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『道浦TIME』

新・ことば事情

5601「挫傷と挫創」

 

男子フィギュアスケート中国でのグランプリシリーズの「6分間練習」で、中国選手と衝突してけがをした羽生結弦選手が、大阪行われるNHK杯に出場するかどうか、注目されています。(結局、11月26日の夜7時に「出場する」と発表されました)そのニュースを「ミヤネ屋」でお伝えした際に、羽生選手のけがの状況を示すフリップがありました。そこには、

「頭部挫創」「下顎挫創」「腹部挫傷」「左大腿挫傷」「右足関節捻挫」

徒言う漢字ばかりの難しそうな言葉がありました。

この、「挫創」と「挫傷」の違いは何でしょうか?ともに「挫」が付きますが、その意味は「打撲」「打ち身」のようです。「挫く」と書いて、

「くじく」

とも読みますよね。「捻挫」の「挫」です。調べてみると、

*「挫」=打ち身で皮膚の内側に何らかの傷が出来た状態。内出血など。

*「挫」=打ち身で皮膚の内側に何らかの傷が出来た状態プラス、外側にも切り傷などがある状態。

ということでした。たしかに「頭」と「顎」は「血が出ていました」からね。そういえば

「絆創膏(ばんそうこう)」

に使われる「創」は「キズ」のことでしたね。

また、事件などで出て来る「刃物から身を守るとき」にできる、

「防御創」

というのも、「創」は「キズ」ですしね。

勉強になりました。「創」関連では、「平成ことば事情4410 満身創痍と注入」も、お読みください。

(2014、11、26)

2014年11月27日 12:44 | コメント (0)