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『道浦TIME』

新・ことば事情

5517「中国のモラル崩壊」

 

中国の工場で、チキンマックナゲットなどに使われる鶏肉が、工場の床に落ちた物をそのまま使ったり、7か月以上前に消費期限の切れた肉を使っていたことが明らかになりました。それを伝えた他局のワイドショーのナレーションで、

「中国のモラル崩壊」

と言っていたことに疑問が浮かびました。

「崩壊」

という言葉は、

「もともとあったものが、崩れて壊れること」

を指すのですから、今回の中国のように、

「最初から(モラルなど)ありもしない」

場合には、使えないのではないか。また、そもそも「モラル」というものも、

「共通の常識で形づけられた社会の中での倫理・道徳」

だと思いますから、そもそもそこが「共通ではない国」に対して、その「一方的なモラル」が「ある」と考えるのが、おかしいと言えばおかしいのではないでしょうかね?それが分かった上で、付き合わないといけないのかなと思いました。

(2014、7、24)

2014年7月24日 22:58 | コメント (0)