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『道浦TIME』

新・読書日記 2019_005

『オウム死刑囚 魂の遍歴~井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり』(門田隆将、PHP研究所:2018、12、28)

サブタイトルにあるように、オウム真理教の井上嘉浩がどのようにしてオウムに染まっていったのかを詳しく描いている。著者の門田さんがそういう事も取材していたのは知らなかった。

大変真面目な井上が、いかにしてオウムに染まり、抜け出ようと思ったけど抜けられなかった。良い者としての井上。そういう視点もありだなあと思いました。

513ページもある、この分厚い本。読まなければならないと思ったきっかけは、去年・2018年に、オウムの死刑囚13人の死刑が執行された。「平成」に起こった事件を「平成」のうちに解決したいという気持ちがあったと思う。それは確かに。井上は「再審請求」をしていたという事は初めて知ったが、それをも無視して死刑を執行した。それは間違いだったかもしれない。一審の無期懲役判決を、二審できっちり審議もせずに横並びの死刑判決。これで良かったのかどうかはわからない。でも「オウムの事件」を平成の内に、今一度学んでおくべきだと思うんですよねえ。


star4

(2019、1、11読了)

2019年1月28日 15:34 | コメント (0)