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『道浦TIME』

新・ことば事情

5300「縁」

「縁」

という漢字のテロップにルビを振ろうと思いました。

「えにし」

か、あるいは、

「ゆかり」

か。「縁のある」とあったので、「ゆかり」だろうなと思って辞書を引いてみてびっくり!いや、読み方はその通りだったのですが、

「『えにし』は『えん』に、強めの終助詞『し』をつけたもの」

だと書かれていたからです!!知らなかった!じゃあ「えん」と全く同じだったんだ。(まったく同じではないですが、元々は、という意味で)

「いましも」「いま」に強めの終助詞「し」を付けたものであることは知っていましたが、これは知らなかったなあ。

そして、ついこの間、知ったのですが、実は「ただし」も、

「『ただ』に強めの終助詞『し』をつけたもの」

だったのです。「し」ってすごいなあ・・・。こういうことを知ったのも、何かの「えにし」・・・。

(2013,11,29)

2013年11月30日 12:47 | コメント (0)

新・ことば事情

5299「一総理の考え」

 

11月26日、安倍首相が、特定秘密保護法案に関連して、

「自分としては第三者機関を設置したい」

と話したことについて「ミヤネ屋」の「250ニュース」のコーナーのキャスターが、

「でも、それは一総理の考えであって、必ず実現でするとは限らない」

というようなコメントを発しました。

「自分として」

のところを指して「一総理」と言ったのだと思いますが、私は聞いていて、

「え?『一総理』?・・・いや、『総理』は、すごいんじゃないですか?『一総理』でダメなら、一体だれが・・・?」

と思い、ちょっと・・・というか、大分、違和感がありました。

(2013、11、26)

2013年11月29日 19:25 | コメント (0)

新・ことば事情

5298「『一部上場企業』の読み方」

 

けさの日本テレビ「スッキリ!!」で、60年前、生まれた直後に取り違えられた男性のニュースをやっていました。その中で、

「一部上場企業」

という言葉を読んだ女性ナレーターの読み方に違和感を覚えました。それは、

「一部、上場企業」

、「一部」と「上場企業」の間を短く切って読んでいたように聞えたからです。

これ、切っちゃうと意味が変わって来るんですよね。

この「一部」は「東証一部」「大証一部」の「一部」「一部」「二部」の「一部」です。しかし「一部、上場企業」と区切って読むと、

「全体の中の一部分」

としての「一部」のように聞えてしまうのです。ここは、つなげて読みたいところ。

もし、どうしても切るなら、短く、

「一部上場、企業」

としないといけませんね。

ほんの短い「間」でしたが、そこに意味の違いが生じてしまいます。要注意ですね。

 

(2013、11、28)

2013年11月28日 18:23 | コメント (0)

新・ことば事情

5297「鑫」

 

用語懇談会の出張で大分に行きました。大分空港から市内まではリムジンバスで1時間。その際、温泉で有名な「別府」を通るのですが、海岸沿いに「砂湯」の文字が!

「砂湯」と言えば鹿児島の「指宿」の専用かと思っていたら、あるんですね、別府にも。

その「別府海浜砂湯前」の向かい側、車窓から見えた「台湾料理店」の看板に目が留まりました。

そこには「金」が3つ「轟」や「蠢」みたいに「三角形」に構成された漢字「成」で、

「鑫成」

と書かれていました。横に平仮名で、

「しんせい」

と書かれていたので、「金×3」の「鑫」という漢字を「しん」と読むことはわかりました。パソコンで手書き入力すると、出て来るんですね、この漢字!

『新潮日本語漢字辞典』「しん」で引いてみたのですが・・・載っていない。そこで普通の漢和辞典みたいに「総画数」で引こうと。「金」が「8画」だから「かける3」で「24画」ですね!引いてみると・・・あった!

「鑫」

しかし、その読みは、

(1)キン ()コン(呉)【m】 

(2)クン()(呉)【n】

とありましたが、「シン」はありませんでした・・・なぜかな?

意味は、

「(1)キン=金が増える。中国で人名や商店の屋号に用いる。」

「(2)クン=碗(わん)。鉢」

だそうです。なるほど、「(1)キン」はお店の名前で使われるのだ。その通りですね。「(2)クン」だと「容器」の「碗」「鉢」ですか。食べ物屋さんに関係ありそうな感じですね。

一つ、新しい漢字を覚えましたが、なぜ「しん」と読むかは、謎として残りました。

 

(追記)

『新潮日本語漢字辞典』を書かれた、新潮社の小駒勝美さんからメールを頂きました。それによると、

『「鑫」(金三つ)を「シン」と読むのは中国音です。中国語辞典で「鑫」を引くと「xin」(一声)のピンインがついています。「xin」と読む字は「心」「新」などですから、まさしく「シン」です。「鑫」は中国語では「富み栄える。人名や屋号に用いることが多い」(『中日辞典』小学館)とあります。ほかにも中華料理店でこの字を使った店があります。webで見てみると、東京の目黒に「鑫隆楼」(シンロンロウ)近鉄日本橋に「鑫福」(シンフク・台湾料理)などがあり、いずれも「シン」と読んでいます。』

小駒さん、詳しい情報をありがとうございました!やはり中国料理のお店の名前では、よく使われている漢字だったのですね。しかし、普段はあまり目にしないし、読み方も難しい漢字ですね。まあ、書くのは「金」×3ですから、そんなに難しくはないのですが。

(2013、12、9)

 

 

 

(2013、11、26)

2013年11月27日 17:34 | コメント (0)

新・ことば事情

5296「世の中の大事なことは・・・」

出張先の大分で、夜、ホテルの部屋で見た「スタジオ・ジブリ」のドキュメンタリー番組。ずいぶん前から、宮崎駿監督の引退を見据えて・・・ということでもなかったのでしょうが、その様子を長期間に亘って追っています。

その中で、宮崎監督の「この言葉」が心に残りました。

「世の中の大事なことは、たいてい面倒くさい。」

そうなんだよなあ・・・そんなに簡単に、はっきりと分かることばかりじゃないんだよなあ。面倒くさくないことで大事なことは、何か「落とし穴」があるんだよなあ。そう感じざるを得ないよなあ。

(そんなに簡単に審議を終えて、国会を通してしまっていいのか?大事なことなのに・・・。)

とっても、ストンと腑に落ちる言葉でした。

面倒くさいことだらけだったんでしょうねえ、宮崎監督も。あ、どこかの都知事も、借用証をちゃんと書くのは面倒くさかったのか?大事なことなのに・・・。

(2013、11、26)

2013年11月27日 14:23 | コメント (0)

新・ことば事情

5295「辞職と辞任3」

 

大阪市の関市長(当時)について書いた「平成ことば事情2332辞職と辞任」、和歌山の木村知事(当時)について書いた「平成ことば事情2705辞任と辞職」に続いて、「辞職と辞任」の第3弾です。

東京都の猪瀬直樹知事が、徳洲会から5000万円の現金を「借りた」件で、2013年11月26日、これまで所在が分からなかった「借用書」が出て来ました。まあ、これがワープロでと言うかパソコンでと言うか、中学生でも作れそうなペラペラの一枚。ハンコすら押されておらず、手書きで「5000万円」と「猪瀬直樹」の署名があるという、あきれた代物です。「責任をどう取るのか?」(道義上の)というような論議の中で、

「辞任」「辞職」

という言葉も周辺からは、上がっています。本人からは、上がっていません。

さてこの場合、「辞任」「辞職」、どちらの言葉が「適当」なのでしょうか?

という質問を受けましたので考えてみました。

一般的に考えると、「職を辞す」のが「辞職」、「任務を辞す」のが「辞任」ですね。「国会議員」「内閣」ならば「辞職」しかないですね。「社長」「委員()「辞任」しかないですね。

それに対して「知事」は、結構微妙で「どちらもOK」のように感じます。なんでだろうか?

あ、そうか、「知事の任務」=「知事職」に関しては「辞任」で、「知事という役職」に関しては「辞職」なのではないでしょうか?

普通は「知事を辞める」となったら、「知事の任務」も「役職」も同時に辞めることになるので、「辞任」と言っても「辞職」と言ってもいいのではないかなあ。

「知事の仕事」はやめるけれど、その「役職=肩書き」は離さないというようなことがあるのでしょうか?もし、あるとしたら、

「『辞任』はすれども、『辞職』はせず」

ということになるんでしょうかね?それは成り立つのかな?その逆の

「『辞職』はすれども、『辞任』はせず」

は、成り立たない気がするのですが。どうでしょうか?

