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『道浦TIME』

新・読書日記 2017_138

『60歳からの外国語修行~メキシコに学ぶ』(青山南、岩波新書:2017、9、20)

著者の青山南さん。名前の「南」って、漫画『タッチ』のヒロインのようで「女性かな?」と最初思ったが「男性」、おっさんである。(失礼!)翻訳家で早稲田大学教授。もう60歳を過ぎている。以前一冊だけ、エッセイを読んだことがある(『ピーターとペーターの狭間で』)ので、名前は知っていた。翻訳家と言っても「英語の」であるが、その青山さんが、「英語圏」ではなく「スペイン語圏」である「メキシコ」に語学留学したという。その様子をつづったエッセイ。

スペイン語を少しかじったことのある私にとっては、大変興味のある本。

「60歳を過ぎて、一人で語学留学って、奥さんはいないのかな?」

と思ったが、いるみたい。よく奥さんは許してくれたな。いや、喜んで「いってらっしゃ~い!」だったかも。それはそれで、問題があるように思うが。

全く「白紙」に近い状態の「スペイン語」に、ホームステイしながら体当たりで学んでいく様子が、経験的語学学習の記録として綴られていて、ほほえましく興味深い。ある意味、「第二の青春」を楽しんでいるのであろうが、それは「人生の復讐」・・・ではなく「復習」をしているような感じなのかな。なんともおもしろかったです。最後に、青山さんの個人的な「単語帳」(=本文の中に出てきた「スペイン語」の数々と、その意味)まで載っていますよ。


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(2017、11、12読了)

2017年11月29日 12:31 | コメント (0)