• 『アニ民317人目』松竹芸能取締役 兼 松竹花形俳優セールスプロモーション事務局の小林敬宜さん
  • 『アニ民317人目』松竹芸能取締役 兼 松竹花形俳優セールスプロモーション事務局の小林敬宜さん

  • 2018.01.25

今週のアニ民は松竹芸能取締役 兼 松竹花形俳優セールスプロモーション事務局の小林敬宜さんです。あのコナンTVシリーズ20周年企画で大きく盛り上がった「名探偵コナン コナンと海老蔵 歌舞伎十八番ミステリー」を1時間SPの前後編で放送して、もう丸2年も経ってしまったんですね。この作品を作るきっかけになったのが小林さんだったんです。
 小林さんと初めての出会いを取り持ってくれたのは声優の潘恵子さん。それが放送前のさらに一年半ほど前のコト。それまではまさか歌舞伎界とコナンが手を結べるなんて思ってもみませんでしたし、長くお付き合いいただいてる潘さんの紹介のおかげとしか言いようがありません。
 とはいっても会社もあるしそれぞれの背負ってる事情もあるので、すぐにトントンとお話が進むものではありません。こちら側もそれなりに乗り越えなければならないこともあり、TMS制作スタッフの甚大なる協力なしにはいろいろ難しかったですね。なので歴史の長い歌舞伎界の方がさらにいろいろあっただろうことは容易に推察できます。小林さんがそのあれこれを社内や海老蔵さんの事務所、そしてご本人とも粘り強く会話していただき、あの放送にこぎつけることが出来たことは本当に感謝の極みです。
 東京都墨田区という下町出身の小林さん、小さいころからアニメなど映像が好きだった…ワケではないそうで、中学高校とボート部で汗を流していたそう。錦糸町あたりの川で練習したり、隅田川で台東区墨田区対抗レガッタに参加したり、ってかなりタイトな経験ですよね。本当はアートディレクターを志望してたそうですが、ご縁あって松竹株式会社入社。最初の配属は版権室、クリエイティブ作品の2次使用分野を学んだといいます。
 言うまでもなくアニメビジネスは2次使用分野の典型。なので会社がアニメを強化しようとなって「カードチャプターさくら」「ああっ女神さまっ」のAPをすることに。自分のスキルがアニメ作品に花開き、アニメ分野のビジネススキームがすごく進化したものであることを体感。それから「ウルトラマン」「劇場版 機動戦士Zガンダム」「劇場版ターンAガンダム」など次から次へと担当。どうしても実写映画がアニメ映画よりも上位にある的な社内空気の中、アニメを舞台に異色なコラボレーションを仕掛け世の中にノイズを起こしていく、それは面白いですよね。
 現在は松竹芸能というタレントさんのるつぼ組織でYou Tuber育成を積極的に手掛けてると言います。正直へえっ~て感じですが、お笑い芸人やタレントよりも距離感が近いその存在が魅力だとか。数が評価のすべてという世界、再生数などでの勝負もあるけどあえて量より質を重視していきたいと語ってくれました。
 まだ出会って4年くらいなのに、小林さんは何だかボク自身に近いような気がしています。その言動や行動原理が自分に重なると感じるたびに、自分のエネルギーが充てんされていくというか。ウマが合うのかもしれませんね。いや、小林さんがどう思うかわかりませんが(笑)これからも似た業界でがんばるお互いが、どんな方向へ向かってどんな道を歩んでいくのか。年齢はかなりボクが上なので先輩としてお手本?を示してはいきたいのですが…、今後も引き続き、的確な助言を期待させて頂きますね。)