(2013、11、26)

2013年11月27日 11:11 | コメント (0)

新・ことば事情

5294「アフィリエイトのアクセント」

 

「ミヤネ屋」の午後3時前のニュースで、日本テレビの岸田雪子キャスターが、ブログに広告を載せて収入を得る「アフィリエイト」のアクセントを、

「ア/フィリエイト」

「平板アクセント」で読んでいて、違和感を覚えました。

これは「フィ」のところにアクセントが来る、

「ア/フィ\リエイト」

ではないでしょうか。

2011年10月に新聞用語懇談会放送分科会で作成した、

「IT用語のアクセントと意味」

の一覧表によると、

  「ア/フィリエ\イト」

  「ア/フィ\リエイト」

2種類のアクセントが載っていますが、「平板アクセント」は載っていませんでした。

意味は、

「企業がインターネット上での販売を促進するために行う、成功報酬型広告の一種。」

となっています。

(2013、11、25)

2013年11月26日 14:28 | コメント (0)

新・ことば事情

5293「正午・淡路島」

 

いつものように「ミヤネ屋」のテロップチェックをしていたときのこと。

お天気中継で、各地のお天気カメラの様子を見るコーナーのテロップを見ておりました。「和歌山・潮岬」

「京都」

「大阪」

などに並んで、

「正午・淡路島」

というテロップが。あれ?なんでこれだけ、「時刻」が入っているんだ?「正午」・・・・

あ、これは違う!「正午」じゃなくて、

 

「兵庫」

 

だ!つまり、

「兵庫・淡路島」

だ!うーん、スタッフが「江戸っ子」だったとは思えないんだけど・・・こんな間違いもあるんですねえ・・・・。

(2013、11、25)

2013年11月26日 12:00 | コメント (0)

新・ことば事情

5292「ダントツ最下位」

 

去年の「ゆるキャラグランプリ」で、わずか4票しか獲得できず、865体中「最下位」だった、大阪・堺市の都市緑化センターのゆるキャラ

「ポピアン」

のことを取り上げた、読売テレビの夕方の「関西情報ネットten.」。その紹介の部分で、

「ダントツ最下位」

という言葉が。これ、間違いです。なぜならば、「ダントツ」というのは、

「断然トップ」

の略だからです。え!そうだったの?と思われる方も多いと思いますが、もともとは、そうなんです。だから「ダントツ下位」は、

「断然トップの最下位」

という"矛盾した感じ"になりますよね。では、どう言い換えるか?

「ぶっちぎり最下位」

というのはどうでしょうか?この日の特集の「本文」の中では、この言葉が使われていました。また、

「断然どんじり」

を略して、

「ダンジリ」

というのはいかがでしょうか?親しみやすいとは思いますが、大阪・岸和田の人は「あかん!」と言うかもしれませんね。じゃあ、

「ビリキャラ」

はどうでしょうか。「ゆるキャラ」の音とアクセントの感じも似ているので、いいかもしれません。

ちなみに今年「ポピアン」はリベンジを狙うのかと思ったら、なんと「辞退」、つまり「参加せず」・・・それって「不戦敗」?いえいえ「本業に励むため」だそうですが・・・。

なお、「平成ことば事情2172 断突」もお読みください。

(2013、11、25)

2013年11月25日 21:09 | コメント (0)

新・ことば事情

5291「レーダーのアクセント」

 

「ミヤネ屋」のお天気キャスターの蓬莱さんが、

「レーダーにはまだ写っていないんですが」

というコメントで、「レーダー」を、「平板アクセント」で、

「レ/ーダー」

と言っていて、違和感を覚えました。

これは気持ち悪いなあ。「レーダー」は「頭高アクセント」で、

「レ\ーダー」

しかないでしょう。大阪弁でも共通語でも「頭高」です!

(2013、11、25)

2013年11月25日 19:01 | コメント (0)

新・ことば事情

5290「成型肉か?成形肉か?」

メニュー偽装発覚から1か月、今頃になってリーガロイヤルホテルが「後出し」で発表するなど、その広がりはとどまるところを知りません。

さて、そんな中で、近鉄系ホテルでミシュランガイドに掲載された「奈良万葉若草の宿三笠」(奈良市)などがメニュー表示と異なる食材を提供していた際、「和牛朴葉(ほおば)焼き」「和牛ステーキ」と表示しながら、豪州産の「成型肉」を使うなどの不適切な表示がありました。

この「成型肉」ですが、

「成型肉」「成形肉」

2通りの表記があるようです。『新聞用語集2007年版』によると、

*「成形」=(形をつくる)胸郭成形

*「成型」=(型にはめて作る)規格成型

とその違いを示した後、

*「整形」=(形を整える)整形外科

とありましたが「せいけい(成形・成型)肉」は用例にありません。

各社はどうしているか?11月5日の夕刊などで見てみたら、

 

(見出し)   (本文)

(読売) 成形肉    牛脂を注入した加工肉

(朝日) 成型肉    ブロック肉を結着剤でつなぎ合わせていた

(毎日) ****   牛脂を注入した加工肉

(産経) 牛脂注入肉  牛脂注入した加工肉

(日経) 成型肉    牛脂を注入した加工肉

ということで、読売新聞は「成形肉」を使っているということ以外は、はっきりわかりませんでした。

そこで各社の用語担当者何人かに聞いてみたところ、

<毎日>「成型肉」

奈良・三笠の「せいけい肉」の件、迷ったが、大阪本社の原稿で、11月3日朝刊(大阪)1面でラベルの写真が載っており、「牛肉加工肉(成型肉)」と書かれていた。業界用語では「成型肉」と言っているようだ。「型」にはめたとは思えないが、業界の定義による分類に合わせて「型」か。

毎日新聞のデータベースでは今回の報道以前の2005年からほぼ一貫して「成型肉」。2009年の記事だと「成型肉」の解説として、

「全国食肉事業協同組合連合会(全肉連)によると、1960年代ごろに日本で生まれたようです。加工過程で出る肉の切れ端の有効活用や、母牛の役目を終えた経産牛など質が劣る肉を食用販売するための知恵でした。スーパーなどでも売られていますが、市販肉の流通量は全体の1割未満で、ほとんどは業務用。パックには「成型肉」「加工肉」などと表示することが定められています」とあった。

<NHK>「加工肉」

現在は「せいけい肉」は使わず、「加工肉」としている。(昔「成型肉」を使ったという記録はあるが)

報道局で使っている同音語辞書では(ATOK連動の独自辞書)次のようになっている。

*「成形」=形を作ること。一定の形にすること。形成。

()「胸部形成(胸郭形成)」「陶器の成形」「ガラスの成形は難しい」

*「成型」=型にはめたりプレスしたりして、同じ形の物を作ること。

()「成型加工」「プラスチックの成型」「射出成型」「真空成型」

*「整形」=形を整えること。特に手術などによって、体の部分の形を整えること。「整形外科」は、骨格や関節、筋肉などの形態の異常を矯正して、機能に障害がなくなるようにする外科。

(例)「整形外科」「美容整形」「整形手術」

※「形成外科」とは別なので注意する。「形成外科」は、やけどの痕などの形態

的な損傷を修復する外科。

今回の肉は、一定の型にはめると言うより、一定の形にすることなので、「成形」ではないか?

<朝日放送>「成型肉」

用語として統一したわけではなく、問題の肉を梱包していた箱のラベルに「成型肉」という表示があり、その接写を放送したため、それに合わせる形にしたようだ。

 

ということで、なぜか毎日新聞の方からはたくさん(3人)ご意見を頂きました。

ありがとうございました。

それで、読売テレビはどうしたか?というと、報道デスクの判断で、

「成型肉」

としたようです。理由は、

箱の表示が『成型肉』だから」。

そして、ホテルは「成型か?成形か?」という認識はなくて、

「結着肉」

とのことでした。これで「けっちゃく(決着)」?ではないですね。「結着肉」とは、

「複数の肉を、結着剤でつなぎ合わせた加工肉」

のこと。これに対して「牛注入肉」は、

「インジェクション」

友よばれるようです。文字通り、

「注射」

ですね。あの作業の様子を見たら、針がいっぱいで「痛そう・・・」でしたが、11月20日の読売新聞朝刊には、

「『牛脂注入』正当な技術なのに」

という大きな見出しの記事が。

豪州産の硬い肉に「国産牛脂、水あめ、アミノ酸」等を加えた調味液を針で注入すると、加工前は噛み切るのに力が要り奥歯に肉がつまりそうで臭みもかすかにあったのが、加工後の肉は軟らかくて弾力もあり、噛むと甘みが広がるそうだ。(水あめも入ってるのなら、甘いでしょう。)

記事によると、メニュー表示について消費者庁は、こういった肉については、

「牛脂注入加工肉使用」

また、肉の切れ端を結着剤でつなげたものは、

「成形肉使用」

などと記すよう指針で求めているそうです。「生鮮品の肉」と誤解されるのを防ぐためです。牛脂注入肉を使っているあるステーキチェーン店では、

「味を整える(調える、か?)ための加工をしております」

と記しているそうです。しかし「生鮮品の肉」と誤解されるのを防ぐためには少なくとも、「加工肉」

という表記は必要なようですね

(2013、11、20)

2013年11月25日 16:28 | コメント (0)

新・ことば事情

5289「アリバイ」

 

