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『道浦TIME』

新・ことば事情

4392「車身」

 

2011年6月12日、豪雨の中のF1レースを見ていたら、実況アナウンサーが、

「セーフティーカーの後ろ10シャシン」

というふうに話していました。F1は全く詳しくないので、この「シャシン」が最初は、

「10写真?」

と聞こえました。何だろうか?としばらく考えて思いついたのは、

「車身」

という言葉です。競馬(これもやらないので、よくは知らないのですが)で言う、

「3馬身」

のように、「距離の差」を表すのに「馬身」を使いますが、それと同じようなものなのでしょうか?

「10車身」でGoogle検索をしてみたところ(6月24日)、

「セーフティーカー時のマシンの間隔が10車身(10台分)と決められている」

ということが書かれていました。やはり「シャシン」は「車身」だったのですね。しかも、豪雨などの気象状況でレースの先頭に「セーフティーカー」が入る際のルールで、

「10車身(10台分のスペース)をあける」

ということもあったとは、全然知りませんでした。

『三省堂国語辞典』を引くと、なんと「車身」が載っていました!

「車身」=[自転車・自動車のレースで]距離の差を、車の一台分の長さであらわすことば。(例)「二車身の差」

そうか、「自転車」のレースでも使うのか。そういえば私は「競輪」もやらないからなあ。「競輪」といえば入社当時に、「岸和田けいりん」の「15秒スポットCM4本」の録音に「4時間も」かかったことがあったなあ・・・、

「バンクは今、クライマックス!白熱の岸和田けいりんへ、どうぞご来場ください!」

セリフ、まだ覚えています。

「後節、3日間を開催」

「3日間」がちゃんと言えなくて、先輩から何度も何度も「ダメ出し」を食らいました。

あ、「競輪」で思い出した。ボートでは同じように

「艇身」

ということばを使いますね。「競艇」もやらないけれど、「艇身」「早慶レガッタ」で聞いたことがあります。いろいろな「○身」があるのですね。(○には、そのレースで使われる乗り物の数え方が入りますね。)

 

(2011、6、24)

2011年7月 3日 20:50 | コメント (0)