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『道浦TIME』

新・ことば事情

5741「豊見城」

 

5月11日の「ミヤネ屋」で、台風6号が近付く沖縄の、

「豊見市」

から中継で、中山リポーターがお伝えしました。その際に、地名の読み方を間違えました。

×「トミシロシ」→○「トミグスクシ」

テロップにはルビを振っておいたのですが、それが中継先まで伝わっていなかったようです。というか、ディレクターがちゃんと伝えないといけないことです。

沖縄では「城」を「グスク」と読む地名があります。ただ、高校野球で有名な、

「豊見高校」

は、「トミシロ」なんですね。ややこしいです。

沖縄で「城」の付く「市・町・村」を調べてみたら、

「豊見市」=トミグスク

「北中村」=キタナカグスクそん

「中村」=ナカグスクそん

「南市」=ナンジョー

でした。「南城市」だけ「ジョー」と読むんですね。

また、「原」と書いて「ハラ」と読むか「バル」と読むかは、

「西町」=ニシハラちょー

「与那町」=ヨナバルちょー

でした。難しいなあ!

あ、もしかしたら・・・

「グスク」

と読むのは明らかに、

「ウチナーグチ」=「沖縄言葉」

ですね。それに対して「シロ」「ジョー」は、

「ヤマト言葉」=「日本語(標準語)」

です。つまり、

「昔からのウチナー(琉球)の地名は『グスク』で、その後ヤマトンチュー(日本人)が支配した地域の地名は『シロ』『ジョー』と呼ぶようになったのではないか?」

もし、そうだとすると、「地名」には「歴史」が刻まれているということですね。

(2015、5、11)

2015年5月12日 18:15 | コメント (0)