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『道浦TIME』

新・読書日記 2017_071

『漢和辞典的に申しますと。』(円満字二郎、文春文庫:2017、3、10)

元・漢和辞典編集者の円満字さんの新著。文庫でかわいく出ていました。
漢字に関する160編のコラム。「見開きで1つの項目」。読みやすい。たっぷり面白い話が載っています。それも、漢字ほど難しくない、親しみやすい語り口です。お人柄が表れていると思います。
一番驚いたのは、
「饆」
という漢字。音読みで「ヒツ」と読むそうです。「つくり」のほうは「畢竟(ひっきょう)」の「畢」ですね。これは
「饆饠」
とういう言葉。「ひつら」と読むそうなのですが、これがなんと、
「ピラフ」
のことなのだというのです!もともと「ピラフ」はペルシャ(現在のイラン)あたりの料理だそうで、それが5世紀ごろに中国に伝わり、ペルシャ語の「ピラウ」が、
「畢饠」
と書かれたものの「畢」に「食へん」が付いて、
「饆饠」
になったのだそうです。へえーーーーー。
まさか「ピラフ」の「漢字」があったとは!「目からウロコ」とはこのことですね!!


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(2017、5、26読了)

2017年6月 9日 21:29 | コメント (0)