某局のお昼のニュースで、「特定秘密保護法案」についての地方公聴会の様子を伝えていました。その中で女性記者が、

「地方で公聴会を開くのは、『丁寧な審議をした』というアリバイ作りのため」

というようなリポートをしていました。結構踏み込んだ(一方からの見方での)コメントだなあと思いましたが、それ以外になぜ気になったかと言うと、「アリバイ」の使い方を間違っていると思ったからです。「アリバイ」というのは、推理小説を読んだことがある人ならだれでも知っていると思いますが、

「現場不在証明」

ですね。つまり、

「その場に『いなかった』から、その出来事に『関わっていない』『無罪である』ことを証明する出来事」

「アリバイ」です。

「一応やりました」

という形だけの証拠は、本来「アリバイ」とは言えないはずです。

『精選版日本国語大辞典』を引いてみると、1番目の意味では確かに正しい意味が載っていましたが、2番目に、

「一般に、自身にとって不利な事実を打ち消すために示す、もう一つの事実や理由」

とありました。『広辞苑』も2番目の意味で、

「口実。言い訳」

とあって、用例が、

「体制の欠陥を隠すアリバイ作り」

とありました。あ、これは今回にピッタリだ。辞書はもうすでに、派生したこういった意味を認めているのだなあ。ちょっと私は違和感がありますが。

(2013、11、25)

2013年11月25日 12:25 | コメント (0)

新・読書日記 2013_200

『福島に生きる』(玄侑宗久、双葉新書:2011、12、4)

文字通りタイトル通りの「福島に生きる」作家で僧侶の玄侑宗久さん。帯には、

「故郷に何を祈るのか。放射能とどう向き合うのか。覚悟を決めた作家の3・11とその後」

とある。この本は「おととしの12月」に出されたものだ。私が読むのをサボっている間に「2年」もの歳月がたってしまった・・・。

1章は、あの「福島第一原発」で爆発が起きたときのこと、それから1か月ほどの様子が。そして第3章、著者が「復興構想会議」のメンバーに選ばれ会議に参加する中で感じたことが。それは主に、議長の五百旗真氏に感じられた「官僚のカゲ」だった。つまり「東京から見た『フクシマ』の姿を書いている。著者をはじめとした委員たちは、必死にそれに対抗したが、報告書があがって来ると、「全然違う形」に仕上がっていて抗議したことなども。審議会や諮問会議が「一応、話し合いをやりました」という「格好付け」に使われるケースも多いと聞く。そんな事では、フクシマも日本も救えないのに・・・。

第4章では「それでも私は福島に生きる」という覚悟と、そのために具体的にどうすればいいかの玄侑さんのアイデアの提案がある。中でも私が「そうか!」と思ったのは「放射線は教育にいかすべき」という提案だ。確かにそうだ。今、勉強しないで、いつする!2年経ってしまったが、改めてその思いを強くした。


star4

(2013、11、15読了)

2013年11月23日 12:08 | コメント (0)

新・ことば事情

5288「過払い」

 

11月20日のお昼のニュースに出て来た、

「過払い」

という言葉を、Iアナウンサーは、

「カバライ」

濁って読んでいました。これって「未払い」=「ミハライ」とおんなじで、濁らずに、

「カハライ」

ではないか?と思って、以前書いた「平成ことば事情351未払い」の原稿をチェックした所、案の定『広辞苑』では、

「カハライ」

濁らなかったので、その旨をIアナウサーに伝えました。

しかし、その日の夕方のニュースで、今度はHアナウンサーがまた、

「カバライ」

と濁って読んでいたので、アナウンサー全員に、

×「カバライ」→○「カハライ」 ※「未払い」と同じ。

とメールしました。

ところが、本番が終わって戻ってきたHアナウンサーが、

「NHKのアクセント辞典には載っていなかったので、『新明解』を引いたら『カバライ』と濁っていたんで、そう読みました」

と言うではありませんか!そこで、さっそく『新明解国語辞典』を調べてみたところ、たしかに、

「かばらい」

「濁って」見出しになっていたのです。他の辞書は、

『三省堂国語辞典』も「かばらい」と濁る。

『岩波国語辞典』も「かばらい」で濁る、

『明鏡国語辞典』は見出しは「かばらい」と濁り、「かはらいとも」と。

『デジタル大辞泉』は見出しは「かはらい」と濁らず、「かばらいとも」と。

『新潮現代国語辞典』は見出しは「かはらい」と濁りませんが「かばらいとも」と書かれていました。

こういったことから考えると、元々は「かはらい」と濁らなかったものが、最近は「かばらい」と濁るようになってきているのではないか?と考えられます。

必ずしも「かばらい」が間違いとは言えないようです。失礼しました。

(2013、11、20)

2013年11月22日 16:54 | コメント (0)

新・ことば事情

5287「午前様」

 

11月20日の産経新聞夕刊の記事に、時計の「シチズンホールディングス」が行った「現代人の時間感覚に関する調査」が載っていました。全国の20代~50代の男女400人に、インターネットで調査したそうです。それによると、

「ちょっと一杯」

と言ってお酒を飲むときの「ちょっと」は、

「2時間弱」

という結果が出たそうです。つまり「2時間」と答えた人が一番多くて38,5%。平均時間は「1時間38分」だったそうです。まあ、そんな所かな。

中でも「ええっ!」と思ったのは、記事の最後の方に載っていた文章。

「『午前様』という言葉が何時ごろの帰宅を指すかというとの問いには、20代の約3割が、『午前7時から正午』と回答した」

というのです。「午前様」を知らないのか!「午前7時」の帰宅は、

「朝帰り」

と言うんだよ!調査の担当者は、

「この世代にとっては死語と言えるかもしれない」

と話しているそうです・・・。

そうならないように、我が家ではちゃんと「小学3年生の娘」に、

「『午前様』の意味」

を今から教えています!エッヘン!

(2013、11、20)

2013年11月22日 10:52 | コメント (0)

新・ことば事情

5286「セルフィー(SELFIE)」

 

11月20日の産経新聞夕刊に載っていた共同通信の記事によると、イギリスのオックスフォード大学出版部は、「今年多大な注目を集めた英語の言葉」として、

「セルフィー(SELFIE)」

という言葉を選んだそうです。これは、

「スマートフォンなどを使った自分撮り写真」

のことを指すそうです。あ、それはつまり、「平成ことば事情4420」で2011年7月に書いた、

「自撮り」

のことですね!記事によると、初めてこの言葉が使われたのは「2002年ごろ」と見られるが、SNSに自分の写真を掲載することが一般化して最近になってこの言葉の使用頻度が爆発的に増えたのだそうです。つまり、イギリスの言葉の「流行語大賞」は、

「自撮り」=「セルフィー(SELFIE)」

ということですね。じぇじぇじぇ!

「セルシー」ではありません。千里中央じゃないんだから。

(2013、11、20)

2013年11月21日 21:48 | コメント (0)

5285「フォーカスのアクセント」

 

キャノンの一眼レフカメラのコマーシャルで、「フォーカス」のアクセントが、

「フォ/ーカス」

「平板アクセント」で、15秒の間に2回、出て来ました。

「フォーカス」は、普通は「頭高アクセント」で、

「フォ\ーカス」

でしょう!「平板」は気持ち悪いなあ。

でも、よく考えたら、テレビ局のカメラマンは、「平板アクセント」で、

「フォ/ーカス」

って言ってるかもしれないな・・・と、ふと思ったのでした。

もちろん、『NHK日本語発音アクセント辞典』には「頭高アクセント」の、

「フォ\ーカス」

しか載っていませんでした。

(2013、11、20)

2013年11月21日 16:48 | コメント (0)

新・ことば事情

5284「死の目前」

 

「ミヤネ屋」のテロップチェック。島倉千代子さんが亡くなった際の振り返りVTRで、

「死の目前」

というのが出て来ました。もちろんこれは、正しくは、

「死の直前」

ですね。最近、よく「目前」が出て来ます。「直前」はあまり出て来ません。というより、そもそも、

「『目前』と『直前』の使い分けが、できていない」

のです。

できるようになるのは、「死の直前」でしょうか・・・・?

(2013、11、20)

2013年11月21日 11:48 | コメント (0)

新・ことば事情

5283「『あんさん』と『あんちゃん』」

 

NHKの朝ドラ『ごちそうさん』主演の女優「杏」。「さん」を付けると、

「あんさん」

ですが、「あんさん」は、「あんたさん」の略で、大阪弁では「あなた」を丁寧に言った言葉ですよね。牧村史陽『大阪ことば事典』には、

「あなたさんの略語。主として商人用語。一般にはアンタハンを用いた」

とありました。

一方、「杏」に「ちゃん」を付けると(発音は)、

「あんちゃん」

となりますが、これは大阪弁ではなく、「あにさん」「お兄さん」を指す言葉。『精選版日本国語大辞典』には、

(1)  自分の兄を呼ぶ。幼児の語。あんちゃ。

(2)  一般に若い男を呼ぶことば。時に不良青少年を呼ぶ場合もある。

とありました。

「ひや」と「おひや」、「にぎり」と「おにぎり」というような、「お」を付けるかどうかで意味が異なる言葉のように、「さん」を付けるか「ちゃん」を付けるかで意味が変わる言葉もあるのですね。

と、小学3年生の娘に教えたのですが、伝わったかな?

