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『道浦TIME』

新・ことば事情

6566「なに、女と話しとんねん」

先日、東京出身の同期のカメラマンが、話しかけて来ました。

「あのさあ、けさのニュース見てたら、Tアナウンサーのアクセントがさあ・・・」

「どうしたの?」

「なんか、因縁を付けた奴が逮捕されたとかいうニュースで、その因縁の部分が『関西弁』だったんだけど」

「ふんふん」

「『なに、女と話しとんねん』というものだったんだけど、最初の部分のアクセントが、

『ナ/ニオ\ンナト・/ハナシト\ンネン』

っていうように『ナ/ニオ\ンナ』が『何女』って聞こえたんだけど、おかしいよな?」

「そりゃ、おかしいね。『ナ\ニ・オ\ンナト・/ハナシト\ンネン』だな、関西弁のアクセントだと」

「だろう?」

あれ?・・・・あれあれ????

ちょっと待った!

「あ、やっぱりそれはあり得るね。単語ごとに区切れば、確かに『ナ\ニ・オ\ンナト・/ハナシト\ンネン』になるけど、ことばのつながりを考えると『ナ/ニオ\ンナト・/ハナシト\ンネン』もあるな。それの最初の部分は『何女』に聞こえるな。」

「え?そうなの?そうかあ・・・」

「しかし、ストレートニュースの中のコメントに、そんな完全な関西弁を入れるのは、どうなのかなあと、原稿の作り方でちょっと、どうかなと思うけどね」

ということで、会話は終わったのでした。

ストレートニュースの中に入った「カギカッコ付の方言」は表現が難しいです。

ちなみに、Tアナウンサーは「関西人」です。

(2017、11、22)

2017年11月22日 22:53 | コメント (0)

新・読書日記 2017_134

『BLUE GIANT SUPREME 3』(石塚真一、小学館:2017、11、4)

ヨーロッパ・ドイツへ旅立った主人公のサックス吹き・大。これが「世界一のサックスプレーヤー」を目指す大の、世界進出第一弾であり、武者修行でもある。グローイングアップの様子がワクワクする。

けど、作者は取材とか大変だろうなあとも思いました。

ヨーロッパでのンドを組むメンバー探しも、佳境に入って来ましたね!

ワクワクしますね、本当に。


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(2017、11、4読了)

2017年11月22日 22:49 | コメント (0)

新・ことば事情

6565「独島は『ドクト』か『トクト』か?」

トランプ米大統領がアジアツアーで韓国を訪問した際の「晩さん会」で出されたメニューに、

「独島で捕れたエビ」

があり、問題になりました。そのニュースの際に、

「竹島の韓国名『独島』の読み方」

が問題になりました。

読売テレビを含む「日本テレビ系列」では、

「ドクト」

と、最初が「ド」と濁ります。(と、日テレの用語手運遺書いてあります)

しかし新聞を読んでいると「読売・朝日・産経」は、

「トクト」

と「濁らないルビ」(「ト」)が振ってありました。

一体どちらが正しいのか?また、いつから、その読み方なのでしょうか?

11月16日に岡山で開かれた「新聞用語懇談会・秋季合同総会」で、ルビを振っていなかった(と思う)「毎日・日経」など他の新聞社や共同通信・時事通信、放送各社にも聞いてみました。その結果は、以下の通りです。

(共同通信・議長)では「ド」と濁る社と、「ト」と濁らない社、挙手を。

・「ド」(濁る)  =毎日新聞・テレビ朝日・日本テレビなど

・「ト」(濁らない)=東京新聞・読売新聞・朝日新聞・産経新聞・日経新聞、NHKなど

(朝日新聞)「トクト」と濁らない。朝鮮語は「有声音」(濁音?)と「無声音」(清音?)の区別はない。語頭は「無声音」(清音)の「ト」で、母音に挟まれた語中は「有声音」(濁音)の「ド」。昔「金大中」氏の読み方は、1965年の時点では「キム・テ・チュン」と「清音」だったが、1972年の拉致事件の際になぜか「キム・デ・ジュン」と「濁音」になった。「独島」に関しては、1982年以降、一貫して「トクト」と濁らない。

