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『道浦TIME』

新・読書日記 2010_078

『千住家にストラディヴァリウスが来た日』(千住文子、新潮文庫:2008、5、1・単行本は2005、10)

日経新聞夕刊で、テレビ東京の大橋アナウンサーが書いている書評を読んで購入。大橋アナウンサーの書評、2度ほど読んだが、なかなかのもの。人を読む気にさせる。すごい。

で、新刊かと思ったら、文庫が出たのでさえ2年前という本。でも、良質の推理小説を読むかのようなドキドキ感があった。

著者は、あのバイオリニストの千住真理子・日本画家の千住博・作曲家の千住明という芸術家3兄弟を産んだお母さん。これがまた、なかなか文章がお上手で、びっくりです!

それにしても、千住家の"結束の強さ"は、映画『ゴッドファーザー』の世界の「ファミリー」を想起させた。芸術家一家だからというより、こういった「家族のつながり」というのは、日本もイタリアも「伝統的には共通した家族のありかた」であったのではないか?ストラディヴァリもイタリアの人だし、何か精神としてつながるものがあるのかも、と感じました。

 


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(2010、4、9読了)

2010年4月14日 10:03 | コメント (0)