Top

『道浦TIME』

新・読書日記 2016_091

『「子育て」という政治~少子化なのになぜ待機児童が生まれるのか?』(猪熊弘子、角川SSC新書:2014、7、25)

2年前に出たこの本。改めて読んでみると、なんと消費税率は2015年10月に10%に引き上げられて、そこから「7000億円」が子育てのために保育所建設や保育士の費用に充てられることになっていた・・・。上がってませんね、消費税率。それどころか、2年半先送りです。「リーマン・ショック並み」の景気の落ち込みは無いにもかかわらず。

決して景気がいいわけではない。数字は良いかもしれませんが、バーチャルな好景気です。実感を伴わない好景気。でも「リーマン・ショック並み」でないことは、みんなが知ってる。実際は「やや不景気」です。

先日、東京・杉並区が「公園に保育所を作ろう」という計画を打ち出したところ、近所の住民から反対を受けているというニュースをやっていましたが、本書のサブタイトルにあるように「少子化なのに、なぜ待機児童が生まれるのか?」という問題は、一向に解決されていません。保育所をかなり作ったのに、待機児童は逆に増える。なぜ?保育所に入れるかも・・・ということで働きに出たいお母さんが増えるから。「1億総活躍社会」とかで、みんな外に働きに出させられているから?結局「働きたいお母さんがたくさんいる場所」には「保育所」が足りず、そうでない所では、保育所は余っている。「場所とニーズの不一致」です。一極集中がこの事態を生み出しているのですね。また、「待機児童ゼロ」を誇っていた自治体も、実は数字の上で操作して、「隠れ待機児童」がどんどん増えているだけという事態があることも明らかに。問題の根本的な解決策は、どこに????


star4

(2016、5、31読了)

2016年6月 7日 10:56 | コメント (0)