(共同通信)語頭は濁らないので「トクト」。調べた範囲では、2009年以降は、濁らない「トクト」。それ以前は、ルビを振っていなかった。

(時事通信)ずっと濁らない「トクト」。

(毎日新聞)ルビを付けるかどうかは、出稿部(記者サイド)の判断。毎日新聞では、外信部とも協議して、2014年以降「ドクト」と「語頭が濁る形」を採用している。共同通信の外信記事が「トクト」と「清音」で来たら、毎日用に「ドクト」と濁った形に直す。

(NHK)韓国・朝鮮語は、NHKでは「カタカナ表記」だが、「トクト(独島)」としている。韓国語では「語頭」は濁らない。しかしアルファベットでは「D」で始まる。「Dok-Do」と表記する。

(テレビ朝日)「独」に引っ張られて「ドクト」と濁る。現地発音に近い音だと「ド」と「ト」の中間。韓国・朝鮮語に堪能な社員に聞いたところ、「ト」と濁らないそうだが。

ということでした。

なお、今回の会議にTBSの委員は欠席だったんですが、ネットで見限りでは、

TBS「あさチャン」と「Nスタ」では、「ドクト」。

日テレも「ドクト」で、朝日新聞は「トクト」でした。

やはり「放送=ド」、「新聞=ト」の傾向があるようですが、どうやら「ト」と濁らない方が、「現地音」に近いようですねえ・・・。

(2017、11、21)

2017年11月22日 21:43 | コメント (0)

新・ことば事情

6564「晩さん会か?夕食会か?」

アメリカのトランプ大統領初来日の際、11月6日に安倍首相が迎賓館赤坂離宮で主催した「夕食会」を、読売テレビの「ミヤネ屋」を始め多くの放送局は、

「晩さん会」「晩餐(ばんさん)会」

と表現しましたが、多くの「新聞」は、

「夕食会」

と表現していたようです。理由は恐らく「晩さん会」は、

「皇居で天皇陛下が主催して国賓を迎えるもの」

なので、「天皇」も出席せず、「皇居」で行われるものでもなく、「国賓」でもないトランプ大統領(公式実務者訪問)には、使わなかったのだと思われます。

また、チェックできていないのですが、韓国で国賓として迎えられたトランプ大統領を招いた会は「晩さん会」だったのでしょうか?それとも「夕食会」だったのでしょうか?

もし「晩さん会」だとすると、

「国内と国外では基準が違う」

ということでしょうか?海外の場合に、

「王室主催で国賓を招いて宮殿で行われ」

ないと「晩さん会」とは言わないのでしょうか?

この疑問について、11月16日に岡山で開かれた「新聞用語懇談会・秋季合同総会」で質問しました。それに対する各社の委員の回答は、以下の通りです。

(共同通信・議長)これもどちらを使ったか、まず挙手で。

・「晩餐(ばんさん)会・晩さん会」

=産経新聞・NHK・フジテレビ・日本テレビ・テレビ朝日ほか

・「夕食会」=MBS・東京新聞・読売新聞ほか

(読売新聞)「夕食会」とした。「晩さん会」は国賓・皇居に限定と『スタイルブック』に書いてある。海外は、国内に準じて「夕食会」。ただし「ノーベル賞」の場合は「国王」主催なので「晩さん会」。

(共同通信)『ハンドブック』で、「晩さん会」は「夕食会」に書き換えることになっている。「来賓」が「国賓」かどうかは関係なく、「主催者」が「皇室・王室」の場合は「晩さん会」。「大統領」主催は「夕食会」。「ノーベル賞」の場合は「国王」主催なので「晩さん会」。

