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『道浦TIME』

新・ことば事情

5732「イギリス車」

 

5月4日の「ミヤネ屋」で、ウィリアム王子とキャサリン妃の間に、第2子の女の子が生まれたニュースを伝えました。その際に、英王室御用達で乗っている車の、

「レンジローバー」

について、

「イギリスを代表する車=レンジローバー」

というスーパーが出て来たのですが、そのテロップを事前にチェックしていて、

「ちょっと待てよ・・・」

と思いました。というのも、現在「ローバー社」は、

「インドの自動車会社・タタ自動車の傘下」

にあります。じゃあ、

「インド車」

なのか?というとそれはちょっと・・・。そもそも、「タタ自動車」の傘下に入る前には、

「ドイツのBMWの傘下」

に納まっていたはず。その時は、

「ドイツ車」

だったのか?こういうように、持ち株会社というか、違う国に買収されたときに、

「○○○車」(○○○には国の名前が入る)

という呼び方が、これまでのように使えるのか?という問題が出て来ます。

「日本車」だって、同じ問題があるかもしれません。「逆輸入車」だってあるし。

今回は、製造はイギリスで行っているということもあり、

「イギリスを代表する車」

の表現でOKとしました。そういえば、

「欧州車」「EU車」

なんて"くくり"もありましたね。

どうなるのかな?

あれ、これ、前に書いたような気がしてきた、「EU車」。検索してみよう。あ、あった!

「平成ことば事情3928 EU車」

2010年の4月10日に書いています。5年前だ。この頃からこういった問題は、既に起きていたのですね!

(2015、5、4)

2015年5月 5日 21:16 | コメント (0)