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『道浦TIME』

新・ことば事情

4722「桜が色づき始めた」

 

先日「ミヤネ屋」の原稿をチェックしていて、4月初めに取材したVTRの原稿で、

「桜が色づき始めた」

という表現があって、おや?とひっかかりました。「桜」は、

「(つぼみが)ほころび始めた」

でしょう。そう指摘して原稿を直しました。では、「色づき始めた○○」の「○○」に入るのは何でしょうか?そうですね、ネットで検索してみると、

「紅葉(もみじ)」「木々」「山々」「りんご」「アジサイ」「柿の実」「イチョウ」「ナナカマド」「梅の実」「ブドウの実」「公園」「秋」「つぼみ」「渓谷」

といったところで、大きく分けると系統は二つ、

(1)   もみじ系統

(2)   果実系統

です。「桜」は「紅葉」であれば「色づき始めた」が使えますが「桜の花」ではダメ。また「サクランボ」なら「色づき始めた」が使えたことでしょう。

なお「気」が入った、

「色気づき始めた」

は、また別の意味になってしまいますので、注意。

 

(2012、5、11)

2012年5月18日 10:18 | コメント (0)