お助け屋陣八

1月10日スタート木曜よる11:58

ストーリー

第8話

2月28日(木) 夜23:58~0:38放送

あらすじ



“お助け屋”のウラ稼業をする浅草の車夫・俥屋陣八(宮川大輔) に珍しい依頼人が現れる。陣八の中学時代の同級生で、帝都銀行浅草支店の支店長・村上鉄雄(細川茂樹)。界隈のとある美容外科で脂肪吸引の手術を受けた平山邦子が、手術後の痛みと傷を訴えるが、相手にしてもらえないという。その院長はテレビや雑誌に引っ張りだこ、「神の手」と言われる独身カリスマ医師・乃木坂一朗(尾美としのり)。商店街の邦子の父親の店も、乃木坂のクリニックも、銀行の顧客なので、村上は表立てないが、他にも同じような被害者がいるらしい。「町の人に情が湧いた」と身銭を切って、陣八に「一肌脱いでくれ」と言う村上。その熱い心意気に打たれた陣八は快く依頼を引き受ける。

さっそく、助っ人のポン太(南海キャンディーズ・しずちゃん)が、クリニックの無料カウンセリングを受ける。付き添いは“キッチン時代屋”の看板娘の萌(有村架純)。ポン太のカウンセリングをする美女の牟田麗佳は、ポン太の顔を誉めそやし、施術後の画像をパソコンで見せて、その気にさせる。ポン太と萌は、女心をくすぐられ、すっかり麗佳の言葉の魔術にはまってしまう。

邦子は再三病院に足を運ぶが、「術前に説明済み」と言われ、契約書を盾に相手にされない。そんな邦子に、陣八は村上からお助け屋に依頼があったことを話す。「金を取り返したいか?」と尋ねられ邦子は「痩せてキレイになりたい」という。「今のままでも十分」という陣八の言葉は邦子には全く届かず、陣八は陣八で邦子の美しくなりたいという女心を今一つ理解できなかった。

一方、助っ人の元外科医・井口達也(小泉孝太郎)は、求人募集していた乃木坂のクリニックに医師として潜入していた。ホスト時代の経験が生きて、達也の患者の扱いは上々。そんな達也に乃木坂は「どこか自分に似たところがある」とシンパシーを感じていた。
達也は、酔っぱらって倒れた男性に的確な救命措置をとる乃木坂を見て、腕は確かだと見極める。そんな達也自身が医師を辞めた理由を陣八に問われ、ついに達也は、自分の過去を語り出す――
数カ月前、達也は、勤めていた大病院で急患の手術をした。だが、患者の命は取り留めたものの、後遺症が残った。それは達也のオペの前に処置した医師の診断ミスが原因だったが、患者は退院後、絶望して自殺してしまう。達也に金を積み、医療過誤をひた隠しにしようとする先輩医師や病院の隠蔽体質に触れて、なにもかもどうでもよくなった達也は、医師を辞めたのだった。

乃木坂の美容外科では、大勢の患者を手術するために、顧客名簿に印をつけていた。金持ちの患者には星印、クレームをつけてくるめんどくさい患者には黒丸印。「クレームをつけてくる患者は、コンプレックスとプライドが心の中で絡まっている。それをほどいてやると、いくらでも金を出す」という。

その頃、黒丸印を付けられた邦子は、“ハピネスプラン”と称した特別コースを饗せられていた。レストランに呼ばれた邦子の前にはイケメンが。イケメンとの疑似デートで「美しくなれば、こんな夢が叶いますよ」と別世界を見せて、邦子の不満を希望に変えるのだ。その夜、邦子は、あれほど非難していたのに、百万円の借金をして再び乃木坂のクリニックで整形する決意を固めていた。

陣八たちが調べるうちに、クリニックの悪徳商法のからくりが分かってきた。「術後の経過には個人差があります」「患者様の体質により異変があった場合当院では責任を負いかねるケースがございます」などと契約書には言い逃れの一文を入れて、患者に泣き寝入りさせる。それでも問題が大きくなったときには、クレーム担当の麗佳が金と権力でもみ消す。そしてカリスマ医師の乃木坂が手術する契約書を交わしながら、実際に乃木坂が執刀するのはわずかで、経験の浅い未熟な医師に手術させる。憤る陣八は、「ラブが必要やで」と村上の力を借りる妙案を思いついていた。

その陣八の作戦でポン太が美容整形の手術をすることに! 手術室で、助手の達也がポン太に麻酔注射を打つと、「じゃあ」と乃木坂は達也に任せ外出しようとする。契約書では乃木坂が手術することになっているが、「全部のオペはできない。執刀は任せる」という。それを聞いたポン太がむくりと起き上がり、手術台の下から陣八が出てくる。女性の美の探求心を煽って、金をむしりとり、契約不履行していることを怒る陣八。「お前を信じて手術した患者にどう謝るつもりや!」だが、「金でどうにでもなるんだよ」と乃木坂は居直る。
すると、一部始終を聞いていた村上が現れる。「金の世界は契約書がすべて。今後一切融資を見送る。他の金融機関にも今日の一件はすべて話しておく」と乃木坂に三下り半をつきつける。麗佳ともども乃木坂は謎の女に連れられて、闇の世界へ。

こうして、邦子には信頼できる整形外科医を紹介し、事件は解決した。
“キッチン時代屋”には、礼を言いに村上が現れていた。村上は「すごいヤツやで」と口では陣八を褒めたが、本心は陣八のおかげでクリニックがなくなり、界隈の更地がまた増えたことを喜んでいた・・・

ゲスト

乃木坂 一朗:尾美 としのり
牟田 麗佳:瀬戸 カトリーヌ
平山 邦子:村上 知子(森三中)
イケメン男・翔:蓬莱大介(ミヤネ屋お天気キャスター)