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『道浦TIME』

新・ことば事情

6131ナイジェリアとニジェール」

オリンピックのサッカーで、日本が初戦で戦い、「4-5」という壮絶なゴールの奪い合いになった相手チーム、

「ナイジェリア」

ですが、

「飛行機代が払えず、ブラジルに到着したのは、何と試合開始6時間半前」

という、

「あわや不戦敗?」

という状況で話題になりましたが、そのチームに、2週間前にブラジル入りしていた日本は負けたわけで「力の差」を感じざるを得ませんでした。

実は、その試合前の「国歌演奏」で、

「『違う国の国歌』がかかっていた」

ことが判明したそうです。その「違う国」というのは、

「ニジェール」

です。「ナイジェリア」に比べると、知名度が低い(知られていない)のではないかと思いますが、実はこの両国は「隣国同士」です。「ナイジェリア」の北側に「ニジェール」は隣接しています。「ナイジェリア」は海がありますが、「ニジェール」は内陸の砂漠の国で、海はありません。そして両国の国土の西側を貫くように、

「ニジェール川」

が流れています。

辞書で調べて見ると、それぞれの国は、独立前は「植民地支配」をされていたのですが、その「宗主国」は、

*「ナイジェリア」=「イギリス」

*「ニジェール」 =「フランス」

なのです。つまり、恐らくですが、

「両国とも、元々は同じ名前」

で、それを「英語読み」したら「ナイジェリア」で、フランス語読みしたら「ニジェール」なのではないか?と思ったのです。

同じ疑問を持つ人はいて、それに答える人がいるのですね。「ヤフー知恵袋」のベストアンサーによると、

「元々、同じ名が指し示す地域を、イギリスとフランスが分割して植民地とし、それぞれが独立したため、英語名のナイジェリアと、仏語名のニジェールが別々の国としてあるのです。国名と同様に、公用語もそれぞれ英語とフランス語です。」

とありました!やっぱり!さらに「ウィキペディア」で「国名の由来」を検索すると、

『国名の由来は、国内を流れるニジェール川より。 ニジェール川の語源は、遊牧民トゥアレグ族により、この川がニエジーレン(n'egiren)「川」、またはエジーレン(egiren)「川」と呼ばれていたことによる。 これがフランス人に伝えられ、ラテン語で「黒」を意味するニジェール(niger)と転訛した。』

「黒」!「ニグロ」「ネグロ」か!

なんで「川」が「黒」になるのだろう?

でも、そうなんですね。調べてみるものだな。しかし、

「元々同じ」

とは言え、今は違う国なんですから、「国歌」や「国旗」を間違えてはいけません。(実はたまーに、こういうことはあるみたいですが)そういう細かい所(?)は気にしないのが、ブラジル人・カリオカなのかな?(こんなことを書くと、怒られそうですが・・・。)

(2016、8、15)

2016年8月16日 16:56 | コメント (0)