターのここがすごいと、後半では具体的に紹介してくれています。でも女子日本代表になった坂本花織選手は、想定外だったのでしょうか、紹介されていませんでした。そういうこともあるのでしょう。また「五輪では金メダルを取れなかったが、スゴイ選手」も紹介されています。「五輪での金メダルが全てではない」というのは「真のフィギュアスケートファン」なのでしょう。

途中で、なぜか「マツコデラックスと友人」という話が出て来て「へえー、そうなんだ」と思ったのですが、ところどころ、語尾が「女性的」になります。「フィギュア」にはまる人は女性的なのかも。大体ファンも、女性が多いですからね。著者の過去の著書を見てみると、『愛は毒か 毒が愛か』と哲学的なものや、

『恋愛がらみ。不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』

など、と記されています。え?

「教えちゃうわ」?

...女性?さらに、以前、テレビ東京が全仏オープンの中継をやっていたときのエンディングテーマに、「ABBA」(!)の『The Winner Takes It All』という曲を使っていたことがあったそうなのですが、それを知った著者は、

「うまい選曲だわ」

と感心した記憶があるそうです・・・、

「だわ」?

うーん、「心は女性」のようですね。

さらに読み進むと、何と衝撃の一文が。

「個人的な話ですが、私は現在、肝臓がんの治療中です。それが理由ともなっているのでしょうが、私がもっとも強く願っているのは(中略)単純に、選手の健康だけです」

え・・・残りあと10ページというところで、意外な展開に・・・。

高山さんは、この平昌五輪、羽生選手のあの「金」の演技をご覧になったでしょうか?女子の2人の、そのほかの国の出場選手の奮闘も、ちゃんと見届けてほしいです!


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(2018、2、17読了)

2018年2月24日 10:08 | コメント (0)

新・ことば事情

6716「勝利しました」

2月17日の日本テレビ『Go ing』を見ていたら、

「藤井五段が羽生竜王に勝利しました」

「藤井五段が勝利し」

という原稿・ナレーションが出て来ました。それを聞いて違和感がありました。これは、

「勝利しました」

ではなく

「勝ちました」

でいいのではないか?と。

ナレーションで出て来た3回とも「勝利しました」でした。

「漢語+する」

の形ですよね。でも恐らく、反対に「負けた場合」には、

「敗北しました」

とは言わずに、

「敗れました」

と言うのではないでしょうか?その辺のバランスがなあ・・・。「勝つ」ほうだけ、基本が「勝利する」になっているようで。

「漢語を使う」という意味では、「平成ことば事情6669遺体を『遺棄した』か?『捨てた』か?」と「平成ことば事情6706「遺体を『遺棄した』か?『捨てた』か?2」で書いた、

「(遺体を)遺棄しました」

を使う"違和感"に通じるような感じがします。

(2018、2、23)

2018年2月23日 21:03 | コメント (0)

新・ことば事情

6715「3点しんにゅう」

先日の新聞用語懇談会の放送分科会で、

「1点しんにゅう」か?「2点しんにゅう」か?

について各社の話を伺ったという話を、元とNHKの先輩に話したところ、

「お茶の『「辻利」の『辻』は『3点しんにゅう』だよ」

と教えてもらいました。

え?「3点しんにゅう」なんてあるの?

「今度コンビニで、ペットボトルのお茶を買って確認します!」

と言ってから、コンビニで「辻利のお茶」を捜したのですが、なかなか見当たりません。

そんなことを考えて歩いていたら、今週の火曜日(20日)、大阪の梅田で見つけました!コンビニのお茶ではなく「宇治茶バウムクーヘン」のお店です。

下が写真!

20180223.jpg

たしかに「3点しんにゅう」ですねえ。

でもこれは「デザイン」だからなあ。まあ例外的だと言えましょう。

(2018、2、22)

2018年2月23日 16:12

新・ことば事情

6714「吃驚」

2月21日、俳優の大杉漣さん(66)が急死されました。驚きました・・・。

その翌日22日の「ミヤネ屋」の放送で、タレントの東国原英夫さんが出したツイッターのコメントの「吹き替え」をしてくれと、Sディレクターに頼まれました。そこには、こう書かれていました。

「吃驚(きっきょう)」

きっきょう?

たしかに「音読み」したら、そう読めなくはないけど、言わないでしょ、そんな発音の言葉。これどう考えても、

「びっくり」

と読むに違いないですから、そう指摘したのですが、

「でも・・・」

とネットを検索して、

「吃驚(きっきょう)」

という表記を見せて来ます。

「じゃあ『びっくり』で変換してみろよ、出るから」

とやらせてみると、果たして、

「吃驚」

が出て来ました。Sディレクターは「吃驚」していましたが。

これを「きっきょう」と読んでいたら、私が恥を書くところでした。

(2018、2、22)

2018年2月23日 14:16 | コメント (0)

新・ことば事情

6713「ほけぶ」

2月17日(土)の午後4時前、車の中で「NHKラジオ第一放送」を聞いていたら、大阪放送局の吉田アナウンサーが読んでいたニュースと天気予報が気になりました。

彼の発音は、「近畿北部」の「北部」が、

「ほけぶ」

に聞こえるのです。またその前に出て来た、

「近畿地方」

が、「母音の無声化」もできていませんでした。「母音の無声化ができないこと」も、「ほけぶ」と聞こえる発音に影響しているのかもしれません。後輩で元・読売テレビの清水健・元アナウンサーの発音と似ていました。

また、「8Kテレビ」での五輪観戦というPRのようなニュースで

「大画面テレビの、きめ細やかな画面と」

という原稿を読んでいましたが、これは、「きめ細やか」ではなく、

「きめ細かな画面」

なのではないでしょうか。「きめ」=「肌理」ですが、これは「細かい」ですよね。

「細やか」

は、「気遣い」「気配り」などに使います。つまり、原稿の文章に、

「細やかさ」

が足りないように感じたのでした。

(2018、2、22)

2018年2月23日 10:14 | コメント (0)
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