Top

『道浦TIME』

新・読書日記 2009_38

『久世光彦vs向田邦子』 (小林竜雄、朝日新書:2009、2、28)

向田邦子と久世光彦。「同士」とも言える間柄。向田の方がお姉さん。著者は、久世と付き合いがあった。
一番驚いたのは、『おくりびと』のモックンのお姑さんの樹木希林が、番組(ドラマ)終了のパーティーの新聞記者もいる席で、「久世が自分のドラマに出している若い女優と不倫している」ということを公表した、というエピソード。わっちゃー。
そう言えば『おくりびと』の映画も、TBSだったな。久世も向田も故人となったが、生きていると、いろいろなことがありますな。


star3_half

2009、2、26読了

2009年2月27日 14:38 | コメント (0)

新・読書日記 2009_37

『大人の時間はなぜ短いのか』 (一川 誠、集英社新書:2008、9、22)

第5章からが本当におもしろい。タイトルの答えがいくつも書いてある。
それにしても、子どもの時は、本当に1日が長かったよなあ・・・今は短いのなんのって。もう今年も2か月過ぎましたよ、お客さん!


star3_half

2009、2、11読了

2009年2月27日 14:34 | コメント (0)

新・読書日記 2009_36

『やめたら』 (大橋巨泉、角川ONEテーマ21: 2009、2、10)

「国会議員を途中で放り出したアンタに言われたくない!」
と思うシンプルなタイトル。
「でも、何を『やめたら?』なんだろう?」
という好奇心につられて、買って読んでしまった。買うほどでもなかったが。
そう言えばこの人は『こんなものいらない!』とかいう番組もやっていたなあ、現役の頃。「自分が一番いらない」という結論には、達しないのだろうか・・・。「セミリタイア」という、普通の人にはできない「悠々自適な生活」だろうから、どうしても斜に構えて読んでしまうところがあるが・・・少し魅力的でもある。


star2_half

2009、2、18読了

2009年2月27日 14:32 | コメント (0)

新・読書日記 2009_35

『読めそうで読めない間違いやすい漢字』 (出口宗和、二見書房:2008、2、15初版、2009、1、15第7刷)

おもしろい!というのと、こんなにたくさん載ってて、ワンコイン=500円というのは偉い!半分まではスイスイ一晩でいけたが、そのあとは茨の道でした。たとえば・・・
「信天翁(あほうどり)」「蛞蝓(なめくじ)」「蚯蚓(みみず)」「竜胆(りんどう)」「旋毛(つむじ)」などなど。むーずーかーしー!!でも昔、アナウンサー試験の勉強で読んだ覚えのあるものも、相当ありました。いまはこんな問題、出ません。漢字検定じゃないから。
それにしても、この本が発売から1年経ってベストセラーになった功績は、間違いなく麻生総理にあるでしょう。(笑)


star4

2009、2、24読了

2009年2月27日 14:06 | コメント (0)

新・読書日記 2009_34

『1分で大切なことを伝える技術』 (齋藤 孝、PHP新書:2009、1、30)

「たった1分で伝えられるもんか!」
という思いと、
「いや結局、煎じ詰めるとそのぐらいに要約されるのだ」
という思いとの葛藤のなか、購入。齋藤 孝の本の中では、収穫の多い方ではないかと思う。単に1分で伝えられるという話だけではなく、コミュニケーション力全般に関して述べているので、これまでの齋藤の話が十二分にわかっている人は、特に読む必要はない。が、
「教育・教育者というのは、繰り返し繰り返し、反復し継続することなのだな」
ということと、
「それが仕事なのだな」
ということを感じさせられたのが、一番の収穫。


star3_half

2009、2、25読了

2009年2月27日 14:05 | コメント (0)

新・読書日記 2009_33

『落語昭和の名人決定版4・六代目三遊亭圓生壱/火事息子・百川・豊竹屋』 (小学館CDつきマガジン2009、3、発行)

