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『道浦TIME』

新・ことば事情

7311「女性『が』多くか?女性『に』多くか?」

12月24日、元・フジテレビアナウンサーで現在はフリーアナウンサーの、

八木亜希子さん(54)」

が、

「線維筋痛症」※(セ/ンイツーキンショー)=平板アクセント

という病気を発症したので、しばらく休養するというニュースが流れました。

その病の特徴は「30~60代の女性に多い」ということだそうです。

それを報じる「ミヤネ屋」のVTRのスーパーが、

「中高年の女性が多く発症」

と発注されていて、チェックしていて「待てよ...」と。

「女性が多く」と、助詞が「が」だと、

「中高年女性の『患者数』が多い」

というような「人数」を表していることになりますね。

「量(Quantity)と質(Quality)」で言うと、

「量(Quantity)

のほうです。それに対して、

「女性に多く」と、助詞が「に」だと、

「患者の中に占める中高年女性の『割合』が多い」

ということになり、

「その病気の患者が持つ『特性・性質』」

つまり、

「質(Quality)」

を表すことになります。この場合は、後者を取って、

「中高年の女性『に』多く発症」

のほうが妥当だろうと思い、スーパーをそのように直しました。

八木さん、早く良くなってくださいね。あ、でもストレスなども原因だろうから、あまり世間の声は気にしないで。

(2019、12、27)

2019年12月27日 12:06