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『道浦TIME』

新・ことば事情

4665「連濁はリエゾンと同じ」

 

朝の出勤途中、幼稚園バスを待つこどもが、

「じゃんけん・ほい!」

と言っているのが耳に入りました。

「じゃんけん・ぽい」「じゃんけんぽん」

ではないんだなあ、と思った瞬間ひらめきました。

「連濁はリエゾンと同じだ!」

と。「連濁」と言ってもこの場合は「半濁音」ですが。

「じゃんけんぽい(ぽん)」は、もともとは「じゃんけん『ほい』」なのですが、その前の音が「ん」だから「ぽ」になっているのですね。しかも「ぼ」ではなく「ぽ」ということは、

「『じゃんけん』の最後の『ん』は『N』」

なのです。

しかし、「1語」として「じゃんけんぽい(ぽん)」と認識されていれば「半濁音」になるのですが、「じゃんけん」と「ほい」が独立して「2語」として認識されているならば、「ぽい(ぽん)」とはならずに、単独の「清音」で「ほい」になるということですね。

同じようなことは「リエゾン」でも、あります。

「ライン」と「アップ」をあわせて読むと、「ライン・アップ」ではなく、

「ラインナップ」

になります。「クリーンナップ」も同じです。「クリーン・アップ」ではありません。そう読んだほうが「ツウ」の雰囲気が出ます。

ということは「じゃんけんぽん(ぽい)」と言うほうが、「じゃんけんほい」と言うより「じゃんけんのツウ」だということか。幼稚園児より小学生のほうは「ぽん(ぽい)」という率が高くなっているのではないでしょうか?大人になると逆にあまり「じゃんけん」なんて声に出して言わないから「ぽん」(ぽい)の比率は下がったりして。

でも、どうやって調べればいいのかなあ・・・。

 

 

(2012、3、15)

2012年3月19日 18:06 | コメント (0)