• 『アニ民299人目』女優の吉岡里帆さん
  • 『アニ民299人目』女優の吉岡里帆さん

  • 2017.04.20

今週のアニ民は女優の吉岡里帆さんです。吉岡さんには今、絶好調公開中の劇場版「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」にゲスト声優として出演していただいてます。毎年劇場版は青山剛昌先生や監督・脚本家と打ち合わせの上、その時節に即したオリジナルストーリーを作っています。そしてその時々の役に合うゲスト声優をパブリシティ活動も願ってキャスティングしてます。というわけで今回のゲスト声優は関西弁がネイティヴな宮川大輔さんと吉岡里帆さんにお願いしたのです。

その吉岡さんは京都出身、初めてお目にかかった時からナチュラルに上品でクレバーな人当たりにすごく気持ち良く感じられました。お願いした役は今回の主役の一人、改方学園に通う遠山和葉の友人・枚本未来子。彼女は主に合気道部の選手だった和葉が、メンバー確保のための幽霊部員のような立場で所属してるという競技かるた部の主将なのです。

この競技カルタ部、部員も少なくこのままでは存続も危うい現状を打破すべく、皐月会クィーン戦に優勝して実績をあげたいと望んでいた未来子でしたが、日売テレビ爆破事件に巻き込まれ手に負傷を負ってしまいます。そこで未来子が考えたのが幽霊部員でありながらも、競技かるたの実力が確かな和葉を代わりに出場させること。自分の夢であった皐月会所有の「特別なかるた」での戦いを和葉に託すことになります。

このような立場での役回りを説明も含めて未来子のセリフで声だけで表現することが、実は本当に難しいことなのです。でも吉岡さんはしっかり練習もしてきてくれて、とても自然に女子高生そのものの上品な京都弁発声でこなしていってくれました。さらに難しい爆破現場などでの叫びやアドリブも、何回か繰り返しはしましたが、すぐに和葉や蘭と普通に溶け込めるレベルで収録できました。やっぱり女優としても多くの現場に携わっている、表現の経験値が、声優というスペシャルな面においてもちゃんと浮かびあがってくるんだな、とガラス越しに聞きながら感心したものです。

それにしても今回吉岡さんにオファーしたのが昨年末。色よい対応をいただいたマネージャーの高木さんとはどういう偶然か、今年初めて会った社外の方だったんです。というのもボクが1月4日出社してお電話した高木さんは、なんとそのタイミングで別件でYTV東京支社にいらっしゃってたのです。というわけでそこで初めて名刺交換。今年は超ご縁があるということですよね。さらに吉岡さんは、自身のラジオ番組のゲストに林原めぐみさんが来られたそうです。これは「吉岡さんがコナンに出たから」という訳ではなかったそうですが、番組内トークでも声優としてのアレコレを伝授してもらったとか。…もう今回は「なるべくしてなった」ゲスト声優だったんだな、と改めてご縁に感謝いたします。

一度食事をご一緒出来た時には小学校3年生の頃「名探偵コナン」に出会い、お兄さんや家族と一緒に本当に大好きになった漫画、というお話を聞きしました。それまでは少女マンガを読む夢見がちな少女が、初めてマンガ内で人が死んでしまう作品に触れ衝撃を受けたそうです。うーん、その感想ってマジ面白い!初日の舞台挨拶の後、簡単な関係者打上げでは「小さい頃から楽しんで来た作品が、こんなに多くのスタッフさんたちによって支えられていることを、一緒に体験出来たことがすごく嬉しいし、誇りを持ってこれからの仕事に取り組んでいけます。」とステキな発言をいただきました。

その場ではさらに 「から紅は平次と和葉そして紅葉のラブコメですが、実は未来子もあの時平次に対してちょっと…というシーンがあったんですよ」わお、それは気づきませんでした。なるほど…。これは演じた吉岡さんだからこそ言える目線です。それがどんなシーンか、みなさまもぜひ探してみて下さい。ドラマ「カルテット」のかわいい悪女を見事に演じながら、CMからも引っ張りだこの「今現在最も注目されてる女優」吉岡さんと、こうやってコナンに関われた幸せを噛みしめます。本当にありがとうございました!引き続き大活躍されることと思いますが、また良い機会があれば再度アニメーションの世界にも目を向けて下さいね。