(産経新聞)今回は、漢字で書いてルビを振って「晩餐(ばんさん)会」。特に決めているわけではなく「晩餐(ばんさん)会」「夕食会」両方使っている。出稿部の原稿を直したりはしない。10月1日以降の原稿データベースでは、「晩餐(ばんさん)会」=85件、「夕食会」=157件だった。特に皇室だから「晩餐(ばんさん)会」というわけではなく、出稿部から出てきたとおりで、「晩餐会」の漢字にルビが抜けていたら、ルビを振るぐらい。

(朝日新聞)使い分けはしていない。「晩さん()」は改まった豪華な食事会。そんなにギチギチには(使用基準を)決めていない。ただし「宮中晩さん会」は固有名詞扱い。トランプ大統領を迎えての食事会は、政府によると11月6日の迎賓館赤坂離宮のは「晩餐会」、前日のステーキハウスは「夕食会」だった。(首相官邸サイト)

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201711/05usa.html (11月5日「夕食」)

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201711/06usa.html (11月6日「晩餐会」)

「晩餐会」の「餐」が表外字なので、できるだけ「夕食会」を使うようにしている。

(NHK)「皇室」だから「晩餐会」を使うという取り決めはない。そこでどう表現されるか?に従う。今回のトランプ大統領の来日の場合は11月5日は「夕食会」、11月6日は「晩さん会」とした。

(日本テレビ)NHKと同じく今回のトランプ大統領の来日では、11月5日は「夕食会」、11月6日は「晩さん会」だった。やはり「迎賓館赤坂離宮」で開かれた11月6日のは「晩さん会」。しかし「晩さん会」を「夕食会」と置き換えることは可能。

(フジテレビ)弊社も11月5日は「夕食会」、11月6日は「晩さん会」と、政府の発表に従った。(今回のトランプ大統領の来日は、「国賓」ではなく「公式実務者訪問」だったが。)また、韓国の大統領主催の会は「晩さん会」、中国の会は「公式夕食会」とした。

また、「皇居」で行われる「国賓」のための食事会は「宮中晩さん会」とする。

(テレビ朝日)11月5日は「夕食会」。政府発表に従った。韓国の食事会は、韓国政府発表が「晩さん会」だったので、それに従って「晩さん会」とした。

(テレビ東京)韓国のは「夕食会」で、中国のは「晩さん会」で放送した。

ちなみに、11月13日にネットで見たニュースの記事で、「朝日新聞」は、共産党・志位委員長の発言で、

「『首相主催の晩さん会に招かれなくなった』と、首相主催の夕食会に招かれなくなったことを・・・」

と、「直接発言の引用」は「晩さん会」で、地の文では「夕食会」にしていたので、「晩さん会」は極力使わない方向性なのでしょう。

また同じニュースで、「共同通信」の配信記事も「夕食会」のみで、志位委員長発言の「直接引用」はなく、「晩さん会」は使っていませんでした。

(2017、11、21)

2017年11月22日 19:41 | コメント (0)

新・読書日記 2017_133

『久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった』(久米宏、世界文化社:2017、9、25)

アナウンサーの大先輩、久米宏さんが書いた自伝、と言ってもいいのかな。

続けて読んだ「TBS本」の2冊目。

タイトルの「ニュースステーションはザ・ベストテンだった」は「逆もまた真なり」で、「ザ・ベストテンはニュースステーションだった」だろうな。日本のニュースショーを変えたと言われた「ニュースステーション」の土台は、「ザ・ベストテン」にあったと。

「ザ・ベストテン」は、それまでの単なる歌謡番組ではなく「流行歌」を「ニュース」として扱い、基本的に「生放送」でお茶の間にお届けする。それって正に「報道」であり、「ニュース」じゃない!!

