• 『アニ民267人目』声優の皆川純子さん
  • 『アニ民267人目』声優の皆川純子さん

  • 2015.11.26

 今週のアニ民は声優の皆川純子さんです。「テニスの王子様」越前リョーマ役で有名な皆川さん、今回は土曜名物夕方アニメに、2週にわたってちょっと面白いパターンになってもらっちゃいました。その話の前に、皆川さんにその生い立ちをちょっと聞いてみました。

 子供のころからアニメを見るのが大好きで、特に「世界名作劇場」「ベルサイユのばら」「ハイカラさんが通る」「エースをねらえ!」などはすごく覚えてるそう。でも仕事として声優になんて夢にも思わず、ただ最後にクレジットで出てくる名前にはかなり注意していて、そのようなすごい職業があるんだな、という認識はしていたらしい。元来、茨城の片田舎に住んでいたので、TVにでるような華やかなトコロに身を置くなんて想像さえしてなかったそう。なので、声優を目指したのはすごく遅かったと言います。

 社会人は空調機器を扱う会社のOLでスタート、仕事としては営業補佐。仕事も含めた日々の生活もとりたてて不満があったわけではなく、けっこうな年月を過ごしていく。…でもやりがいも感じていなかった自分に気づく。子供のころからレベッカを聞き、バレーボールなど積極的に取り組むスポーツ女子を自認し、体育会系環境に慣れていた人間として、本当は自分が何者になりたかったか、昔っから興味があったものに挑戦してみたかった。

 そこで出てきたのが芝居。でも芝居をしたいけど方法がわからなかったので、とりあえずは劇団に入ろうと思い資料を集めたみたところ、思っていた以上に稽古が厳しく、とても仕事を続けながら出来るものではないとわかった中、どこかの劇団のパンフレットに声優コースなる文字を発見。そこに“ピキーンと来た”とおっしゃいます。以降、仕事をしながら土日で行ける声優養成所に通うことに。それ大変じゃなかったですか?って聞いたら、「新たな扉を開け新しい友人も増えて養成所も楽しく、まったく苦じゃなかった」そうです。

 デビュー作はアンパンマン。声優になって2年目で「テニスの王子様」オーディションを受け見事に主役の座を勝ち取るなんて、元来低めの声なので男の子役を希望してたとはいえ、なかなか出来る快挙ではありません。

 というわけで皆川さんには11月28日と12月5日の2週にわたって面白い快挙を成し遂げていただきました。毎週土曜日夕方5時30分「金田一少年の事件簿R」引き続き「名探偵コナン」と1時間にわたって2階建ミステリーを放送してるのですが、今回の皆川さん、その2作品ともに出演してもらっているのです。これはなかなかありそうでないことです、しかも2週連続なんです。金田一は「薔薇十字館殺人事件file3とfile4」コナンは「鳥取砂丘ミステリーツアー(倉吉編)と(鳥取編)」。皆川さんの役どころは金田一が冬野八重姫、コナンが千田直美。これマジに面白いというか凄いコトですよね。みなさん、ぜひオンエアを見比べて、皆川さんの名演技に注目、演技の幅をとくと感じて下さいませ〜。

 皆川さん、実はコナンにはかなり多く出演してもらってますし、「ブラック・ジャック」でもお世話になっていました。今回の金田一とコナン、両作品のスタジオ内の雰囲気は、主役の先輩方が気さくに対応して、とてもゲストが居やすい空気を作ってくれて最高だそうです。特にコナンの現場の雰囲気はとにかく心底あこがれていた高山みなみさんのナマの声に圧倒されっぱなし、なんておっしゃる皆川さん。これからも皆川さんが後輩を圧倒していき、その演技力でさらに多種多彩なアニメーションにたくさんの命を吹き込んで下さいね。