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『道浦TIME』

新・読書日記 2013_053

『にすいです。冲方丁対談集』(冲方丁、角川書店:2013、1、31)

 

『天地明察』等で話題の作家「冲方丁」。「うぶかた・とう」と読む。で、「さんずい」の「沖」ではなく「にすい」の「冲」。それが対談集のタイトルに。シャレてる。実は、冲方の小説はまだ読んでいない。去年、日経新聞の夕刊コラムで書いているのを読んで、「へえー、おもしろいな」とファンになったものの、作品を読むのは後回しにしている。まだ30代半ばにしてこの知識と作風・・・スゴイなあ。また自宅・書斎が福島県にあり、東京と行ったり来たりの生活らしい。それも大変だなあと。

日本SF大賞の受賞からの、7年間の対談集。といっても、最初の対談だけ、随分前に行われ、あとはここ数年という感じ。 対談相手は、かわぐちかいじ、 富野由悠季、井上雅彦、養老孟司、夢枕獏、伊坂幸太郎、天野喜孝、鈴木一義、中野美奈子、滝田洋二郎、山本淳子の11人。このうち私が知っている(聞いたことがある)人は8人。天野喜孝、鈴木一義、山本淳子の各紙は、不勉強で存じ上げなかった。スミマセン。それぞれ、味のある対談だが、一番インパクトが強かったのは、富野由悠季。「あなたの場合はペンネームを見たときに、もう拒否感を感じていましたしね。この漢字を『ウブカタトウ』と読ませるのか? そこまでヒネるのか?と。こういう作家は信用しちゃいけないと」と、直接本人に言うのはスゴイなあ。ケンカ売ってるのか!と。でもたしかに「この漢字をこう読ませるのは、相当根性ひねくれてないとこうはらんだろう」と思わせるに足りる面はありますよね。

それと、ド頭の「かわぐちかいじ」の『沈黙の艦隊』は、原子力潜水艦「やまと」が一つの国として独立する物語で、「やまと」に保険を掛けるという発想がスゴかったと冲方が言った場面(本当に冒頭です)、昔読んだけどもう忘れていたので「へえーそうだったか」と。また「保険」ということについて、興味が湧いた。


star4

(2013、3、16読了)

2013年3月25日 22:32 | コメント (0)