 

(2013、11、20)

2013年11月20日 20:46 | コメント (0)

新・読書日記 2013_199

『日本人へ~危機からの脱出篇』(塩野七生、文春新書:2013、10、20)

 

月刊誌『文藝春秋』で巻頭コラムの2010年5月号から2013年10月号までをまとめたもの。中には読んだことがあるものもあると思うが、大体は初めて読んだと思う。やはり、2011年3月11日・東日本大震災以降の文章に、特に興味があった。ローマのやり方から日本が学べるものはないか、そういう視線で読みたい。

塩野さんの提案の一つに、「がれき」を「公共財産」として使うという案がある。関東大震災のがれき処理では、横浜の山下公園を造った。そういうように、東日本大震災でも、堤防や地盤のかさ上げに「がれき」を使えないか?と。塩野さんいわく「西欧でも古代から続く都市のほとんどは、がれきの上に建てられているのである。ローマに至っては、二千年の間に十メートルは高くなった。だから がれきは、再興のための基盤になりうるのだ。爆発しないように化学処理でもした後で、次に津波が襲ってきたときに 逃げ登れる山だってつくれるではないか。」

まあ、そう簡単には実際は行かないんでしょうけど、大胆な提案をされています。


star4

(2013、11、9読了)

2013年11月20日 17:34 | コメント (0)

新・ことば事情

5281「土俵は丸いか?四角いか?」

 

会社のエレベーターの中で、たまたま会った先輩が、

「あ、みっちゃんに聞こうと思っててん。土俵は丸い?四角い?」

と質問を投げかけると降りる階が来て、「じゃあ」と言って降りていきました・・・。一休さんの"とんち話"か?さすがに即答はできず、考えてみることに。

で、結論が出ましたので、回答をメールしました。

『先日お尋ねになった「土俵は丸か?四角か?」ですが、考えてみました。おそらく、

「広義には"四角"、狭義には"丸"」

ではないでしょうか。

辞書で「土俵」を引くと「土俵場」が正式名の様で、

「四角に盛った土の上に、俵で円を描いたもの」

というように「一体」として記されています。

ですから、その全体を指せば「四角」になりますし、あくまで「相撲という競技の場」という点に着目すれば「丸」ですね。

「土俵を割る」(=負ける)は、「円形の相撲競技場(コート)」から出ることですから、

「物としての土俵は"四角"、相撲という競技の中で使われる言葉としては"円"」

ということなのではないでしょうか?』

これに対する返事は、

「ありがとうございます。ついこの前まで『土俵は丸』と思い込んでいただけに、『四角では?』と言われた時には考え込んでしまいました。他にも、『コンセント』だと思っていたのが『プラグ』だったり、『カギ』だと思っていたのが『鍵穴』だったり。とある席でそんな話で盛り上がりました。」

とのことでした。日本語ってムズカシイ!

(2013、11、19)

2013年11月19日 19:06 | コメント (0)

新・ことば事情

5282「はなから分かっている」

 

会社の食堂ですれ違った後輩のMアナウンサーが、

「あー、道浦さんに何かネタを提供しようと思ってたのに・・・・あ、思い出した!この間、子どもと一緒に"戦隊モノ"を見ていたら、若い俳優が、

『はなから分かってるよ』

というセリフの、

『ハナ(端)』

のアクセントを、『平板アクセント』で、

『ハ/ナ』 

と言っていたので、思わず笑ってしまいました。それも、結構シリアスなシーンだったので・・・。誰か注意してあげなかったんですかね」

と。

たしかに「端から分かっている」の「端」は、「最初」の意味で「頭高アクセント」で、

「ハ\ナ」

ですよね。これが「平板アクセント」だと、

「鼻から分かっている」

になってしまう・・あ、そうか、きっとそういった戦隊○○レンジャーの人は、

「目から鼻に抜ける利発な隊員」

だったので、「目から」ではなく、「鼻からわかって」いたのかもしれませんね!・・・・な、わけないか。

(2013、11、19)

2013年11月19日 09:08 | コメント (0)

新・読書日記 2013_198

『現代用語の基礎知識2014年版』(自由国民社:2013、11、15)

 

今年も出ました「現代用語」!そのPRで始まった「流行語大賞」、1984年に始まって、今年30年を迎えます。私の入社と同じ年だなあ。感無量。その歴史が「別冊」としてくっついて来ていて、これも読みごたえがあります。

今年も私は「日本語事情」ということで、黄色いページのところに、5ページ書かせて頂きました!これでもう9年目!読んでね。

大きいサイズの方が値段はちょっと高いけど、老眼には優しいです。でもこれって、10年ぐらい前まで(1990年代まで)のサイズなんだよね。

小さくなって、また大きくなったということか。


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(2013、11、14読みました!)

2013年11月20日 10:13 | コメント (0)

新・読書日記 2013_197

『豊田泰光の108の遺言』(豊田泰光、ベースボール・マガジン社:2013、10、31)

 

野球評論家の元・西鉄ライオンズ、豊田泰光さんの「野球エッセイ」。豊田さんも、もう傘寿に手が届こうかという御歳なのにお元気、健筆です。「週刊ベースボール」に連載されたエッセイ「豊田泰光のオレが許さん!」と、日本経済新聞連載のエッセイ「チェンジアップ」から抜粋して加筆修正、書き下ろしを加えて「108篇」にして、書籍用に構成したもの。「108」は「煩悩の数(除夜の鐘の数)」であるとともに、「野球の硬球の縫い目の数」でもある。野球にふさわしいタイトルではないか!見開き2ページで一つの話題を綺麗に収めているところもよい!日経新聞木曜のスポーツ面の連載「チェンジアップ」の愛読者である私としては、この本の発行は「待ってました!」というところ。ちょっと「話し口調」になっているが、内容はやはり、とてもしっかりとしていて興味深い。

第52項(120~121ページ)の「スピードガンじゃわからない 体感速度、それが大事だ」は、日経新聞のコラムで読んで感銘を受けたもの。そうそう、そうなんだよ!やっぱりね!と相槌を打ちました。


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(2013、11、15読了)

2013年11月19日 16:12 | コメント (0)

新・読書日記 2013_196

『省略言葉辞典』(金澤信幸、ネコ・パブリッシング:2013、8、22)

 

金澤信幸さんという、面識のない方から送って来た本。面識はないが、どこかで見たような名前だな...と思っていたら、本にお手紙が入っていた。そう、つい10日ほど前に読み終えて「読書日記」に書いた『バラ肉のバラって何?~誰かに教えたくてたまらなくなる"あの言葉"の本当の意味』(講談社文庫:2013読書日記180)の著者の方だった!

10月30日に私が「読書日記」に書いたら、翌日、アマゾンでの売れ行きが伸びたというのだ!ええ!そんなに影響力が?「いやあー、"たまたま"でしょ。」と思ったが、「御礼」の意味で?この本も送って来てくれたのだ。

すごいなあ、6月に本を出したばかりで、その2か月後にはこんな本を書いているなんて。これ、1900語もの省略語を収めていて、なかなかの労作だと思う。(あとでメールのお返事をもらって、「10年ぐらいかけて集めた」とのこと。納得。)

「辞典」だが「読む辞典」として楽しめる。かなりテレビ番組関係の省略語や、関西弁・関西のテレビ番組まで網羅しているのはすごい!関西の方ではないようなのに・・・。

そして、なんといっても表紙にも書いてあるように「590円」という値段は安い!すこし前にはやった「ワンコイン本」(500円玉1枚で買える本)と紙の質は似ているが、しっかりしている。サイズも違う。これだけ言葉を集めるのは大変だったろうなあとお察し申し上げます。送って下さって、どうも有難うございました!


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(2013、11、12読了)

2013年11月19日 10:09 | コメント (0)

新・読書日記 2013_195

『その日本語、お粗末ですよ!』(タカハシマコト、宝島社新書:2012、11、23)

 

著者は1975年生まれの博報堂勤務のコピーライター。当然「言葉」に関しては敏感ですね。

著者が考える「お粗末な日本語」かどうかの基準は「その言葉がコミュニケ―ションの邪魔をしているかどうか」だそうです。つまり「伝わる言葉こそ正しい日本語」という立場。フムフム、その視点で「貧しすぎる日常会話」「お粗末すぎる日本語」について具体例を挙げながら説明していきます。「貧しすぎる日常会話」では「ウィンウィン」「ですけど」「天然」「神」「見える化」などなど、私も気になっていた言葉たちが、また「お粗末すぎる日本語」では、「○○力」「愛され」「失われた○年」「エコ」「王子」「お受験」「感動を有難う」など、これも私が気になって来た言葉たちが取り上げられている。

すべて見開き2ページで説明しているので読みやすく、かなりの部分で「その通り!」と思いました。大変勉強になる一冊です!