永六輔さんから「ラジオ」というメディアについて学んだ久米宏さんは、そこで学んだ技法・テクニックを「テレビ」の「ザ・ベストテン」に持ち込み、そこで永六輔さんの盟友たる黒柳徹子さんからも学んだ。そして「ザ・ベストテン」で学んだ手法を、今度は「報道番組」に持ち込んだ、と。うーん、これは、

「メディアの"わらしべ長者"」

じゃないか!

そして、今はまた「ラジオ」に戻って「古希」を迎えたと。

今や「久米宏」を知らないでアナウンサー試験を受けに来るアナウンサー志望者もいると思うけど、こういう本を読んで学んでから、アナウンサー試験を受けに来て下さいね。

必読の書です。


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(2017、10、30読了)

2017年11月22日 18:46 | コメント (0)

新・ことば事情

6563「『お乗り換えください』のアクセント」

「お乗り換えください」

という京阪電車の車内アナウンスを聞きました。このアクセントが、

「オ/ノ\リカエクダサイ」

という「の」が高いアクセントでした。このアクセントでの「乗り換え」は、

「名詞」

で、それに「お」が付いた形ですね。でも、そうすると「(お)乗り換え」という「名詞」を「下さい」(動詞)という事になってしまい違和感があります。この場合は実は、

「動詞」

として言っていると思われます。つまり、

「乗り換える」

という「動詞の連用形」を、

「お~ください」

という「命令形の敬語」(尊敬語)ではさんでいると。そう考えると、本来、「標準語アクセント」であるならば、

「平板アクセント」

になり、

「オ/ノリカエクダサ\イ」

ではないでしょうか。ただ、「関西弁」だとすればこのアクセントで良いのかもしれません。

朝の通勤電車から降りて、そんなことをプラットホームで感じました。(ボーットそんなことを考えていて、線路に落ちないように、気を付けなきゃ)

(2017、11、21)

2017年11月22日 17:39 | コメント (0)

新・読書日記 2017_132

『安倍政権とは何だったのか~時代への警告』(適菜収、KKベストセラーズ:2017、10、5)

ことし最初に読んだ本が同じ著者の『安倍でもわかる政治思想入門』(適菜収、KKベストセラーズ)だった。

「安倍政権とは何だったのか」と「過去形」で書かれたタイトルだが、まだ「過去」になっていない、「真っ最中」である。

見出しを並べれば、内容はご想像がつくと思う。

*「第一章 安倍政権とはなんだったのか」

戦後レジームからの脱却? 松本人志と共謀罪

*「第二章 だからあれほど 言ったのに」

肩書や学歴に騙される人たち B層の聖域になった安倍晋三 維新新喜劇と一億総活躍社会 「バカ消費者」を手玉にとる政治家

*「第三章 無知とデマで世界はまわる」

国の命運を国民投票で決めるな 邪悪な人間と闘うために 始まる前からゲームオーバー

パラリンピック そろそろやめたらどうか?

*「第四章 安倍晋三の正体」

「劇場型政治」が日本を滅ぼす 東京の「橋下化」が止まらない 周回遅れのグローバリスト

どうでしょうか?「バカ」と言うのが下品ですが、最近分かりました。この「バカ」というのは、同じ著者が言う「B層」のこと、すなわち「大衆」のことだと分かりました。つまり「バカ」をバカにしてはいけない、いや「大衆」をバカにしてはいけないのです。

「大衆」の「大」は「多数派、マジョリティー」。「数」という「力」を持っているのです。しかし、だからと言って「正しい」とは限らない。それどころか、往々にして間違った道に進んでしまう・・・。それに気付く人を、少しでも増やして「大衆=マジョリティー」にしないといけないと感じたのでした。


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(2017、10、28読了)

2017年11月22日 14:45 | コメント (0)

