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尾山憲一(ytvアナウンサー)『スポ根劇場尾山の大将』

終わりは始まりの始まり… ( プロ野球 ) > ( 阪神 ) 

昨日、試合開始前のテレビ中継、あまりに突然の状況に戸惑いを隠せませんでした…


金本アニキの連続フルイニング出場がストップした瞬間…


若干例えは違いますが、
99年7月21日から12シーズン「無遅刻無欠席無早退」を続けたアニキ。
積み重ねた試合数は‘1492’
とてつもない数字です。
世界記録ですから当たり前ですが…


その‘当たり前’という言葉をアニキはよく話していました。


決してエリート入団ではなく、今の立場を約束されたわけじゃないアニキ。


「やっとつかんだレギュラーを離さないためには、休んではならない。
休んだら誰かにとって代わられる」


試合開始から終了までグラウンドに立ち続けるってことは、
並大抵の数字じゃだめなんです。


大差がついた試合終盤の守備固め、1点が欲しい場面でのピンチヒッター、
もっともっと相手にプレッシャーをかけるための代走…
誰かにとって代わられないための「攻走守」のレギュラーレベルが必要だったのです。


聞けば今季開幕前に味方選手との接触で痛めたと言われる右肩…
開幕直後の京セラDでアニキに声をかけた時に、
何かいつもと違う雰囲気だったのはこうだったからなのでしょう。


記録ストップの一因になった土曜日の横浜戦。
ここで1点を取られたら流れが厳しい終盤。
相手の打者も左翼狙いがミエミエだっただけに、
自身の判断はある意味賢明だったのかもしれません。


ですが、春はお別れの季節であると同時に、出会いの季節でもあるように、
昨日の記録ストップは、新たな記録のスタートでもあり、
また、これまで阪神の野球になかった守備固めや新しい打順など、
我々にとって‘当たり前’でないNEWタイガースの始まりでもあります。


首脳陣はギリギリまで出場を模索したと言われていますが、
このアニキの決断をチームは生かさないといけません。
真弓監督以下、全員が同じ方向を向き、ブレない野球をしてもらいたいですね。

投稿者: 尾山憲一 日時: 2010年04月19日(月) |

アナウンサー