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(2013、11、6読了)

2013年11月18日 18:27 | コメント (0)

新・ことば事情

5280「お上がりなさい」

『失礼な敬語~誤用例から学ぶ、正しい使い方』(野口恵子、光文社新書:2013、6、20)を読んでいて、敬語の使い方で最近は、

「召し上がる」「いらっしゃる」

のように形が変わる敬語はあまり使われなくなってきていて、その代わりに、

「れる敬語」

がよく使われていると。具体的に言うと、

「食べられる」「来られる」

というように「食べる」「来る」という元の形が分かるものに「れる」をくっつける敬語の使い方になっていると書かれていました。

だから、「行く」も敬語にすると「いらっしゃる」ではなくて、「行かれる」になるので、

「先生はイカレタんですか?」

というような、聞きようによってはビックリするような「イカレタ物言い」になってしまうと。確かにそんな傾向はあるよなあ。

そこでふと浮かんだ、最近はあまり耳にしなくなった敬語に、

「お上がりなさい」

があるなと思いました。これも、

「お食べなさい」

になるんですかね。子どもの頃、友達の家に行って「おやつ」をもらったり、おばあちゃんの家に行ってご飯を「よばれる(御馳走になる)」場合に、友達のお母さんやおばあちゃんなどが、

「お上がり(なさい)」

と言っていたなあ。最近、聞かないなあ。そういう状況がないからかなあ。今でも使われているんだろうか?

(2013、11、18)

2013年11月18日 17:25 | コメント (0)

新・ことば事情

5279「甘じょっぱい」

 

『ビッグコミックスピリッツ』に連載中の吉田戦車の漫画『おかゆネコ』第70話「塩麹のおかゆ」の最後のコマで、「塩麹のおかゆ」を食べての感想で、

「まろやかな甘じょっぱさ・・・美味しい!」

というように、

「甘じょっぱい」

という言葉が出て来ました。

関西人にとっては、そもそも、

「しょっぱい」

という言葉はあまりなじみがありません。普通は、

「塩辛い」

を使うと思います。作者の吉田戦車さんは岩手出身。東日本の人は「しょっぱい」を普通に使うでしょうから、

「甘辛い」

のような使い方で(味は違いますが)「甘じょっぱい」を使うのでしょうね。

あれ?今「味は違いますが」と書きましたが、そもそも「しょっぱい」を「塩辛い」と表現するのならば、「甘じょっぱい」は「甘辛い」と言うかもしれないな。同じものかな?

それと私の違和感は「甘じょっぱい」が「じょっぱい」と濁ることです。「甘辛い」は、あくまで

「あまからい」

と濁らず二つの味を並列にしていますが、それと同じような感覚ならば、

「甘しょっぱい」

と濁らないはずでは?発音が濁ると「味も濁る」ような気がするのですが・・・・。

いかがでしょうか?グーグル検索(11月18日)では、

「甘じょっぱい」= 14万3000件

「甘しょっぱい」=  6万7700件

「甘辛い」   =152万0000件

「甘がらい」  =  3万7600件

「甘からい」  =  5万2300件

「あまからい」 =  1万3300

「あまがらい」 =「甘辛い」と同じ表示

でした。ネットによると、「お餅を食べる時の砂糖醤油」「みたらし団子」「鶏肉の照り焼き」「高級な梅干し」といった物に使われる表現のようで、やは関東以北でよく使われているようです。

(2013、11、18)

2013年11月18日 11:42 | コメント (0)

新・ことば事情

5278「非難を受けた」

11月13日、「ミヤネ屋」のテロップをチェックしていたら、

「非難を受けた」

という表現が出て来ました。なんか、ちょっと違和感があったので、

「非難された」

に変更しました。その後考えてみたら、もしかしたら「非難を受けた」は、

「批判を受けた」

との混交表現だったのではないか?と思いました。グーグル検索(11月14日9では、

「非難を受けた」=4270万件

「非難された」 =6180万件

「批判された」 =5500万件

「批判を受けた」=3320万件

でした。「非難を受けた」も結構使われていますね。

 

(2013、11、14)

2013年11月16日 10:33 | コメント (0)

新・読書日記 2013_194

『春香クリスティーンのおもしろ政治ジャパン」(マガジンハウス;2011、7、4)

 

 

「ミヤネ屋」にもご出演頂いている春香さんの本!ご本人からこの本を頂いた。ありがとうございます。

知ってる人は知ってると思うが、春香さんは「政治おたく」。政治家の「おっかけ」をしたり、国会へ行ったり、街頭演説を聞きに行ったりと「政治っておもしろい!」という上智大学生だ。番組に出てタレント活動をしながら、政治家にも近づき、よく勉強している。

「なんで日本の若者は、政治に興味を持たないの!?」

と本気で怒っている。そんな若者たちにも「政治」に興味を持ってもらおうと出された本、入門編。出版した日は、実は「参議院選挙の公示日」だった。そんな所にもこだわっているのか!?

後半に出てくる谷垣法相、細野豪志、小沢一郎といった大物政治家にインタビューをしている所が「読みどころ」だが、「政治家おたく」だけに、話をするときに「ファン」の様に接してしまっている。もう少し斬り込んで、いろいろと聞いてほしかったなと思いました。


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(2013、11、8読了)

2013年11月15日 10:26 | コメント (0)

新・読書日記 2013_193

『詩の礫(つぶて)』(和合亮一、徳間書店:2011、6、30 )

 

著者は、福島県在住の高校の先生で詩人。その存在は知っていたし、東日本大震災直後からこの様にツイッターでつぶやいた「詩」の存在も知っていて「読みたい」と思っていた。

「ツイッター」の細切れの文章、それもまさに「礫」のように無数に投げつけられた「言葉」の数々は、ときおり「ビシッ、ビシッ」と、読者の心にまともにぶつかって来る。

痛い。苦しい。重い・・・。

でも・・・「礫」を受けた我々読者より、投げている本人と、福島に住む人たち、住んでいた人たちの方が、ずっとずっと、痛く、苦しく、重い気持ちを引きずっているのだ・・・。

「詩の礫」と「礫の礫」って、分ける意味が分からない。たしかに強い主張は感じるが、、、、。

「詩の礫」は「レクイエム」である。

でも、繰り返し書かれている言葉、

「明けない夜はない。」

この言葉を信じよう!


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(2013、11、7読了)

2013年11月14日 20:25 | コメント (0)

新・読書日記 2013_192

『劇団四季メソッド「美しい日本語の話し方」』(浅利慶太、文春新書:2013、7、20)

 

「劇団四季」の創設者で、長野冬季五輪の開会式の演出でも知られる著者。

発声の基本は「呼吸法(腹式呼吸)」「母音法」「フレージング法」の3つだと言い切り、その方法を説いている。これを守れば美しい日本語を話せるようになると書かれている。それを浅利氏は、長年の親友である小澤征爾氏の言葉から学んだと言う。小澤氏の言葉というのは、

「優れたピアニストの音は、一音一音が分離している。ピアノ・コンチェルトでピアノの音がオーケストラの壁を抜けて響くのは、演奏された一音一音が等間隔で並んでいるときだ」

というもの。浅利氏はこれを聞いて、

「俳優のセリフも同じことではないか?」

と思って、

「母音をはっきりと、滑舌よく話す」

ことの重要性を、改めて感じたという。

ただ、一音一音をはっきりしゃべることだけでは、ブツギレの言葉になってしまう。そこで「フレージング」が出てくるというわけ。意味で捉えて「伝える」気持ちで歌うということだと思う。

内容は、半分ぐらいは同意、細かいところはちょっと感想が違う。

浅利慶太が、慶応高校時代、1つ先輩に、のちの作曲家・林光がいたとか、小澤征爾とも長年の親友であるなどの交遊録もおもしろい。


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(2013、11、6読了)

2013年11月14日 18:25 | コメント (0)

新・読書日記 2013_191

『「いいね!」が社会を破壊する』(楡周平、新潮新書:2013、10、20)

 

著者が作家になる前に勤めていたのは、フィルムメーカーのコダック。世界的な企業であったが、つぶれた。デジタル時代の到来も、何十年も前から見越していたのに・・・なぜ潰れたのか?を考えるところから始まって、今「レコード・CDショップ」の数が減っていること、「書店」の数が減っていることなどから、インターネットを使った商売の広がりの実態を見ると、「便利の追求が雇用を奪う」という真相にたどり着く。これは、鉄道会社の労働組合が「自動改札」の導入に反対していたことを思い出させる。みんな、分かっていたのだ。「グーグルとフェイスブックが合併したらエシュロンそのもの」という指摘は、先日のアメリカのドイツメルケル首相の携帯電話盗聴などの事実を知ると、全然「絵空事」には思えない。「ただ乗り」がコンテンツビジネスを殺す・・・「勝者なき世界」は、どうなっていくのだろうか・・・。


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(2013、10、17読了)

2013年11月14日 16:24 | コメント (0)

新・読書日記 2013_190

『辞書の仕事』(増井元、岩波新書:2013、10、18)

 

著者は、岩波書店の役員にまでなった辞書編集者。十数年前、『広辞苑』の第5版が出た時に取材で「広辞苑」編集部を訪れた。その時にチラッとお会いして名詞を交換したのを思い出した。これは買って読むしかないでしょ!

