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『道浦TIME』

新・ことば事情

7364「『止める』は『とめる』か?「やめる」か?」

「新型コロナウイルス」の感染拡大で、2月27日(木)、安倍首相は全国の小・中・高校に対して、週明け3月2日(月)からの「休校」を要請しました。

それを伝えた2月28日(金)の「ミヤネ屋」の中で、中国の現状も伝えました。中国でも学校が休校になっていて、映像で、家での課題を各児童に伝えているということでした。

その中で出て来たテロップの言葉に、

「通学は止めるが、学習は止めない」

これ、「とめる」と読むのか?それとも「やめる」と読むのか?

普通は「両方」読めますよね。でも実は「常用漢字表」に載っている読み方は、

「と(める)」

だけなのです。ですから、もし「や(める)」と読ませるなら、

「平仮名で書く」

か、あるいはルビを振って、

「止(や)める」

としなくてはなりません。

そこで、「これはどちらなのか」を考えました。

結論は、

「とめる」

その理由は、

*「やめる」=自主的。自らの意思が感じられる

*「とめる」=客観的な感じ。

今回のコロナウイルスによる「休校」は、児童・生徒や教師側が望んだものではなく、政府側からいわば「お願いされて」「ある意味"押し付けられた"」行為ですよね。

だから自主的な「やめる」ではなく、客観的な「とめる」の方がふさわしいのではないか?と考えたのでした。

(2020、2、28)

2020年2月28日 18:40