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『道浦TIME』

新・ことば事情

5020「タウンワークのコマーシャル」

 

アルバイト情報誌だと思うのですが「タウンワーク」というのがあります。このコマーシャルで、みんなが、

「♪タウンワーク、タウンワーク・・・」

というような曲を歌い、

「バイト日本代表!」

というような表現が出てきます。この曲がたしかに、

「まるでどこかの国の『国歌』」

のように聞こえるのです。なぜなんでしょうか?メロディーに何か工夫があるのでしょうか?考えてみました。

この曲の初めのところは、

「ソードー、レーミー、ドミソラー、シドドー」

というように「上昇音階」で、特に最初の「ソ」→「ド」と「4度上がる音階」「早稲田大学校歌・都の西北」の「都の西北、早稲田の杜に」の「み→や」が「ソ→ド」ですし、逆に「4度下がる音階」「慶應義塾大学塾歌」の出だし部分の「見よ、風に鳴るわが旗を」を「み→よ」が4度下がるパターンです。

「4度」という音の幅を使うと「校歌」とか「国歌」の雰囲気が出るのでしょうか?

そういえば『ブラームスの交響曲第1番』の中で、「表彰式」などによく使われるメロディーも出だし部分が「ソ」→「ド」への4度上昇音階ではなかったでしょうか?

もちろん、CM制作者とそのCMソングを作った人は、そういうところも研究して、この曲を作ったんだろうなあと感心して、いつもコマーシャルを見ています。

(2013、3、9)

2013年3月10日 23:25 | コメント (0)