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『道浦TIME』

新・ことば事情

7330「資本主義の寡占状態」

1月23日の日本テレビ「スッキリ」で、こんなことを放送していました。

「現在世界は、上からたった26人の大富豪が、下から36億人分の富を所有している」

というのです。「下から36億人」って、

「世界の人口の半分」(2019年現在、約77億人)

じゃないですか!

ここからは私の考えたことで、放送にはなかったんですが、

「26:36億」

つまり、その貧富の差は、

「1億倍以上」

ということですね。「下から36億人」の人が、

「130円の缶コーヒー」

を飲むような感じで、大富豪は、

「130億円のもの」

を買うと。たとえば、

「F35戦闘機」

とか。いくら何でも、これはひどいのではないか?という話ですね。これは聞いたことはありました、もちろんその「富」は「現金」だけではなく「不動産」だったり「株式」だったりするんでしょうけれどね。

いくら日銀や他国の国立銀行がお金を刷っても、それが「26人の側」に流れて、「36億人の側」には回って行かない・・・。

そうか、これはつまり、

「脳梗塞みたいな状態」

なのではないでしょうか?

「資本主義経済」にとっての「金」は、「人間の身体」における「血液」のようなものでしょう。社会全体に「金」が「まんべんなく流れる」ことによって、社会が健全な状態を保てる。「恒常性=ホメオスタシス」ですね。

もし「金」が1か所に留まって(固まって)動かなくなったら・・・それは「人間の体」でい言うと、

「血栓」

です。そこで止まっていると「金(血液)」が流れなくなって、

「全体が死んでしまう」。

「金」が止まると「経済」が動かない。「金」の「血栓」による「梗塞」。「金」の「血栓」だから、

「金栓」

とでも呼ぶものでしょうか。これを健全な状態にするためには、

「血栓を溶かす」「金」が流れるようにする

「それが、現代の死にかけた資本主義経済における"処方箋"ではないのか?」

と、けさ電車の中でひらめいたのですが、どんなもんでしょうか?

(2020、1、23)

2020年1月23日 21:58