「舟を編む」以降、「辞書編集」という仕事にもちょっと日が当たった感じが。大変な仕事なんだよなあ。継続は力なりです。

「目が点になる」という表現が「さだまさし」さんの『吸殻の風景』という曲で初めて使われた、というのは知りませんでした!『吸殻の風景』という曲自体は知っていますが。てっきり、所ジョージさんが最初かと思っていました。「所さんの目がテン!」という番組もありますしねえ。『吸殻の風景』を初めて聞いたのは、たぶん197778年ごろ(私は高校生でした)かと思いますが、その時に「目が点」という表現を"新しい"と感じた覚えはないなあ・・・。それにしても辞書の世界は、本当に奥が深いなあ。


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(2013、10、26読了)

2013年11月14日 14:23 | コメント (0)

新・読書日記 2013_189

『謎だらけの日本語』(日本経済新聞社編、日経プレミアシリーズ:2013、9、9)

 

これは、なかなか勉強になるいい本ですよ!日経新聞の電子版で隔週で連載しているそうですが、それは読んでいないので、こうやって1冊の本になってくれると嬉しいです。

「オートバイ、二輪なのになぜ『単車』?」

をはじめとして「言葉の不思議」を解いていく。これは「語源探索の旅」でもありますね。「『消費者離れ』で離れるのはどっち?」とか、「『粛々』が急増するのは政変の兆し」など、 おもしろい視点の言葉のエッセイが満載です。(すでに私が「平成ことば事情」で書いたものもありますが。)

一言で言うと、

「読むべし!」

ですね。

 


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(2013、10、15読了)

2013年11月14日 11:22 | コメント (0)

新・読書日記 2013_188

『ヘイトスピーチとたたかう!~日本版排外主義批判』(有田芳生、岩波書店:2013、9、27)

 

「在特会」の朝鮮学校への"口撃"を巡る裁判所の判決が出たことで、一般的にも注目された「ヘイトスピーチ」。参議院議員である著者がそれに気付き、問題点を指摘しつつ闘い始めたのは、実はそれほど古いことではない。今年に入ってからだという。しかし、それからの期間でも、「ヘイトスピーチ」の攻撃は激しさを増し、闘わざるを得なくなったというように読めた。

諸外国では「ヘイトスピーチ」は、基本的人権を脅かすものとして法律で禁止されている国が多いが、日本は逆に「表現の自由」を楯に「禁止」することまではできないという立場のようで、その間にどんどん「相手の自由」を奪う形で激化してきた「ヘイトスピーチ」。やはり、民主主義というのは、相手に"反対"の立場であっても、「相手の発言機会は命をかけても守る」という姿勢がないといけない。その意味で、「ヘイトスピーチ」を行う連中は、基本のところでおかしい、ずれているということだろう。


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(2013、11、8読了)

2013年11月14日 09:21 | コメント (0)

新・読書日記 2013_187

『来るべき民主主義~小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』(國分功一郎、幻冬舎新書:2013、9、30)

 

小平市都道328号線の建設を巡って「住民投票」を行うかどうかという問題が起きているのは、全国ニュースでチラッと見て知っていたが、詳しくは知らなかった。この具体的な事例に「地元住民」として取り組んだ大学の先生が体験した身近な「民主主義」の実態と、そこから導き出される「現代日本の民主主義の問題点」について書かれた本。

具体的な運動の流れのところはドキドキして面白く熱くなれるが、「お勉強」の部分、「近代政治哲学」についての話は、かなり難解でちょっと眠くなってしまった・・・ゴメンナサイ。

でも著者は、具体的な今回の出来事を通じて、現代日本の「間接民主主義」(代表民主制)の問題点に気づき、それを是正するためには、部分的に「直接民主制」を導入(注入)することで改善されるのではないか?という提案を行っているように思えた。

そして、立法府が法律を作っていなくても「行政主導」で物事が動き、いったん行政が決めたら、なかなか撤回できない現実の「おかしさ」を指摘する。


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(2013、11、3読了)

2013年11月14日 03:20 | コメント (0)

新・読書日記 2013_186

『反対尋問の手法に学ぶ嘘を見破る質問力』(荘司雅彦、ちくま文庫:2013、9、10)

 

著者は1958年生まれ。東大法学部を出て、旧・日本長期信用銀行に入り、4年で野村投資信託へ。1年で辞めて、2年後に司法試験に合格。3年後に弁護士登録。なかなかすごい経歴だが、あんまりひとところに落ち着くのは好きじゃないのだろうか?

そういった弁護士としての経験から、「反対尋問」というのは「華麗なる芸術」であると。その技術を身に付けることで、相手の嘘を見破ることができると説く。とっても興味が湧きますね。ビジネスでも応用できると。みんなが使ったらどうなるのだろうか?とは思うけど、まあ、そうはならないのでしょう。「記憶はあいまい」「女は男より上手に嘘をつく」「理由は後付け」など、ふんふん、確かにそうだと思う事が書かれていて、面白かったです。


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(2013、10、11読了)

2013年11月13日 22:19 | コメント (0)

新・ことば事情

5277「東京だヨおッ母さん」

 

11月8日、歌集の島倉千代子さんが肝臓がんで亡くなりました。75歳でした。

「ミヤネ屋」でもかなりの速報でお伝えしましたが、その島倉さんの葬儀が、14日に営まれます。その際に使わせてもらう曲や映画の著作権をクリアーするためにスタッフのNさんが、許諾を取る電話をしていました。

その中の相手のおひとりに、映画『東京だヨおッ母さん』の脚本を書かれた、

山上(やまのうえ)光穂さんという男性がいらっしゃいました。

そこで、私も今週ずうっと疑問に思っていたことを、直接、電話で尋ねることにしました。それは、島倉さんが歌っていた「曲名」と、映画化された作品「映画のタイトル」の表記が異なるという問題です。具体的には、

(曲 名)「東京だョおっ母さん」

(映画名)「東京だヨおッ母さん」

という具合で、「曲名」では「『ヨ』が小さく」「『っ』が平仮名」なのに対して、「映画のタイトル」では、「『ヨ』が大きく」「『ッ』がカタカナ」なのです。

最初、気付いた時は、

「なんでこんなに、ややこしいことを・・・」

と思ったのですが、やはりその理由を知りたい。たまたまNさんが許諾を取るときに、脚本の山上さんと話すことができたので、思い切ってご本人に聞いてみました。すると、

 

「それはね、宣伝ポスターにするときに、曲名では映画っぽくないので、変えたんですよ。と言っても作詞者の意向を尊重して、丸っきり変えることはできなかった。そこで『東京』を強調するために『ヨ』を大きくして、『促音』は『カタカナ』だろうということで、『おッ母さん』にしたんです」

 

ということでした。そうかあ、意識して変えたんだ!微妙なタイトル表記の背景には、こんな事情があったんですねえ。山上さん、どうも貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

(2013、11、13)

2013年11月13日 20:08 | コメント (0)

新・ことば事情

5276「3メガも」

 

みずほ銀行の暴力団への資金供与に関して、金融庁は3メガバンクへの立ち入り調査を行うと発表しました。11月5日の日本テレビのお昼の「ストレイトニュース」では、

「3メガも」

とサイドススーパーが出ていました。「3メガ」というと、なんだか、

「メールに添付された写真のサイズ」

のような。「3M」って出てますよね、よく。「住友3M」か。

ところで「3メガバンク」って、具体的にはどこでしょうか?ニュースでは具体名は出していませんでしたが、「東京三菱UFJ銀行」と「三井住友銀行」、あとは「みずほ」?「りそな」?

調べてみると、「3メガバンク」とは、

「三菱東京UFJフィナンシャルグループ」

「みずほフィナンシャルグループ」

「三井住友フィナンシャルグループ」

という3つの銀行グループのことを指すとのことでした。

私が会社に入った30年ほど前と言えば、「都市銀行」が15行ぐらいあったのに、3つに統合されちゃったんですねえ・・・と改めて。

「3メガバンク」が、もともとは何という銀行が集まってできたかも書いておくと、

*「三菱東京UFJフィナンシャルグループ」

=東京銀行・三菱銀行・UFJ銀行(東海銀行+三和銀行+※あさひ銀行<協和埼玉銀行=協和銀行+埼玉銀行>)

*「みずほフィナンシャルグループ」

=第一勧業銀行(=第一銀行+日本勧業銀行)・富士銀行・日本興業銀行

*「三井住友フィナンシャルグループ」

=住友銀行・さくら銀行(=太陽神戸三井銀行=三井銀行+太陽神戸銀行<太陽銀行+神戸銀行>)

「埼玉銀行」は、その後「りそな銀行」と一部、一緒になって「埼玉りそな銀行」として「埼玉」の名前が復活していますね。「三井」も「さくら」になった時にいったん名前が消えたのに、住友と一緒になって名前が復活しましたね。この体制に落ち着いたのは「2006年」だそうです。栄枯盛衰ですねえ・・・。

(2013、11、5)

2013年11月12日 05:23 | コメント (0)

新・ことば事情

5275「防犯ボックスになります」

 

千葉県の森田健作知事の肝煎りでできたという、

「防犯ボックス」

という物の紹介を、11月6日のお昼のニュースで放送していました。コンビニの店内に交番のようなボックスを設置し、子どもたちの身を守るなどの任務で警察官のOBを配置するそうです。「こども110番」をちょっと強化したような感じなのかな?