三遊亭圓生の「ヒ→シ」が、いっぱい出てきました。昭和35年2月8日ラジオ京都ほかにて放送された「火事息子」では、
「言われたし(日)にゃあ」
「しじゅうしちまい(四十七枚)しきゃほってない」
「しがし(東)」
「しちや(質屋)」あ、これはこれでいいんだ。
「しけし(火消し)」
「し(火)のほうは」
「しけしやしき(火消し屋敷)」
「し(火)の中」
「しとつ(一つ)ところでバタを踏む」
「このしと(人)のほりもの」
「しもと(火元)」
と満載です!楽しいなあ。圓生はテンポがいいですねえ・・・本題のところの旦那のしゃべり方は、弟子の円楽に似てますねって、こっちが本家だ。
ただ1か所だけ
「ひ(火)がへえーった。」
と「し」ではない「ひ(火)」がありました。圓生は幼少期に大阪で過ごしたとかで、江戸弁はもちろん、関西弁や田舎の方言も使い分けるなど、まさに名人と言えるのでしょう
そのほか気になった言い回しは、
・「牡丹にからしし」「しし」が濁らず。
・「お/まるてぇーやつ」(「おまる」が平板アクセントですね)
・「くたぶれた」(くたびれた、の意)
・「しの、ふの、それ!」という掛け声。
・「ごっ\た・か\えしてい/ると」というアクセント。
・「高座(コ\ーザ)」は、やはり頭高アクセント。
・「8か所(はっかしょ)」
・「条件(ジョ/ーケン)」平板アクセント
・「二升から三升(さんじょう)」と濁っていた。
・「身体髪膚父母に受け、あえて毀傷せざるを孝の始めとす。」聞いたことあるなあ。
など。同じCDに入っている『百川』(モ/モカワ=平板アクセント)<昭和31年7月17日。ラジオ東京で放送>でも、「ヒ→シ」は、
「しおどしのよろい(緋おどしの鎧)」。
「しとつ(一つ)」
「しきあげた(引き上げた)」
と出てきました。気になった表現には、
「四神旗(しじんき)」(「シシン」ではなく濁る)
「四神剣(しじんけん)」
「四神」(セ\イリュウ、ビャッ/コ、ゲ\ンブ:スザクは聞き漏らした)。
「なすった」(「なさった」ではなく)
「奉公ずれしている」(「世間ずれ」のような意味でしょう)
「いけえ」(=でけえ)
「隣町(となりチョー)」(「マチ」ではなく)
「鶏卵(けいらん)」
「卵を(タ/マゴヲ」=平板アクセント
さらに、『豊竹屋(トヨダケヤ=濁る)』<昭和39年1月1日。TBSラジオで放送>でも、「ヒ→シ」は、
「しっこし」(引っ越し)
がありました。
また気になった表現は、
「大阪(おおざか)」=濁る
「洗濯(せんだく)」=濁る
「手数(てすう)をかけずに」
義太夫のうなりも、豊竹屋節右衛門の大阪弁も、江戸弁との使い分けも見事です!!ただ、客席の前の方で笑いすぎる若い男がうるさい!落ちはやや弱いですね。


star4

2009、2、21読了・聞了

2009年2月27日 14:03 | コメント (0)

新・読書日記 2009_32

『ワールドサッカーオールタイムスター名鑑』 (ベースボールマガジン社編: 2009、3、10初版)

いやあなつかしい!往年から現代に至るまでの名プレーヤー339人を選りすぐり、写真とデータとコメントがズラリ!サッカーの歴史上のスターを概括するには最適の一冊ではないか。意外な記録やエピソードも発見できる。最後に「ベスト11」が載っていたが、僕ならロマーリオではなくロナウドを入れるけどな。それと攻撃に偏りすぎ!サブも含めたメンバーにすればいいのにと思いました。ジーコやプラティニが抜けているのも中途半端。日本人選手も釜本、入れてほしかった。


star4_half

2009、2、24読了

2009年2月27日 13:56 | コメント (0)

新・読書日記 2009_31

『明治時代の人生相談』 (山田邦紀、幻冬舎文庫:2008、11、10)

「ございませうか」
など旧仮名遣いのように見えて、「十分」のルビが「じゅっぷん」(「じっぷん」ではなく)となっていたりする。そういう意味では、厳密に明治時代の言葉を写してはいないと思うので、表記に関しては資料的な価値はない。
明治と今とのもちろん時代の違いを感じるが、それでも、
「人間の営みなんて変わっていないのだなあ」
と思わせる部分も多い。細かな記事の分量が多いので、全部読み通すのには、意外と難渋した。


star3_half

2009、2、1読了

2009年2月27日 13:19 | コメント (0)

新・読書日記 2009_30

『バナナは皮を食う~暮しの手帳・昭和の「食」ベストエッセイ集』 (檀ふみ・選、暮しの手帳社:2008、12、10)

