• 『アニ民259人目』音響制作会社DAXプロダクションの笠井信児さん
  • 『アニ民259人目』音響制作会社DAXプロダクションの笠井信児さん

  • 2015.08.20

 今週のアニ民は音響制作会社DAXプロダクションの笠井信児さんです。DAXプロとはYTV月曜深夜「MANPA」枠のアニメーションでお世話になっていました。笠井さんともずいぶん前からご挨拶はしていたのですが、、実際に良く話すようになったのは「まじっく快斗1412」からでしょうか。音響制作会社ではありますが、DAXさんのお仕事はアニメーションコンテンツに出資したりすることも含まれます。キャスティングなどの音響部門を、作品クオリティやパブリシティにハナから結びつけて組み立てていくやり方を開発したのはDAXさんじゃないかなと思っています。そして笠井さんはその先鋒というか主軸みたいな人なんです。

 「電波教師」のキャスティングもオーディション中心ですが、それぞれのスケジュールはもちろん、佐藤監督や長崎音響監督の意見も交え、大切な大人の事情も加味された結果が神谷浩史さんを主人公にしたあの布陣。ボクらから見るとオミゴトと言える笠井さんならではのビミョーなバランスがなんとも楽しく頼もしくあります。でもそれを言うなら今放送している「電波教師」 後期のキャスティング!あのキャスティング候補が出てきた時は正直驚きました。それぞれの事務所とのどのような駆け引きがあって、こんな忙しい人達をキャスティングできちゃうのか、これには本当に感心したんですよ。

 ボクのラジオ「スワラジ」に田所あずささん・三森すずこさん・豊崎愛生さんを呼んでくれたのも笠井さんです。横で見ているとこんな条件の番組があります、出演ご協力下さい~、と一斉に当たってくれているようなのですが、なんというかその当たり方にも、すんなり可能になったゲストブッキングにも、今までの笠井さんの積み重ねてきた功徳にあやかっているようで、ただただ感謝であります。

 とにかく今は「電波教師」アフレコ後の食事会が楽しいですね。出演したメンバーに加え、原作者・東先生や佐藤監督や脚本・前川さんらに混じって必ず笠井さんも元気に参加してくれます。このメンバー集まりがもう少しで終わっちゃうのがサミシイくらいです。そんな中で一番面白いのが笠井さんの会話。というかその発言論法かな。

 例えば、「山の手線が時刻通りに走っていても誰もほめないんだけど、ちょっと遅れるとガーガー怒るのってあるけど、自分の仕事はそれに近い」っておっしゃる。日本のそーゆートコロが世界水準としてもいかに高いレベルなのかをみんな理解してるはずなのに、ちょっとくずれるともうアウト。高いレベルの維持にもう少し敬意を払っていいよね、って笑顔でおっしゃる笠井さん、自分の仕事に対する自信がみなぎっています。

 DAXの前にはMAD HOUSEで制作やアシスタントプロデューサーをやっていたり、意外な職歴や経歴を持っている笠井さん。見た目は小柄でいつもスーツにネクタイ、それに坊主な髪型が一度見たら笠井さんを忘れさせません。もうネゴシエーターとしか言いようがない今のお仕事のやり方も、豊富な業界や業界外経験が支えてるんだと思うとなるほどと納得。さらに笠井さんでしか成し得ない人と人、作品と事務所とのつながりをもっと期待している自分がいます。というわけで笠井さん、「電波教師」の後も作品に関わらずどうか笠井さんのマンパワーエリアに、引き続き触れさせていって下さいね。