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『道浦TIME』

新・ことば事情

7216「懸命の歩き」

ラグビーワールドカップの対アイルランド戦、「19対12」で勝利!いやあ興奮しましたね!おめでとう!すごいですね。これに浮かれることなく、ベスト8を目指して頑張ってくれると思います。そんな浮ついた感じは、微塵も見せていないですもんね。

さて、そのラグビー勝利のニュースに続いてもう一つ、すごいスポーツのニュースが流れて来ました。カタールのドーハで行われている世界陸上選手権の「男子50km競歩」で、日本の鈴木雄介選手が、金メダルを獲得したのです!おめでとうございます!東京五輪代表も内定しました。

さて、それを伝えた日本テレビの9月29日のお昼のニュースでは、こんなフレーズが。

「懸命の"歩き"を見せた鈴木選手」

え?「歩き」?「走り」じゃないんだ!

そりゃまあ、よく考えたら(考えなくても)、

「競歩」

ですからね。

「走ったら、反則でアウト」

ですから「走り」を見せちゃダメなんだ、「歩き」を見せるんだ。

これはなかなか気付きにくいですね。選手は「歩き」を見せているのに、ニュースで「走り」と原稿を書いたり、しゃべったりしそうですから、周囲が気を付けなければいけませんね。

あらためて、鈴木選手、おめでとうございます!

(2019、9、30)

2019年10月11日 17:22