とってもおもしろく興味深い本でした。この企画、最高です。よくぞ選んでくれました。「ベストエッセイ集」の名に、ウソはございません。
記憶に残った部分を抜粋・・・。

*辰野 隆「ドンと弾丸と」
・明治廿九年ごろ「その弁当の名は弾丸(のちに日の丸弁当)、芯に大粒の梅干一つを嵌め込んだおむすびで、焼海苔でくるんである、両手の指が辛うじて周囲をめぐる程、巨きなものだった。」
~ 当時、筆者は小学校三年ぐらい。これを書いたのはその60年後。
・寺田寅彦に関して。
「居士は名うての甘党だったから、そのむすびも一通りの甘さではない。中心には黒砂糖の塊を入れたおむすびを、一旦、白砂糖でまぶして、その上に、更らに黄粉を振りかけたのが弁当の代わりをつとめるのだから恐れ入る。居士は生前に、《好きなもの 苺 珈琲 花 美人ふところ手して宇宙見物》と詠じたが、若し花・美人と書いた裏に、甘むすびと書き添えたら、正に完璧だったろう。」
~ひええー!そんなおむすびを、寺田寅彦は!!?忘れたころに、吐き出さないか?

*今日出海「すき焼きの辨」
・「マチス展には大騒ぎするが、同じ時に宗達光琳展をしているのに、余り騒がない。すき焼きよりもビーフステーキの方が高級とでも思っている手合が多いことも事実である」
~たしかに、今もそうかも。でも、去年の「大琳派展」はすごい人気でしたよ。

*坂口安吾「わが工夫せるオジヤ」
「特にチャンコ鍋を愛用していた。(中略)あとの汁だけでオジヤをつくって、それだけを愛用するようになった」
~オジヤはうまいが、そればかり喰っていると「堕落」したかのように思われそう・・・。

*木村荘十二「餃子のうまさ」
・「餃子(ヂャオヅ)だったら今ではたいていのひとが知っていると思うが、知らないひとに話すとなると、相当やっかいである。」
・「焼餃子(シャヂャオヅ)あるいは鍋烙(ゴールウ)と云っている」
・「こんな誰でも知っている平凡な餃子に」
・「いまではどこの農家でもうまい餃子が食べられるように変って了(しま)ったのである、四億に近い人々の暮しがこんなに変ったのである」
・「あのような餃子が、日本でも早くみんなが食べられるようにしたいものだーーと昨日も餃子を食べながら思ったのである」
~「焼餃子」に「シャヂャオヅ」とルビ。

*武者小路公共「寒月君と喰べたソーセージ」
・「喰い辛棒」という表記

*河盛好蔵「わが衣食住」
「時たま思いがけない金が入ると、新しい魚でも闇で買ってきて、家内中で揃って舌づつみを打つぐらいが、まず許された最上のぜいたくであろうか。」
~この時代にすでに、このレベルの人でも「舌づつみ」と音韻転換!

*平塚らいてう「陰陽の調和」
・「わたくしの父の知人で、子供の頃からお名をきいていた食養道の創始者、故石塚左玄先生をはじめ、その道を継承し、発展させた食養道の闘士たち、殊に近くは桜沢如一先生」
~石塚左玄は「食育」の提唱者。
・「女栄養士という女性新職業が有望な今日、」
~「女栄養士」という言葉!

*田宮虎彦「地獄極楽」
・「へのへのもへの」という表記が!
大変勉強になりました。堀口大学はあの時代にパリで「シャトー・イケム」を飲んでいたこともわかって、ビックリ!!


star4

2009、1、29読了

2009年2月27日 11:43 | コメント (0)

新・読書日記 2009_29

『人はなぜ怒るのか』 (藤井雅子、幻冬舎新書:2009、1、30)

以前、「怒らない」というような本を読んだが、読めば読むほど腹が立ってきて、本を捨てようかと思ったことがあるが、この本はもっと冷静に読むことができた。
ポイントは「なぜ怒るか」。それは、
「相手に対しての要求水準が高すぎる」
つまり、
「べき論」
で相手に臨むからだと書かれていて、それはものすごく納得した。怒らないためには「べき」を捨てる、相手に対する要求水準を下げる、ということだと書いてあった。
なるほど、それはそうだ。
「でもそれって、相手に対して失礼ではないのか?」
という疑問が頭をもたげてきた。この疑問に答えてくれる人はいないだろうか?


star3_half

2009、2、20読了

2009年2月27日 11:41 | コメント (0)

