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『道浦TIME』

新・読書日記 2015_073

『ヘンな論文』(サンキュータツオ、KADOKAWA:2015、3、25)

 

去年の2月に三省堂本店で行われた『三省堂国語辞典・第7版』出版記念のトークショーに、辞書編纂者の飯間浩明さんと一緒に出演されていたのが、著者のサンキュータツオさん。不勉強でお名前を存じ上げなかったが、早稲田の大学院を出られて、現在は筑波大学で教鞭をとりながら「芸人」をしているという、ちょっと変わった方。あんまり関西の方では出演されていない感じだが、関東ではラジオやイベントなで引っ張りだこの芸人さんである。

そのタツオさんが、いろんな「論文」に目を通しているうちに、

「客観的に見ると(専門家以外=普通の人が見たら)ちょっと変わった論文だなあ。論文って、こんなにおもしろいものでも良いの?」

というものをピックアップして、紹介してくれる。

全部で13本の「ヘンな論文」は、「『世間話』の研究」「公園の斜面に座る『カップルの観察』」「『浮気男』の頭の中」「「あくび」はなぜうつる?」「『コーヒーカップ』の音の科学」「女子校生と『男子の目』」「『猫の癒し』効果」「『なぞかけ』の法則」「『元近鉄ファン』の生態を探れ」「現役『床山』アンケート」「『しりとり』はどこまで続く?」「『おっぱいの揺れ』とブラのずれ」「『湯たんぽ』異聞」の13本です、ウンガ、ググ。(サザエさん風に)

これらの論文を、タツオさんがツッコミを入れながら紹介していくのだが、まあ、文字で書かれた「探偵!ナイトスクープ」ですね。面白くないはずがない!

とりあえず「『世間話』の研究」から読み始めたのですが、目次を見たときに「おもしろそう」と思ったのは、「『おっぱいの揺れ』とブラのずれ」。でも、すぐにそれから読んだら、ちょっと恥ずかしいので、まずは「世間話」でお茶を濁して。。。2番目に読みました。まさに「そうだったのか!」の論文ですが、「ワコール」とかでは当然、やってることなんだろうなあ。そのあと「元近鉄ファン」も興味深い。まさにこれこそ、「そんなことが、論文になるの?」ってことですけどね。そして「女子校が共学になった」ことで、男子が入って女子生徒はどう変わったか?に着目した「驚愕の共学効果」とは!?そして一番、興味深かったのは、大トリに控えた「湯たんぽ」の研究。人間の「サガ」というものを考えさせられました。

著者は「ヘン」と言っていますが、その「ヘン」なところこそが「個性」であり、そういった「個性」を、著者がこよなく愛していることが、よく分かりました。


star4

(2015、5、6読了)

2015年5月13日 17:55 | コメント (0)