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『道浦TIME』

新・ことば事情

7162「ロウハニか?ロハニか?」

安倍首相が、日本の総理大臣としては福田赳夫元首相以来「41年ぶり」に、きょう(6月12日)からイランを訪問しています。向こうでは、ハメネイ師を始め、ロウハニ大統領にも会うそうです。41年前...1978年(昭和53年)、私は高校2年生でした。イラン革命の頃、「ホメイニ師」という名前を初めて知って、

「『師』って何やねん?」

と思っていましたね。そういえば先日、元・キャンディーズの伊藤蘭さんが、やはり「41年ぶり」にコンサートを開いたと。キャンディーズ解散の年でもありました、1978年。そんな年でした。それ以来かあ。

この、イランの大統領の名前を、テレビでは日本テレビ系やNHK、TBS、フジテレビは(テレビ朝日は未確認)、

「ロウハニ大統領」

とお伝えしていますが、新聞は2つに分かれています。

(毎日・日経・産経)=「ロウハニ大統領」

(読売・朝日)   =「ロハニ大統領」

つまり「ウ」が入るかどうかですね。

グーグル検索では(6月12日)、

「ロウハニ大統領」=6万9900件

「ロハニ大統領」 =  4000件

圧倒的に「ロウハニ」でした。「ロイター通信」も、

「ロウハニ」

でした。でも「ウィキペディア」は、

「ロウハーニー」

でした。「ハリポタ」のヒロイン「ハーマイオニー」みたいです。

「朝日新聞」は「紙」の夕刊の記事では、

「ロハニ」

だったのに、ネットの「朝日新聞DIGITAL」では、自社の記事ではなく「ロイター通信」の記事を載せているために、

「ロウハニ」

でした。こんなこともあるの?「ロイター」の記事を載せる時には「朝日新聞」の編集権が及ばないということなんでしょうけどね。「朝日新聞DIGITAL」でも自社記事は、

「ロハニ」

でした。なんで「ロイター通信」の記事を載せたのだろう?

いずれにせよ、同じ人物のカタカナ表記が異なると「別人」に思えてしまうので、困りますね。

その昔、ロシアの「プーチン」大統領が登場した際には、

「プーチン」「プチン」

の両方の表記がありましたが、

「プーチン」

に統一されました。もう20年前の話なんですね。「平成ことば事情59ウラジーミル・プチン」にそのあたりのことを書いてあります。お読みください。

(2019、6、12)

2019年6月13日 18:26 | コメント (0)