新・ことば事情

6562「アゼルバイジャンは『東欧』か?」

11月1日、くりぃむしちゅー・上田さん司会のテレビ朝日のクイズ番組『ミラクルナイン』を見ていたら、回答者の一人、ピーター・フランクルさんが、

「この前アゼルバイジャンに行ったら、日本人みたいな顔をしてると言われた」

と言って、上田さんから、

「してねえよ!」

と突っ込まれていました。その、

「アゼルバイジャン」

という国名の後に、テロップで、

「東欧の国」

と説明書きが出ているのに違和感が。

「アゼルバイジャンは、『東欧』か?そもそも、東西冷戦が終わって30年近く経つのに、まだ『東欧』ってあるのか?」

という疑問です。「東西冷戦」があったから、

「思想的に東と西だったのでは?」

と思ったのです。もちろん「地理的」にも「東西」はあるでしょうが。

「北欧」と「南欧」の場合は「地理的分類」しかないと思いますが、「東西」は2つの意味があるんですよね。「中欧」はどうでしょうか?また「西欧」は?

これに関して、11月16日に岡山で開かれた「新聞用語懇談会・秋季合同総会」で質問しました。

『先日見ていたテレビのクイズ番組で「アゼルバイジャン」という国名の後にテロップで「東欧の国」と説明書きが出ていて、違和感がありました。「東西」という場合には、当然「地理的」に「東」と「西」があります。「アゼルバイジャン」は「カスピ海」と「黒海」の間に位置します。「南」は「イラク」、「西」は「アルメニア」と「ジョージア」。「トルコ」よりも東に位置します。「ヨーロッパ」の国々の集まりである「EU」に、「トルコ」は入れてもらえません。その「トルコ」よりも、「アゼルバイジャン」はヨーロッパから遠いのです。(ちなみに、この地域は「カフカス・コーカサス」とも呼ばれます。)

もう一つ「政治的」に「東と西」があります。「アゼルバイジャン」は、「ソ連」が崩壊した後に「元ソ連の自治共和国」であった国々で作った「CIS」に含まれていますが、東西冷戦が終わって30年近く経つのに、まだ「東欧」なのでしょうか?「東欧」「西欧」(あるいは「中欧」)の区分は、どうされていますか?急に面倒なことを質問して、すみません。』

これに関する各社の用語医院からの回答は、以下の通りです。

(朝日新聞)関連で、「グルジア」が「ジョージア」に国名変更した際に「AIIB」参加国の図版を作ったことがある。その際に「ジョージア」は「欧州」か?「アジア」か?が問題になった。結局「外務省のサイト」を見たら、「ジョージア」は「欧州」に区分されていた。おそらく、「CIS」の国々は「欧州局」が管轄しているからではないか。その後、「西アジア」という区分を作って「ジョージア」をそこに入れた。「中央アジア」でもある。「地理的に」ということだが。

(共同通信)「東西」に関する「地理的な概念」と「政治的な概念」は必ずしも一致しない。一般的に「東欧」と言えば「旧ソ連の構成国」だろう。例えば「東アジア」と言ったときに、「狭義」では「日中韓(北朝鮮)」の「3(or4)か国」だが、「広義」では「東南アジア」も含む。日本の外務省では、「欧州局」が「CIS」を担当している。

(ytv)サッカーのワールドカップ予選では、昔、1990年代の後半は「カザフスタン」は「アジア予選」に出て来たが、今は「ヨーロッパ予選」に区分されている。

(朝日新聞)サッカーでは昔は「イスラエル」も「アジア」に区分されていた。

(ytv)その意味ではサッカーの予選分けは「地理的」ではなく、「政治的」な配慮があるのかもしれない。

会社に戻ってから、、帝国書院の「世界地図」(2010)を見てみたら、

「『アゼルバイジャン』は『アジア』」

に区分されていました。そのほか「アジア」には、

ジョージア(旧グルジア)、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トクメニスタン、イラン、イラク、クウェート、シリア、ヨルダン、レバノン、サウジアラビア、カタール、トルコ、キプロスも「アジア」に区分。一方「ヨーロッパ」には、

ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モンテネグロなどが。

「地図帳」だけに、純粋に「地理的に分類」しているのでしょう。

一方「外務省のサイト」を確認すると、「アジア」に分類されている国は、

インド、インドネシア、カンボジア、シンガポール、スリランカ、タイ、韓国、中国、

ネパール、パキスタン、パキスタン、バングラデシュ、東ティモール、フィリピン、

ブータン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、モルディブ、モンゴル、

ラオスの他、北朝鮮、香港、マカオ、台湾が別グループで載っていますが、

「アゼルバイジャン」などはありません。そして「欧州」の国々の中には、

アゼルバイジャン、ウズベキスタン、カザフスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、キプロスなどがありました。「外務省」的には、

「アゼルバイジャンは、『欧州』」

なんですね。これは明らかに、

「政治的な分類」

ですね。また、外務省のサイトの「アジア」にも「欧州」にも、「サウジアラビア」「イラン」「イラク」「カタール」などの「中東」の国はありません。これは、

「中東」

という別の区分が、ちゃんとあるんですね。「中東」には、

アフガニスタン、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメン、イスラエル、イラク、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、シリア、トルコ、バーレーン、

ヨルダン、レバノンそれとパレスチナ。わりと「中東」と言われて、納得する国々です。

外務省の組織図を見ると、

「アジア大洋州局」「欧州局」「北米局」「中南米局」「中東アフリカ局」

「5局」があり、「アジア大洋州局」の下に「南部アジア部」が、「中東アフリカ局」の下に「アフリカ部」がありました。

ついでに「FIFA(国際サッカー連盟)」のサイトで、「アゼルバイジャン」はワールドカップのどこの予選に区分されているかを見ると、

「ヨーロッパC組」

でした。アゼルバイジャンと同じ組には、

「サンマリノ、チェコ、北アイルランド、ドイツ、ノルウェー」

がいます。ヨーロッパだ!ドイツと同じ組ですか、かわいそう。

「ヨーロッパ予選」の各組の国(地域)は、

(A組)ベラルーシ、フランス、ブルガリア、ルクセンブルク、スウェーデン、オランダ

(B組)アンドラ、ラトビア、ハンガリー、フェロー諸島、スイス、ポルトガル

(C組)アゼルバイジャン、サンマリノ、チェコ、北アイルランド、ドイツ、ノルウェー

(D組)ジョージア、オーストリア、セルビア、アイルランド、ウェールズ、モルドバ

(E組)カザフスタン、ポーランド、デンマーク、アルメニア、ルーマニア、

モンテネグロ

(F組)リトアニア、スロベニア、スロバキア、イングランド、マルタ、スコットランド

(G組)アルバニア、マケドニア、イスラエル、イタリア、スペイン、

リヒテンシュタイン

(H組)ボスニア・ヘルツェゴビナ、エストニア、キプロス、ベルギー、ギリシャ、

ジブラルタル

(I組)フィンランド、コソボ、クロアチア、トルコ、ウクライナ、アイスランド

でした。ご参考までに。

こういったことに関して大変詳しい博覧強記の郵便学者・内藤陽介さんにツイッターで、

「アゼルバイジャンは、アジアなんでしょうか?ヨーロッパなんでしょうか?『地理的概念』と『政治的概念』の線引きは、どのようにするのでしょうか?」

と質問してみたところ、詳しいご説明を頂きました。

「帝国書院の地図帳は、地図帳ですので『地理的概念』で『アジア(ウラル山脈以東)』に入れたのでしょう。外務省が『中東』としたのは、アゼルバイジャン人が言語的・文化的にテュルク系であることに加え、イランの人口の25%を占めているという事情から、中東の担当者が扱ったほうが好都合だということだと思います。『ヨーロッパ』という区分については、例えばワールドカップや五輪は、『旧ソ連』から分かれたという経緯でアゼルバイジャンは『欧州扱い』です。文化面でも同様のケースが多く、iTVが欧州放送連合(EBU)の加盟国ということで、アゼルバイジャンはユーロヴィジョンにも参加しています。切手の世界でも、アジア連盟の加盟国にはなっていなかったはずです。旧ソ連諸国の場合、基本的には『人的なネットワーク』としてロシアとのつながりが強く、組織運営のシステムや国内のルールなども、ソ連時代からの流れで欧州の方がやりやすいということではないかと思います。また、おそらく欧州連盟ではロシア語は公用語でしょうが、アジア連盟では違うでしょう。」