それを紹介した某局の若い男性記者が、

「こちらが防犯ボックスになります!」

出た!「○○になります」が!ついに「ファミレス用語」がテレビ局の報道記者のリポートにも登場しました!

じゃあお前さん、なにかい、まだその「防犯ボックス」てえ物にはなってないとお言いかえ?

初めてこの「○○になります」を聞いたのは、もう十数年前ですから、仕方がないと言えば仕方がない・・・と言っていてはダメなのでは?

我々、おじさんが口を酸っぱくして、こういうしゃべり方はダメ!と言い続けていかなくては!と闘志を新たにしたのでした。

(2013、11、10)

2013年11月11日 23:44 | コメント (0)

新・ことば事情

5274「片道って・・・」

 

若田光一さんが、宇宙船「ソユーズ」で4度目の宇宙へ向けて、初めて「コマンダー(船長)」として、ISSでの半年の滞在に旅立ちました。

頑張ってほしいものです。

そのニュースを伝えた11月8日の読売テレビの朝の番組「す・またん」で、この宇宙計画に対して日本はいくら払っているか?という話題になった時に、現在は一人あたりの運賃が、

「70億円」

という数字を、この日の読売新聞朝刊から紹介した辛坊さんに対して森若アナウンサーが、こう突っ込みました。

「片道で、ですか?」

思わず爆笑!するとともに、テレビの前でこう突っ込んでしまいました。

「片道のわけないやろ!"片道切符"縁起でもない!」

名誉ある宇宙への挑戦ですし、必ずちゃんと帰って来ます!「往復切符」です。縁起でもないことを言わないでくださいって、私か、そう言ったのは。言わせたのは森若さん。

でもね、半年間もあの狭いISSの中に閉じこもって宇宙にいるって、一人ではないと言え、孤独と言うか、大変なことだと尾も舛ねえ。一週間でも・・・どうかな。2泊3日位なら我慢できるけど。人にもよるんでしょうね、これは。

(2013、11、10)

2013年11月11日 21:43 | コメント (0)

新・ことば事情

5273「愛の讃歌か?愛の賛歌か?」

 

作詞家の岩谷時子さんが亡くなりました。

その代表作の一つに越路吹雪さんが歌った「愛の讃歌」があります。この、

「讃歌」

ですが、いわゆる「常用漢字」に「讃」が入っていないので、普通は、

「賛歌」

と書きます。でもこれは「曲のタイトル」、つまり「固有名詞」なので、ルビを振って、

「愛の讃歌(さんか)」

とこれまではしてきたと思います。今回、岩谷さんをご紹介するにあたって、改めて調べてみたら、最初に出たレコードのジャケットに記された文字は、なんと、

「愛の賛歌」

だったのです!でもサイトでの曲目紹介では、

「愛の讃歌」

になっていました。どうやら当初は「賛歌」だったものが、どこかの段階で「讃歌」に変ったのではないでしょうか?うーん、ややこしいなあ。

結局、この日の「ミヤネ屋」では、みんなによく知られている方の表記の、

「愛の讃歌」

を使って放送しました。

「雪山讃歌」はどうなんだろうか?

また今度、時間のある時に調べてみようっと!

(2013、11、10)

2013年11月11日 19:43 | コメント (0)

新・ことば事情

5272「パルメザンチーズとパルチザン」

 

「ミヤネ屋」の『林先生の愛のスパルタ料理塾』のレシピの事前チェックをしていたら、

「パルメザンチーズ」

が出て来ました。私、この「パルメザンチーズ」って言葉を見るたびになぜか、今はなき、

「ユーゴスラビア」

を思い浮かべてしまいます。そう、

 

「パルチザン」

 

と間違っちゃうんだよね。というか、言葉のイメージが重なるのです。

もちろん、「パルメザンチーズ」の故郷は、イタリアの

「パルマ」

だということは、知ってはいるのですが・・・イメージは、なかなか拭えないです・・・。

(2013、11、8)

2013年11月11日 17:42 | コメント (0)

新・読書日記 2013_185

『地雷を踏んだらサヨウナラ』(一ノ瀬泰造、講談社文庫:1985、3、15第1刷・2012、9、3第29刷)

 

今年の夏休みにベトナムのホーチミン(サイゴン)を訪れた。戦争博物館にも行った。そこに殉死した戦争ジャーナリストの名前の一覧もあった。日本人ジャーナリストの名前が4人記されていた。そのうちの一人がこの本の著者。沢田教一と一ノ瀬泰造という名前だけは知っていたし、この本のタイトルは知っていたが、まだ読んでいなかったので、読むことにした。読み終えるのに、結構時間がかかったが、「本」「手記」と言うより、「手紙」をまとめたものだった。その分、ものすごくあからさまに、当時の状況が浮かび上がる。ベトナムで「女を買う」は当たり前だったのだなあとか、当時は「バングラデシュ」という国名のカタカナ表記は「バングラディッシュ」だったとか、40年前の状況が浮かんできて、いろいろとわかる。

25歳ぐらいの若者が、ベトナム戦争という中にカメラマンとしての立身出世を求めて、命懸けでカンボジアのアンコールワットの写真を撮りたいと向かって行った。先のことなどあまり考えていなかったのだろうな。

当時の時代背景が分からないと、きっちりとは理解できないのではないかと思った。

石原慎太郎も作家としてベトナムに行き、その後、政治家になった。開高健もベトナムに行った。

それにしてもこの本、映画化もされたし、なんといっても文庫本になったのが1985年で、私が買ったのが2012年9月の発行のものだが、なんと「29刷」である!超ロングセラーだ!!生きていたら著者は、66歳になっている。


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(2013、11、5読了)

2013年11月11日 15:58 | コメント (0)

新・ことば事情

5271「大麻草のアクセント」

 

2013年11月7日の読売テレビのお昼のニュースで、Yアナウンサーが、

「大麻草」

のアクセントを「中高アクセント」で、

「タ/イマ\ソー」

と読んでしまいました。放送終了後に、

「『大麻草』のアクセントは『平板アクセント』だよ。大体『○○草』という場合は『すみれ草』も『かすみ草』も『月見草』も、全部『平板アクセント』!」

と伝えると、

「え・・・そうなんですか」

と驚いていました。その様子を見ていた、

「あれ・・・これは以前にも・・・そうだ、前にも『すみれ草』のアクセントを間違ってたな、Yアナは」

と思い出して、思わず、

「おまえ、この前も間違えただろ!」

と言ってから「平成ことば事情」を検索したら、なんとこの前(2011年3月)に間違っていたのは、「Iアナウンサー」でした。山ちゃん、ゴメン。あ、名前出しちゃった。

ただ「月見草」「すみれ草」「かすみ草」「草」の前の「月見」「すみれ」「かすみ」が、

「ツ/キミ」「ス/ミレ」「カ/スミ」

全て「平板アクセント」なのに対して、「大麻」「頭高アクセント」で、

「タ\イマ」

なので、その辺りもあって、

「ほかの『○○草』とはアクセントが違う」

と思い込んだのかもしれない、という話も出ました。もし、

「タ/イマ\ソー(大間荘)で、タ/イマソー(大麻草)を栽培」

していたら、ややこしいですね。

平成ことば事情4342「すみれ草のアクセント」もお読みください。

(2013、11、7)

2013年11月11日 14:41 | コメント (0)

新・ことば事情

5270「輪行」

 

NHK-BSの番組で、俳優の火野正平さんが自転車で全国を巡る旅をやってるんですね。時々電車も使いますが。もう何年もやってるみたいなんですが、つい最近知りました。ナレーションも全くなくって、ただダラダラ・・・(というと語弊があるが、編集もしているので)とにかくずっと行くんですね。「ブラタモリ」とかそんな感じの自転車版。日本って広いなあと思いますね。その番組の最後の翌日の予告のところに

「輪行」

という言葉が出て来ました。「自転車」で行くから「輪行」なのか。それとも、行く先々の人たちとの「ふれあいの輪」を求めるたびなので「輪行」なのか?初めて見た言葉です。国語辞典をいくつか引きましたが、載っていません。造語かな?

俳句を読む旅だと、

「吟行」

というのがありますが。グーグル検索(11月10日)では、

「輪行」=224万件

も出て来ました!

それで、ウィキペディアには載ってるんですよね!

「輪行(りんこう)とは、自転車の乗員が自転車を公共交通機関(鉄道~船~飛行機など)を使用して運ぶこと。サイクリストや自転車旅行者が、行程の一部を自走せず省略するために使う手段。公共交通機関を利用しない自走以外の移動(例えば自家用車積載)は輪行とは呼ばない。」

あ、ずっと自転車で行くことではなく、途中で公共交通手段も使って移動することなんですね。まさに火野さんは「輪行」だったのですね。納得。

それにしても224万件も、こんなに使われていることにオドロキ!

