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『道浦TIME』

新・ことば事情

6159「"意味深"の古い利用例」

「意味深」

という言葉があります。「ミヤネ屋」ではよく出て来るのですが、もともとは、

「意味深長」

で、それを省略した語(と言っても1文字だけですが)です。

「俗語」なので、「ミヤネ屋」で使う場合には" "を付けて「いわゆる」の意味合いを出しています。しかし、もう相当、人口に膾炙したので、" "は付けなくてもいいかなあと思っていたのですが、先月(9月)、「網膜剥離」で3週間入院している際に、本も読めないテレビも見られない状態だったので聴いていた「ラジオの放送」を聞いていて、この言葉の「古い使用例」を見つけました。というか、再確認しました。

それは、あの小泉今日子さんが歌った曲、

「艶姿ナミダ娘」(1983年11月リリース)

です。その歌詞の中に

♪ダーリン、ダーリン、ダーリンマイラブ、意味深アイラヴユー♪

「意味深」が出て来るのです!作詞は「康珍化」さんです。

「1983年」というと、もう33年前。その頃の歌詞で使われていた・・・。

それどころか、やはり入院中に聞いていた、

「落語のCD」

からも、「意味深」の使用例に気付きました。それは、

1956年(昭和31年)1月25日に文化放送で流された、

「四代目・柳亭痴楽の『ラブレター』」

という噺です。その中で、柳亭痴楽が、「意味深」を使っていたのです!

「今からちょうど60年前」

ですねえ・・・。もう、" "は外してもいいのかなあ・・・。

(2016、10、5)

2016年10月14日 18:38 | コメント (0)