• 『アニ民311人目』構成作家の坂本耕一さん
  • 『アニ民311人目』構成作家の坂本耕一さん

  • 2017.10.12

今週のアニ民は構成作家の坂本耕一さんです。

ボクが初めてパーソナリティを務める番組「スワラジ」も放送6年目になっています。その番組の構成を最初から担当してくれてるのが坂本さんです。「スワラジ」は最初はボクが一人でしゃべっていく番組だったので、テーマさえ決めればあとはこちらの準備がすべて、と思っていました。なので構成作家はついてくれても、他にたくさんの番組を抱えていそうだし、簡単な進行表程度を書いてくれるのだろう。初めて坂本さんに会った印象は少し小柄で頭の回転が良く、そして忙しく、だからこそ軽くおつきあいしてくれる人なんだ、と思ったのです。

ところがいざ番組でトークを始めてみると、坂本さんのツボを押さえた原稿が役に立つこと役に立つこと!なんというか、そこに原稿があることがすごく頼もしく、こちらの話すエネルギーなってくれる感じなのです。しかも内容はご自分の経験や調査に基づき、ゲストに対する部分もリスペクト兼ね備えた真摯な文章になってます。おかげでボクもだんだんと自分のペースをつかむことが出来てきたんだと、心から感謝してます。

そんな坂本さんの出身は埼玉県大宮市。小さい頃は大都会だと思っていたそうで、その中で子供の頃から好きだったものが映画。当時はTVで各曜日にロードショーが放送され、子供ながらに時には23時過ぎまで確実に見てたそう。でも「キングコング」を見た後はその映像パワーに圧倒されしばらく眠れなかった記憶があるとか。そんな少年が当然のように進学していったのが「日本映画学校」小さい頃から得意だった作文の力を生かそうと脚本家コースに進みます。でなかなか就職口が困難だった時期でもあって、文化放送A&Gアカデミー開校を知り第1期生になります。かなり手応えを感じたものの一人だけ残れる枠に入れず、仕方なく地元のコンビニで店長になるべく研修をする決心をします。人生行く道を粗方決めた、その研修最終日に講師から副業でも構成作家をしないか?と連絡があったというから人生面白い。それはまだ文化放送が四谷にあった時期なんですね。

とはいえ、何もわからず構成作家をしてた中で、ミニドラマやショートコントをこなすようになりメキメキ頭角を現してきます。思い出に残ってる番組は櫻井孝宏さん・鈴村健一さん・松木未祐さんがパーソナリティ「有限会社チェリーベル」だそうで、当時の渋谷公会堂で公開録音した大きなイベントなど、生進行の緊張感にもすごく鍛えられたそうです。また、『LadyGo!!』という番組は、当時まだ無名だった女性声優さんたちと一から作り上げたそうで、今活躍している姿を見ると感慨深いとか。そしてもちろん、レジェンドな方々に会える『スワラジ』は作家生活の中で財産になっているそうです。…ってこちらこそなんですが(笑)。

それにしても、ラジオの構成って一口で言っても番組ごとに多種多様。そんな業界の中で10年も一線で活躍してる坂本さんに、もうその半分以上「スワラジ」でお世話になっちゃってますね。この番組、いろいろな要素で坂本さん色が出ているのですが、特にコナン関係の声優ゲストが登場した際、冒頭でキャラクターで声をいただく際の文章などは坂本さんの真骨頂。キャラクターの絵もないのにその文章のうまさから、今までの多くの声優の方々がスラスラと演じて?くれてます。そしてそれがそのままボクたちとのトークへと流れていくわけで、そのリズムの取り方がさすがだなあ、といつも感心させられます。つまり番組の良いテンションというのが坂本さん主導で維持されてるのですね。

というわけで、もう何年も月2回以上会ってお仕事をしてきましたが、これからもさらに面白い番組を目指して、ギアを上げていかなくちゃいけないことはお互い暗黙の了解事項。どうか引き続きよろしくお願いいたします。そしてさらに坂本さんが目指すのがシナリオへの道だそう。そういえば映画学校では脚本家コースだったのですから初志貫徹ということですね。では坂本さん、ミステリーという方向はいかがでしょうか?「名探偵コナン」は面白いプロットをいつでもお待ちしております!あ「スワラジ」にもミステリーを取り入れちゃったりして…そーするとボクはどうなっちゃうのでしょうか?(笑)