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『道浦TIME』

新・ことば事情

4543「2000本の風船」

 

128日の産経新聞に、東日本大震災の被災地に出向いてバルーンアートと落語を披露したイギリス人・女性落語家のダイアン吉日(きちじつ)さんの記事が出ていました。ダイアンさんには前に一度、とあるシンポジウムでお目にかかったことがあります。その中で、バルーンアートの風船の数をさして、

2000本の風船」

という表現が出てきました。「風船」の数え方は、『数え方の辞典』(飯田朝子、小学館)を引いてみると、

「個、つ、枚」

となっていて、

「ふくらませたものは『個』、ふくらませるマエのものは『枚』で数えます」

と記されていますが、「本」はありません。しかし、バルーンアートで使われる風船は、ふくらませる前に見ると、たしかに細長い。甲子園球場で7回裏に飛ばす、

「ジェット風船」

のような形ですね。あれは形状から言うと「本」という数え方は納得できます。

『数え方の辞典』が出たのは2004年の4、そろそろ改訂版が出ないかなあと思いました。

 

(2011、12、12)

2011年12月20日 16:29 | コメント (0)