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『道浦TIME』

新・読書日記 2013_092

『聖書の日本語~翻訳の歴史』(鈴木範久、岩波書店:2006、2、23第1刷・2007、2、15第4刷)

学術書。ずいぶん前に買って(3200円!)少し読んでほったらかし、ということが続いてようやく通読できた!ちょっと難しかった。中国経由で日本に入って来た「聖書」(キリスト教)に、その(中国語の)影響が残っているということ、もちろん、日本独自の発展をした部分もあるのだが、それをいくつかの単語の変遷をチェックすることで暴いていく...という感じがした。なぜ「GOD」が「神」になったのか?そもそも日本に、もともとあった「神」という言葉が指すものとは、意味が違うのに。「デウス」→「大日」が、なぜ定着しなかったのか?(大阪・守口市にある「大日」という地名にも、改めて興味が湧いた。)それを「神」とした背景には、キリスト教宣教師側の「布教を進めるための戦略」があった。そういったところを読み解いていくのは、興味深かった。


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(2013、5、7読了)

2013年5月26日 11:57 | コメント (0)