新・読書日記 2009_28

『NHK気になることば ~ 調べてナットク 意外な発見!』 (NHKアナウンス室編、東京書籍: 2008、12、29)

いやあ、大変ためになる本でした。皆さん、お読み下さい!
ことばに関する素朴な疑問を、見開き2ページで解いてくれます。
「第1章数え方の不思議」「第2章いまどきの言葉の意味」「第3章あいさつはむずかしい」「第4章時間にうるさい」「第5章ヘンじゃないの?」「第6章季節はめぐり、言葉もめぐる」「第7章書き方・読み方に迷う」「第8章意外な語源」「第9章カタカナ語にご用心!」「第10章方言は奥深い」「第11章これって何?」と、まあ、かなり手広くやりました。これで1400円はお得だよ、お客さん!
しかし、興味の対象と言いますか、それが私によく似ている・・・というか、この商売していると、同じ所へたどり着くのだなと思いました。


star4

2009、1、25読了

2009年2月27日 11:40 | コメント (0)

新・読書日記 2009_27

『悩めるアメリカ~不安と葛藤の現場から』 (実 哲也、日経プレミアシリーズ: 2008、10、8)

新聞の書評欄で「ブッシュ政権の失われた8年」と評されているのを見て購入。ちょっと思っていた以上に堅い本だった。この本が出たのは、大統領選挙の結果が出る前の去年10月。そこでオバマを評して、
「分裂をあおる政治からの脱却」
とあった。ほかの本では、もしかしたら、
「それが正に『ファシズム』への道を歩み始める第一歩かも」
という記述があって、ちょっとゾッとした。
個人的には、最終章の「どこへ向かうのか」が一番興味があった。


star3

2009、2、6読了

2009年2月27日 11:33 | コメント (0)

新・読書日記 2009_26

『左利きの人々』 (渡瀬けん、中経の文庫:2009、1、1)

知り合いのHPでこの本を紹介していたので、興味があったので読んでみた。見開きで大きな文字で1項目ずつ取り上げられているので、読みやすい。
以前、左利き・右利きについて取材したことがあったので、「フムフム」と納得しながら読んだ。参考文献に、その時に取材した大路さんという人の著書が載っていたので、嬉しかった。


star3

2009、2、5読了

2009年2月27日 11:26 | コメント (0)

新・読書日記 2009_25

『対談集・発想の原点』 (松本清張、双葉文庫:2006、5、20)

今年は松本清張生誕100周年で注目されているが、この本は2年半前に買って"つんどく"になっていた。対談相手は4人。佐野洋、五木寛之、井上ひさし、筒井康隆と順に。なかでも抜群におもしろいのは、筒井康隆!松本との噛み合わなさと、大家と若手の緊張感、でも通じている部分など、おもしろいとか楽しい対談ではないが、とても緊張感のあるシュールな、稀に見る真剣勝負の対談だね!
それにしても双葉文庫は、おもしろい本が結構ありますね。


star4

2009、2、23読了

2009年2月24日 11:24 | コメント (0)

新・読書日記 2009_24

『サマンサタバサ世界ブランドをつくる』 (寺田和正、日本経済新聞出版社: 2007、7、25)

この本で、唯一、"ページの耳"を折ったのは、「ランチタイムは全員で休む」というところだ。業務の形態によって、できるところとできないところがあるよなあ・・・。
薄いブルーの表紙の装丁はオシャレ、さすが!ちょっとティファニーみたいだけど。ブランドとは何か、考えさせられる。


star2

2009、2、12読了

2009年2月20日 11:22 | コメント (0)

新・読書日記 2009_23

『裁判官の爆笑お言葉集』 (長嶺超輝、幻冬舎新書)

30万部の超ベストセラーらしい。初版で買って、その後「積んどく」の山に隠れて行方不明になっていた。ようやく日の目を見て読んだら、タイトルのようなちょっとふざけた感じのものではなく、なかなか真面目な一冊だった。
これも『裁判長!これで執行猶予は甘くないすか』(北尾トロ)と同じく、5月に始まる裁判員制度を控えて、裁判官の実態に迫る一冊の参考書といえるだろう。当たり前のことだが、裁判官にも偉い人と相でない人がいるのだなあということがわかる。


star4

2009、2、7読了

2009年2月12日 11:21 | コメント (0)

新・読書日記 2009_22

『裁判長!これで執行猶予は甘くないすか』 (北尾トロ、文春文庫:2009、1、10)

