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『道浦TIME』

新・ことば事情

6038「ハイスペック」

4月19日に開かれた関西地区新聞用語懇談会のテーマは「若者言葉」でした。

紙面や番組のチェックの際に出て来る「若者言葉」には、どのようなものがあり、どの辺りまでが「許容」で、「不可」のものはどういう言葉に直すか?ということについて話し合いました。

私からも、「最近気になる若者言葉」として出したのが、

「ハイスペック」

という言葉です。これは、その昔、女性の理想結婚相手の条件として、

「3高」

というのがありましたね。

「身長・学歴・年収」

が「高い」というものです。覚えている方は40歳以上でしょう。高けりゃいいってもんでもないんですけどね。現在はそういった「条件」が揃っていることを、

「ハイスペック」あるいは「スペックが高い」「高スペック」

などと言うようなのです。

しかし、そもそも「スペック」とは、

「パソコンなどの機器の性能」

を表すもので、それを「人間(男性)」に使うのはいかがなものか?と思うのですが、各社どうでしょうか?と質問したのです。これに対して読売新聞大阪の女性委員が、

「これまでは『能力が高い』という意味の『ほめ言葉』として普通に使っていたが、道浦さんのご指摘で初めて『失礼に当たるのか!』と気付きましいた・・・。」

という感想を漏らしておられました。

あんまり皆さん、気にならないのかなあ・・・。

(2016、5、25)

2016年5月26日 20:48 | コメント (0)