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『道浦TIME』

新・読書日記 2009_235

『落語・昭和の名人決定版24・六代目春風亭柳橋、柳家金語楼、十代目・桂文治』(小学館:2009、12、8)

それぞれ、気付いたことをメモ書きで。

*六代目・春風亭柳橋『粗忽の釘』。昭和3595日。おもしろい!

説明の地の文は、平板の語り口で、桂歌丸に似ている。「アイスマン(氷の配達人)」と「相いすまん」の地口。会話の部分は抑揚あり。

「箒」のアクセントが頭高で「ほ\うき」。今は平板の「ほ/うき」の方が、アクセント辞典で先に載っているが。「前にこの家に住んでいた人」のことを「前(せ\ん)の人」。「お道具」と「お」が付いていた。「えらいことに」は関西弁風。「け\んつくを食わないうちに」は今は使わないねえ。「あくぎ(悪気)があって」は「わるぎ」ではなく。「すじむこう」。「仲人あって?出来合いで?」の「出来合い」は「恋愛結婚」のこと。いまや仲人を立てる結婚披露宴は都市部では皆無に。世の趨勢。とは言え、ここ10年ほどで急速に。終身雇用がなくなってきたことも背景に?

 

*柳家金語楼『きゃいのう』。昭和32127日。録音が古い感じ。金語楼って、こんあ声だっけ。間の取り方がうまい。「あまり古いことは、昔ということは、私ども"青年"は存じません」と「青年」が出てくる。

「俳優という言葉はなく、役者」。「新劇・新派、新国劇に対して、『旧劇』」。「だいぶ、すえより様子が変わったね。」の「末より」。「よったり(四人)で行った」。「大森までわざわざ行った」。「四つ足でない、動物でない」と言い換え。「バ\カにしないこと」。「人間の役。ひにん(死人)」。一瞬「非人」かと思ったが、たぶん「シ」が「ヒ」になる江戸弁だったのでしょう。危ないな。「お\やま(女形)」。「お姫(しめ)さま」、これも江戸弁。「セ\リフがあるんだからね」は「セリフ」が頭高アクセント。「きやいのう」は、「乞食」に対してのセリフ「とっととそとにゆ・きゃいのう」。「にっぽんご」と言っていた。

 

*十代目・桂文治『源平盛衰記』。昭和63813日。「盛者(しょうじゃ)必衰」。「にほんご」。「アルバイト・サロン」。「おビール」。声はダウンタウンの浜ちゃんと似ている。講談調。「メリヤスのももし(ひ)き」。「ひっくらかえった」。「ぞうし(ひ)ょう(僧兵)」。「まっとぅぐ(まっすぐ)」「オードリー・ヘップバーン」。

 


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(2009、12、26読了・聴了)

2009年12月28日 22:32 | コメント (0)