50万部のベストセラーで裁判傍聴ブーム?に火をつけたと言われる、『裁判長、ここは懲役4年でどうすか』の続編。裁判所の中にはほんとに変な人たちがいっぱいいるんだなと。いや、被告だけでなく、裁判官、弁護人、検事、証人にいたるまで。でもみんな必死なのに、それを安全地帯である傍聴席で第三者が興味本位で見てるのって、ちょっと嫌な気がする。しかし今年五月から始まる裁判員制度の下準備というか、心の支度というか、その意味では最高の参考書だと言えよう。


star3_half

2009、2、5読了

2009年2月12日 11:19 | コメント (0)

新・読書日記 2009_21

『落語・昭和の名人決定版3・ 五代目柳家小さん壱/時そば・ちりとてちん・宿屋の仇討ち』 (小学館CDつきマガジン2009、2、17発行)

2週間に一度の発売。小さんのCDは1枚持っているが、やはり買ってしまった。「時そば」は映像がないとおもしろさは半減だが、映像がなくてもまぶたの裏に様子が浮かんでくる。名人芸とはそういうものであろう。
「時そば」は昭和42年12月17日、「ちりとてちん」は昭和41年10月16日、「宿屋の仇討ち」は昭和42年10月15日収録。音源はTBSラジオ。小さんは大正4年1月2日生まれ、平成14年5月16日逝去。享年87。
平成7年、落語家で初の人間国宝(重要無形文化財保持者)に。昭和11年「2・26事件」の時、青年将校率いる1500名の兵の中に、初年兵の小さんもいた。空腹で士気が下がった兵隊を鼓舞するため、班長から「落語をやれ」と命令され『子ほめ』をやったが。「クスリ」ともこなかったという。
安心して聞ける。


star4

2009、2、4聞了、読了

2009年2月 5日 11:16 | コメント (0)

新・読書日記 2009_20

『なぜエアバスは、勝たないのか』 (山崎明夫、木世(えい)文庫: 2008、11、20)

小5の息子の本。
「面白そうなので貸して!」
と言うと、「えー...」と貸し渋る。「なんでや?」と聞くと、
「この本買ってって頼んだときに、ダメって買ってくれへんかったやん」
と。そうだつけ?
タイトルは「勝てない」ではなく「勝たない」というところがミソだが、それに関しては最後の法に少し書いてあるだけ。ガリバー・ボーイングに対して90年代互角の勝負を挑んだエアバスの内情についてのルポ。エアバスとボーイングの"戦いの歴史"が大変興味深く、勉強になった。


star3_half

2009、2、1読了

2009年2月 5日 11:12 | コメント (0)

新・読書日記 2009_19

『シモネッタのドラゴン姥桜』 (田丸公美子、文藝春秋:2009、1、10)

シモネッタことイタリア語通訳の田丸公美子さんが、自分の息子の子育てについて書いた本。一人息子のユウタ君は中学高校と開成で東大。在学中に旧司法試験に通ったという超秀才。それでいて高校時代から彼女の家に入り浸る軟派なのに、応援団団長を務めるという硬派な一面も。のびのび育ったということか。すごい!
いろいろおもしろかったことを、メモります。
*産科の産み分け指導料、男児五万円、女児五千円。→ふーん。
*解剖学的に見て、大きなおっぱいには脂肪が多く、中を通る乳腺が細くなっているので、吸っても出が悪い。一方、小さなおっぱいの人は、脂肪が少ない分乳腺が太く、できた母乳がフレッシュなまま勢いよく出るらしい。→そうなのか!
*(ユウタ君が)一歳になったばかりのころ、「5」が気に入ったらしく、何を言っても「ゴ」と答えたので、電車の中で、「2+3は?」と聞くと「ゴ」。周囲の乗客が、目を丸くして驚いた、と。段々エスカレートして「11-6」「17-12」「25÷5」とさまざまなバリエーションを楽しんだそうだ。→ハハハ、悪い母親だねえ・・・。
*四歳のとき。「せみ、うるさいねえ」というと息子は「きっと、せみの子供もお母さんに『うるさい!一度鳴いたら分かります』って怒られてるよ」。忙しいのにしつこく何かを頼む息子に『うるさい!一度言ったら分かります』といつも怒鳴っていたからだ。子はまさに親の鑑。反省しきりであった。→その通り!
*二歳のころ、保育園の先生が「メリークリスマスってイタリア語でなんと言うの?」と尋ねたら、即座に「メリノ・クロースマ」とイタリア語らしき発音で答えたがイタリア語でメリークリスマスはブオン・ナターレ。さすが通訳の息子だ。知ったかぶりの血は争えない。→やるなあ。
*三歳のエコー検査で「最初は、あおむけになって」と言われ、「その次は、あかむけ?」と聞き返すひょうきんさを見せるほど病院慣れした。→言語感覚がスゴイ!
*おかん。なんちゅう親やねん!(135ページ)→なんで大阪弁?
*アルバイト探し。「昔は学生課の掲示板に家庭教師募集の紙が貼られていたものだが、今はネットで東大の学生課と結ばれていて、家で検索ができる。」(148ページ)
*今、東大の卒業式はオンラインで結ばれ、リアルタイムにパソコンで見ることができる。八十二歳の祖母は初めて漫画喫茶へ行き、店員さんにサイトを開けてもらい卒業式を見た。→21世紀の大学ですなあ。隔世の感が。
*イタリア語の先生は私の友人のMさんで、授業のあと挨拶に行った息子に、M先生「やーだ、田丸君、イタリア語はお母さんに習ってよ」とアドヴァイス。息子は答えた。「母は単位くれませんから...」→しゃれてるなあ。


