• 『アニ民330人目』作詞家のこだまさおりさん
  • 『アニ民330人目』作詞家のこだまさおりさん

  • 2018.08.02

今週のアニ民は作詞家のこだまさおりさんです。こだまさんと出会ったのは実はお仕事ではありません。脚本家の加藤陽一さんとこだまさんがご結婚されて、そのおめでたい流れで加藤さんから紹介されたのがきっかけですね。というわけでこのアニ民に旦那さんより先に書かせていただきます(笑)。

加藤さんとはアニメーション脚本家になる前からの知り合いで、TVバラエティーの構成作家などしていた時期からですから、もう20年くらいになります。その加藤さんと今でもたまに食事しているのですが、数年前のその食事会について来たのがこだまさんでした。お話を聞いてみると、ボクがあまり知らないジャンルのアニメ楽曲に作詞家として多数参加されているとのこと。でも、その際のボクの受けた認識は全然事実とはかけ離れていたものだったのです。

そもそも石川県出身のこだまさんが、とにかく歌手になる、と上京したのは高校卒業してすぐの事。実力に運も重なりビクターさんからシンガーソングライターとして1999年にデビューします。まず「あっさりとデビューできちゃった」って…ホントすごいコトですよね。そしてひょんなことから他人にも歌詞を書いて提供する機会に巡り合ったそうです。自分の楽曲を書くその目線で全く違う人の歌う歌詞を描く、その行動の新鮮さに新たなトビラが開いた気がしたそうです。

そのトビラをくぐった後は、多い年で約180曲を書きおろすなどの大活躍。トータル作詞数は、ゆうに1000曲を超えるそうで、これはこだまさんにとってトビラの向こうにいかに広大な世界が広がっていたのかを示す数字です。

そんなこだまさん、作詞をするのにいわゆる言葉のネタ帳みたいなモノは無いといいます。だいたい曲が先にできてその曲に合わせて作詞をして行くパターンが多いのですが、全て曲を聴いて何かが降りてくるのを待つ、というのですからちょっとコワイくらいにスゴイ感じ。曲のタイトルも本当に千差万別、作詞作品をみてみると自由すぎるタイトルが並んでいるのに驚きます。つまり曲を通して出てくるこだまさんという個性は、ダイヤモンドカットの如く、文字通り何千種類あるということなんですね。

というわけで、ボクのかけ離れていた認識は見かけからはわからないこだまさんの才能でした。初めて会った時の小柄な笑顔がステキな美人、という印象からこの作詞世界を覗けず読み切れなかったのがボクの限界なんでしょう。実はこだまさんとはボクの担当する番組、まだ一曲も絡んだことがなかったのです。これは33年もアニメ制作に携わるボクにとってはかなりな問題なのかもしれません。

でも「スワラジ」に出ていただいて、その第一印象が変わったかというとそうでもなかったですね。見た目に加えてシンガーとして鍛えた声が重なり、こだまさんの魅力がただ増大しただけです。これからプライベートはもちろん、いつかお仕事で一緒になれる楽しみが、ただただ大きくなったというわけなのであります。

こだまさんの最新作詞楽曲は、前回の日記でお知らせしたKleissis(クレイ・シス)のデビュー曲「Kleissis Chaos」。今年も他にまだ何曲もこだま作品がお目見えするそうです。実はボクらがまた次に食事する約束はしっかりあるので、あとはがっぷり組ませてもらうお仕事のお約束が必要だと思われます。こだまさんはこれからもどんどん作詞されるはずです。可能でしたらその広大な世界の片隅にボクも少し存在させてもらえることを切に希望しておきます。引き続きそしてこれからこそ、よろしくお願いいたします!