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『道浦TIME』

新・読書日記 2011_181

『政権交代の悪夢』(阿比留瑠比、新潮新書:2011、4、20)

 

産経新聞の「阿比留瑠比」記者といえば、その筋では有名な政治記者だ。なんと言っても名字が珍しいから覚えやすい。「瑠比」という名前も珍しいから「ペンネームか?」と思ってしまうくらい。上から読んでも「アビルルイ」、下から読んでも「アビルルイ」・・・ではないけど、そんな"回文的なお名前"の人だと感じていた。産経新聞でも署名記事をよく目にする。総理や官房長官などの会見の会場で「産経新聞のアビルと申します」と名乗っているのをテレビで耳にしたこともある。それにしても、私より5歳も年下とは思わなかった。

政治の現場を取材してきた著者が「もう、我慢ならん!」と書いたのが「政権交代」によって誕生した「民主党政権」の、「希望」と反比例に膨らんできた「悪夢」という「現実」だった。「舞い上がり、甘え、驕り」「宇宙人の非常識外交」という章のタイトルを見ただけで、いかに民主党政権を腹立たしく思っているかがわかる。「小沢とカネ問題」について書かれた章では、2010年正月早々に辞任した藤井財務大臣の辞任の理由が、表だって言われている「体調不良」ではなくて、「小沢氏との不和」が原因だと。そして、かつて盟友だったはずの小沢氏との不和の原因は「小沢のカネの問題」で、それを追及されそうだったから辞任したと。例の政党助成金の問題だ。「究極の55年体制、完成す」の章では、「民主党の正体」は「自民党・田中派と、社会党」であると。その意味では「究極の55年体制」が完成したとしている。たしかに。そりゃあ、そうなんだよな。

日々の取材で集めた情報を整理して、歴史という観点から並べ直した一冊。

 

 


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(2011、9、26読了)

2011年10月23日 18:17 | コメント (0)