---

2009、2、1読了

2009年2月 5日 11:06 | コメント (0)

新・読書日記 2009_18

『音律と音階の科学 ~ドレミ...はどのようにして生まれたか』 (小方 厚、講談社ブルーバックス: 2007、9、20)

ひ えー、難しすぎて手に追えん!「音楽は数学・物理だ!」ということはわかった。どちらも苦手なんすけど・・・。著者は大阪大学産業科学研究所特任教授。バ リバリの理系だ。普段、仕事で微分積分を使ってはる方。1941年生まれ、趣味はビブラフォンでジャズ演奏。私にとっての収穫は、ドレミ...はピタゴラスが 決めたと知ったこと、平均律が当たり前とされる今の西洋音楽の前には、そうではないものがあったことを知ったこと、色と同じように音・音階も、周波数はグ ラデーションでいくつにでも分割できることの再確認。ただ、音の周波数は、ら旋階段のように上がっていって倍音のように重なる・共鳴する点があるというこ とをしったこと、など。全体の1割ぐらいかな、理解できたように感じたのは。久々の"討ち死に感"がありました。

star2_half

2009、2、3読了

2009年2月 5日 10:48 | コメント (0)

新・読書日記 2009_17

『流行り歌に隠されたタブー事件史』 (今 拓海、湯浅 学ほか、 宝島社:2008、2、19)

サブタイトルは「人・世間・時代に翻弄された昭和歌謡&Jポップの名曲・名作150」。
行きつけの本屋さんで、宝島社のムックのコーナーが設けられていて、何冊か興味のある本があったので購読。
本書の中に「この本を読んでいる人は森達也のドキュメンタリー『放送禁止歌』を見ただろう」と書いてあったが、「はい、見ました」。たしかにそのとおりだろう。そのあたりに興味のある人には、大変興味深く読めるだろう。
新しく出た本かと思ったら、ちょうど1年ほど前に出た本。それこそ、梅田の紀伊国屋とか旭屋書店、ジュンク堂など大きな書店に、しょっちゅう行ってないと、こういった本にはお目にかかれない。近くの小さな書店でも、たまにフェアーのように、こういう本も特集してくれると、助かります。


star4

2009、1、28読了

2009年2月 2日 10:44 | コメント (0)

新・読書日記 2009_16

『草食系「お嬢マン」が日本を変える』 (牛窪 恵、講談社+α新書:2008、11、20)

「草食系」というのは、「非肉食系」ということ。女性のお尻を追いかけたりせず、性的にガツガツしない、非常におとなしい男性・・・というか「お嬢さま」の男性版、つまり、
「お嬢マン」
ということのようだ。非常に合理的で、熱くならない。
「(酒を)飲まない、(自動車などを)買わない、セックスしない」
という超新人類。読んでいるとムカムカしてくるが、こういった若者(男性)が増えているのだそうだ。心当たりがないでもないが・・・。
しかし著者は、この「お嬢マン」こそが、市場を元気にするカギを握っているという。草食系男子は、農業に向いているというのだが・・・本当かなあ・・・・。
でもこういった若者を生み出したのは、紛れもなく私たち大人の責任。この人たちを否定していても始まらない。まず状況認識から物事は始まる。その意味では一読の価値あり。


star3

2009、1、27読了

2009年2月 2日 10:42 | コメント (0)