(2013、11、10)

2013年11月11日 12:40 | コメント (0)

新・読書日記 2013_183

『石原慎太郎を読んでみた』(栗原裕一郎・豊﨑由美、原書房:2013、9、4)

 

栗原裕一郎=1965年生まれ、豊﨑由美=1961年生まれ。ほぼ同世代の二人。トヨザキさんは書評家。豊崎さんは「石原慎太郎が大キライ」だが、批判するにしても、ちゃんと石原慎太郎の作品を読んでいなかったことに気付き、「作家・石原慎太郎」をきっちり評価すべく、その作品を通読して、1年間を通して月1回のペースでトークイベントを開いた。その企画を持ち込んだのが栗原さん。おもにこの2人の対談を集めたもの。400ページ近くて、しかも上下2段組で、かなりボリュームがある。

私も、立場的には豊崎さんに近いものがあるので、興味があってこの本を読んでみた。

結果から言うと、「作家としての石原慎太郎は、かなりすごい」というような結論に至ったようだ。特に初期の頃は。更に言うと、文章は悪文でヘタ、特に心情を描かせると全然ダメなのだが、情景を描かせるとかなり秀逸なのだとか。しかも、ものすごい量の作品を精力的に書いている。弟・裕次郎に対するコンプレックスなどもあったのでは?と読み解かれたりしていて、おもしろい一冊でした。


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(2013、11、2読了)

2013年11月11日 10:56 | コメント (0)

新・ことば事情

番外編「ツイッター始めました!」

10月22日から、ついにツイッターを始めました!

ニコニコ生放送で月1回配信している「道浦俊彦のことばのことばかり」のPRのため、というのが目的です。よろしければフォローしていただければ幸いです!

よろしくお願いいたします。

以下のURLにすると、「ことばのことばかり」のツイッターのホームにいけます。

 

https://twitter.com/kotobamichiura

 

(2013,11,11)

2013年11月11日 10:36 | コメント (0)

新・ことば事情

5269「酢鶏」

 

先日、昼食時に、いつものように会社の食堂に行った時に、見慣れないメニューが。

それは、「酢豚」ならぬ、

「酢鶏」

というメニュー。そう、「酢豚」の「豚肉」の代わりに「鶏肉」を使っているんですね。

味付けは「酢豚」と同じでおいしかったです。豚肉よりもあっさりしていて、カロリーもやや低め、という「ヘルシーメニュー」なんでしょうね。会社の食堂では初めて、というか、ありそうでないメニューで、おそらく生まれて初めて食べました。

今からちょうど20年前、カタールのドーハにサッカーを見に行きました。カタールはイスラム国ですから、「豚肉」は食べません。そのカタールで中華料理屋さんに入ったら、

「酢豚」

とメニューに書かれていたので、「あれ?」と思いながら頼んでみたら、やはり「豚肉」ではなく、

「牛肉」

でした。つまり、

「酢牛」

です。「すうし」とでもいうのでしょうか?あ、「酢鶏」は、

「すどり」

でいいのかな?読み方は。グーグル検索(11月10日)では、

「酢豚」=445万0000件

「酢鶏」= 19万6000件

「酢牛」=    5870件

でした。「すどり」も「すうし」も、あることはあるんだなあ。

(2013、11、10)

2013年11月11日 00:14 | コメント (0)

新・ことば事情

5268「ほっしゃんさん」

 

11月6日、NHKのお昼の番組で、岩手県大船渡市から中継していました。その時に漁港にいた男性アナウンサーが、スタジオにいるタレントの、

「ほっしゃん。」

に呼びかけていたのですが、その呼びかけの声が、

「ほっしゃんさん!」

「ほっしゃん。」に「さん」が付いていました。これって、いらないんじゃない?

「ほっしゃん!」

でいいと思いました。(「ほっしゃん。」の芸名表記には、「。」が付きます。)

芸名などの中に「敬称」のようなものが含まれている場合に、さらに敬称を付けるかどうか?というのは、結構、難しい問題ですよね。

「さかなクン」

「サンプラザ中野くん」

「デーモン閣下」

「アグネス・チャン」

などではよく悩みます。

「さかなクン君」「サンプラザ中野くん君」「デーモン閣下さん」「アグネス・チャンちゃん」は、おかしいだろうと。

2010年の年末、「さかなクン」が希少価値のある魚「クママス」の発見に貢献したことに触れた天皇陛下のごあいさつの中で、

「さかなクンが」

「敬称なし」で話していらっしゃることがありました。まあ、天皇陛下だもだもんね。

その後、2012年1月19日の日本テレビ『スッキリ!!』を見ていたら、「さかなクン」がイベントに出てきたときの司会者は、

「さかなクン様」

と、なんと「様」付けで呼んでいました。

また、先日、熊本県をお訪ねになった両陛下が、「くまモン」に会われて、皇后さまが、

「くまモンさんは、おひとりなの?」

と、「さん」という敬称を付けて質問されたことも記憶に新しいですね。これって、答えに窮するというか・・・くまモンはしゃべらないですよね?

もし万が一、両陛下が「ふなっしー」にお会いになったら、どんなことになるのだろうか?もしくは「メロン熊」ならどうなのか?「せんとくん」には「さん」を付けられるのか?など、疑問はどんどん膨らんでいくのでした。

(2013、11、6)

2013年11月 6日 19:48 | コメント (0)

新・ことば事情

5267「本当に『背筋が凍る』」

 

「背筋が凍る」という表現は、辞書にはまだ載っていないのではないか?という事について、今年5月に「平成ことば事情5095」で書きました。

そして先日、和合亮一さんの『詩の礫(つぶて)』を読んでいたら、108ページに、

「背筋が凍る思い。20113232250

という記述がありました。

それを、「追記」として「平成ことば事情5095」に載せようとして、ネット検索をしたところ、なんと「平成ことば事情」の中に「背筋が凍る」が2件あることが判明!

「平成ことば事情3780」(2009、12、18)

と、

「平成ことば事情5095」(2013、5、21)

の2件です。見比べてみると、コピーしたものではなく、別々に書いています。それも、2013年に書いたものは、2009年に書いたものに関して、全く触れていません・・・つまり、完全に書いたことを忘れているんだ、たった3年半ぐらいの間に!その間に1300ぐらい書いているから仕方がないか。ほぼ、「1日1つ」だな・・・。

で、びっくりしたのは、「平成ことば事情3780」(2009、12、18)のまとめのコメントが、

「国語辞典に載る日も近いのではないでしょうか。」

で、「平成ことば事情5095」(2013、5、21)のまとめのコメントが、

「早晩、国語辞典にも載るのではないでしょうかねぇ・・・」

ということで、「ほぼ同じまとめ」なのです!・・・進歩してねえ・・・。

「背筋が凍り」ました。

で、まだ国語辞典には載っていないんですよねえ。

(2013、11、6)

2013年11月 6日 15:37 | コメント (0)

新・ことば事情

5266「スクールのアクセント」

 

11月2日のNHK正午のニュースの後の「生活笑百科」。ゲストの女優・北川弘美さんという人が、近況に関して話している中で、

「ゴルフのスクールに通い始めました」

と言っていました。その「スクール」のアクセント「平板アクセント」で、

「ス/クール」

だったので、「おやっ?」と思いました。一般的には、

「ス/ク\ール」

という「中高アクセント」だと思うのですが、日本語化して、いわゆる、

「おけいこごと」

を習いに行く所は、「平板アクセント」で、

「ス/クール」

と言う傾向があるのではないかと思いました。

(2013、11、4)

2013年11月 4日 11:38 | コメント (0)

新・ことば事情

5265「ウイグルとグアムのアクセント」

 

中国・天安門広場で車を爆破した事件で、犯行は、

「ウイグル族」

によるものだとはわかったようです。その、

「ウイグル」

の発音ですが、『NHK日本語発音アクセント辞典』では、

「ウ/イ\グル」

となっています。私は、「頭高アクセント」の、

「ウ\イグル」

かと思っていました。英語ではどうか?と「英和辞典」を引くと、

Uighur

でで「ウィーグル」といった感じのアクセントで、

「ウィ」

という「1音」にアクセントはあります。日本語のカタカナで書くと、

「ウイ」

と「2文字」になってしまい、そのどちらにアクセントがあるのか?という問題が生じているのです。そうか、そこに問題があるのか。

あ、そうすると、

「グアム」

と同じだな。これも『NHK日本語発音アクセント辞典』では「中高アクセント」の、

「グ/ア\ム」

になっていますが、結構「頭高アクセント」の、

「グ\アム」

と言う人もいます。更に、

「ガム」

と短く言っちゃう人もいますね。

それと同じで「カタカナ表記にすることで、発音にバラつきが出る」ということなんですね。日本語の構造的なものだな。母音の数とアクセントの関係だな。

平成ことば事情4998「『グアム』のアクセント」もお読みください。

(2013、11、1)

2013年11月 1日 19:17 | コメント (0)