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『道浦TIME』

新・ことば事情

6632「なぜタコの足はゲソと言わないのか?」

先日、居酒屋で「タコのから揚げ」を頼んで出て来た時に、一緒にいた人が、

「あ、ゲソのから揚げですか?」

と言ったので、

「違いますよ、タコのから揚げですよ」

と言ってから「はて?」と思いました。

たしかに、から揚げ、見た目はとても似ています。味だって、まあ飲んで食べてりゃ、そんなに変わらないかも。(だからと言ってタコとイカ、普通は間違えないと思いますけど)それなのに、

「なぜ、『イカの足』は『ゲソ』といい、『タコの足』は『ゲソ』と言わないのか?」

という疑問が生じたのです。

調べて見ると、「イカの足」を「ゲソ」と呼ぶ語源は、昔、演芸場や寄席の、

「下足番」

をしていた人が、

「『下足札の紐』を10本まとめていた」

ところから、「下足」の略称・通称である、

「ゲソ」=「10本」=「イカの足」

という"連想ゲーム"になったという説が載っていました。

たしかに、いわゆる「足の数」は、皆さんご存じのとおり、

「イカ=10本、タコ=8本」

ですから、これは納得できる説ではありますね。「下足の紐」を「8本」でまとめたら、数えにくいですもんね。

(2017、12、26)

2017年12月29日 15:14 | コメント (0)