ということは「政治的な区分」というよりは、「文化的視点」や「人的ネットワークの面から「ヨーロッパ」と「アジア」の区分がなされるのでしょうか?そう問うたところ、

「特に、言葉の問題は大きいです。公式の場ではみんな英語で話していても、食事やパーティー・非公式な打合わせなどでは、言語ごとのグループに分かれて(アジアでは、そもそも人口の関係もあって、「中国語」と「非中国語」のグループに分かれることが多いですが)内密の話は『その言語』でということも多いです。

いずれにせよ、アゼルバイジャンを含む南コーカサスの旧ソ連諸国に関しては、その時々で、『アジア』に入れたり『欧州』に入れたり、というのが実情のようです。彼らも『欧州』に入れられることには、不満を持っていないようですが。」

ここで、テレビ番組で「アゼルバイジャン」が「東欧」とされていたことついて言うと、

「なるほど、たしかに『アゼルバイジャン』を『東欧』というのには違和感がありますね」

と共感して頂けました。内藤さん、ツイッターという文字数に制限のある中で、詳しいご説明を、ありがとうございました!(しかも、夜中に)

そうそう、「南北」に関しても「北欧」と「南欧」は「地理的な概念」だけかもしれませんが、それ以外にも「経済的な概念」がありますね。

・「南」=貧しい、自然がある、農業

・「北」=裕福、都市、工業

というようなイメージが。これは「イタリア」の場合には歴然とありますし、「スペイン」も少しあるのかな。「南」に対してはありそう。「フランス」や「ドイツ」はどうなのかな?

いずれにせよ「政治的な区分」「経済的な区分」(これも「政治的な区分」だが」)という、

「人間が勝手に、恣意的に決めたもの」

に加えて、歴史の中で培われて来た、

「文化的・言語的区分」

も絡んで来るのですね。「分類という思想」も複雑ですね。思わぬ勉強になりました。

(2017、11、22)

2017年11月22日 12:38 | コメント (0)

新・読書日記 2017_131

『スリーパー 浸透工作員~警視庁公安部外事二課(ソトニ)』(竹内明、講談社:2017、9、26)

北朝鮮の若い工作員が主人公。現実の出来事と、我々は知らないので現実かどうかわからないことが、ないまぜになっている。ちょうど「北朝鮮の脅威」を安倍首相があおって衆議院解散を行った頃に読み始めたので、「こういうスパイが、本当に日本に入り込んでいるのではないか」(たぶん)ということを、現実感を持って読むことができた。しかし、これだけシリアスなものをリアルに書ける作家さんがいたんだなと思って、著者の「竹内明(めい)」さんの「著者略歴」を見ると、1969年生まれで慶應義塾大学を卒業して、1991年TBS入社。え?同業者か?今年3月まで「Nスタ」のキャスターも務めたと。すみません、勉強不足で、全然知りませんでした。それでTBSを辞めた訳でもなく作家活動もしていたのですね。凄いなあ。TBSも懐が深い。

ちょうどこの時期に読んだ「3冊の本」が、部「TBS」がらみ。この本の他の2冊は、1冊は「久米宏」さんが書いた本、『久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった』。彼も元・TBSアナウンサー。そして、もう一冊はTBSの社員が書いたのではなく、元TBS社員の男が「準強姦罪」で訴えられた話。そう、伊藤詩織さんの『ブラックボックス』。本当、TBSは、懐が深いわ。

