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『道浦TIME』

新・読書日記 2015_109

『せんべろ探偵が行く』(中島らも・小堀純、集英社文庫:2011、7、25)

 中島らもさんが亡くなったのが、2004年7月26日。それからもう11年が経ってしまった。2001年から2003年にかけて雑誌に連載され、らもさんが大麻取締法違反で逮捕されて、執行猶予期間中の単行本の出版。そして執行猶予期間中に亡くなってしまったのである。

タイトルの「せんべろ」とは「千円でべろべろに酔える(店)」ということだそうだ。実は別の本を読んでいて、らもさんがらみでこの言葉が出て来たので、「平成ことば事情4654せんべろ」で書いている。3年前のこと。

この文庫本は2011年の、らもさんの命日の前日に出ているが、それからでも4年も経っている。それを、なんと大阪・堺市の光明池の「天牛堺書店」で見つけ購入。「買ってくれ!」と言わんんばかりに、目立つ所に置かれていた。光明池に来るのは10年ぶりぐらいか。前に来たのは、選挙取材で田中康夫だか辻元清美だかを追いかけて、街頭演説を聴きに来たとき。ゲリラ豪雨に遭ったのを覚えている。おそらく、それ以来。今回、なぜ光明池に来たかと言うと、妻の祖母の通夜があったからだ。101歳での大往生。その帰りに、亡くなったらもさんの本と巡り会ったのも、何かのお導きであろう。

読んでいたら、2年前に訪ねつい最近も話題に上がった東京・十条の「斎藤酒店」が紹介されているではないか!また、大阪・阿倍野の「明治屋」に至っては、先月行ったばかりだ!といっても、どちらの店も「行きつけ」ではなく、たまたまその1回しか行ったことがないのだが。

紹介されている店のうち、かなりの数の店は、今はもう閉店しているという。時の流れは止められないのか、、、合掌。

(追記)

先日、5年ぶりに運転免許の更新に行ったのだが(当日交付)その際の待ち時間に読んでいたのがこの本。「運転免許」の更新を待つ間に「せんべろ」の本を読んでいて、捕まらないか、ドキドキしました。


star4

(2015、8、11読了)

2015年8月14日 12:25 | コメント (0)