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『道浦TIME』

新・ことば事情

4291「でやらへん」

先日、京阪電車の中で、若い女の子の言葉がふと耳に入りました。

「やってるときは、でやらへんの」

うん?・・・この、

「でやらへん」

は、あれかな?京都弁っぽい感じだな。そして、似た言葉があったぞ。童謡「かごめかごめ」の中に、

「いーつー、いーつー、でーやーる?」

この「でやる」の否定形ではないか?そうすると、「でやる」も「かごめ」も京都の言葉なのか?「かごめ歌の裏意味考」というサイトを見たら、

「『出やる』の『やる』は西日本で、目下の者や愛玩動物に対して親しみを込めて使う敬語的語彙である。」

とありました。「西日本」、つまり「京都」とは限らないわけか。京阪電車に乗っているからって「京都の人」とは限らないもんなあ。

牧村史陽『大阪ことば事典』で、「やる」を引くと、

「ヤル」=「おる(居る)の転訛であろう。(婦人語)(例)いヤル、行きヤル、書きヤル(いおる・行きおる・書きおるの意)。一方、男子の語としては、これが、居よる・行きよる・書きよるとなる。」

確かに「女性語」ですね、これは。女性と子ども。童謡でも女の子が歌っていそうですからね、「かごめかごめ」。

「でやる」が身近に感じられるようになりました。

(2011、2、6)

2011年2月10日 11:11 | コメント (0)