読んで気になって点を箇条書きにします。

・「T字路の突き当たりの青い屋根の家。これが筒見のかつての我が家だった。」(81ページ)=「T字路」。「丁字路」ではなく。

・「ステガノグラフィー」=インターネット上の画像に隠されたテキストや音声ファイルを復号して、指令を受信する暗号(104ページ)=知りませんでした。

・「先日、交番で応対した女警に当時の状況を再聴取したら、妙なことを言うのです。」(218ページ)

「若い女警なのですが、芸能人のことをあまり知らないらしくて」(218ページ)=「女警」という言葉があるのか「婦人警察官」が「婦警」というのはあったが、「女性警察官」は略すと「女警」なの??

・「倉本雅恵背乗り事件が絡んでいるのではありませんか?」(218ページ)

・「工作員が背乗りする日本人の身分は、偵察総局にやる厳重な審査のうえ、複数の候補から選択される。捜索願が出されることのない、天涯孤独の日本人で、北朝鮮に拉致された者、もしくは工作員によって殺害された者の身分が選ばれる。したがって、本物を名乗る者が現れることなど、共和国の工作史上あり得なかった。」(240ページ)=「背乗り(はいのり)」という言葉。知らなかった。

・『机の上に一眼レフカメラがあった。ニコン製の高級機、ずっしりと重いプロ仕様のものだ。電源を入れ、再生ボタンを押した。「これは、、、」言葉がこぼれた。モニターに表示されたのは、夜、撮影された写真だった。』(232ページ)=モニターが付いて再生できるようなデジタルカメラでも、「一眼『レフ』カメラ」があるのか???

・『「お目覚めですか。頭痛や吐き気は?」筒見はこの女が医師であることに気付いた。「ああ、大丈夫だ」女医はペンライトを筒見の両眼の瞳孔に当てた。』(235ページ)=「女医」という言葉。さっきの「女警」といい、ハードボイルドな、ジェンダー表現とは無縁な漢字の小説。

・「老婆は半年前のある日、浅草駅前の交番に現れ」(240ページ)=「老婆」も最近見ない表現。「老婆の休日」なんちゃって。

・『筒見は片方の口の端を僅かに持ち上げた。「私は一線を越えてしまいました。飯島さんたちは私に何があっても、知らぬふりを通してください。」』(249ページ)=これは流行語の「一線を超える」を織り込んでいるのか?(笑)

・「晩秋の好天に恵まれた朝、北朝鮮は捨て身の挑発に打って出た。アメリカや中国の警告を無視して大陸間弾道ミサイルの発射実験を行ったのだ。新型ミサイルは北東方向に飛び、北海道上空を越えて、六千キロ離れたアメリカ・アラスカ沖に着弾した。」(286ページ)これは「事実」を織り込んで来てますね。そういったところがあると、真実味が出ますね。


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(2017、10、27読了)

2017年11月21日 19:16 | コメント (0)

新・ことば事情

6561「打っちゃえゔぁ?」

先日近くのパチンコ店の前を通ったら、こんな看板が。

eva.jpg

この看板、ちょっと右側は木の枝で隠れて見えにくいけど、

「当店でエヴァ、打っちゃえゔぁ?」

と書かれています。ダジャレ系で、わりと好きです。こういうの。脚韻、踏んでるのね。しかしこの表記の、

「えゔぁ」

という表記は、見慣れません。

パチンコかスロットの機械(台)が、

「ヱヴァンゲリヲン」

の絵が描かれていたり、そういう種類なのですね。それで「ヱヴァンゲリヲン」の表記に引っかけて、

「エヴァ、打っちゃえゔぁ?」

になったのだと思われますが、「平仮名」の、

「ゔぁ」

は、ワープロソフトでは出ないよ!発音が粘り気がありそうな。

珍しい表記でした。

(2017、11、15)

2017年11月17日 16:30 | コメント (0)
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