Top

『道浦TIME』

新・読書日記 2011_209

『神様2011』(川上弘美、講談社:2011、9、20)

 

ほんの14ページの掌編。1993年に書かれたデビュー作と一緒に載せてあり、読み比べることができる。「2011バージョン」の舞台は、「311以降の福島」だと思われる。もともと、おとぎばなしのような作品なだけに、「2011バージョン」は寓話のように取れる。著者自ら「あとがき」で解説を加えているのも(この作家の小説では)珍しい(と思う)。それだけこの作品が...というか、この作品が生み出された「東京電力・福島第一原発の事故」が持つ意味合いが、著者にも大きくのしかかっているのだろう。

ところで「くま」は、何の比喩なんだろう?漠然と、外国人(欧米人)かと思ったのだが・・・。

 

 


star4

(2011、11、28読了)

2011年11月30日 15:22 | コメント (0)