お助け屋陣八

1月10日スタート木曜よる11:58

ストーリー

第11話

3月21日(木) 夜23:58~0:38放送

あらすじ



“お助け屋”のウラ稼業をする浅草の車夫・俥屋陣八(宮川大輔)の元に、依頼に現れたのは、女子大生の田畑梨香(岡本玲)の母親。梨香がバイト先で援助交際させられているという。そこは、日の出通り商店街に最近できた“メイドカフェ☆ぷりぷり”。「どうか娘を説得して、店を辞めさせて下さい!」
名門女子大に通う梨香だが、実はつい最近まで、お洒落なブランドもので身を固めた同級生たちに、貧乏でブスな外見を「金魚ブス」とからかわれていた。いじめに落ち込んでいた梨香は「あなたもプロの手でかわいいメイドになろう!」というびらに誘われて、“メイドカフェ☆ぷりぷり”へ。オーナーの蓮杖美咲(三浦理恵子)は、怪しい雰囲気の美女で、「あなたは全然ブスじゃない。絶対かわいくしてあげる」と、梨香をメイクとメイド服で変身させた。鏡の自分に恍惚となる梨香に、美咲はささやいた。「洋服やメイクで女の子は変われるの。でもそのためにはお金が必要よね。ここで働いてお金稼いだら、どんどんかわいくなれる。かわいくなって、大学のみんなを見直してやりなさいよ」

梨香の母の依頼をひき受けた陣八と“お助け屋”の助っ人の元外科医・井口達也(小泉孝太郎)が、さっそく “メイドカフェ☆ぷりぷり”へ。店内は満席でオタク風の男たちが、メイドたちとゲームで盛り上がったり、ステージのパフォーマンスに声援を送ったり。陣八たちの席にオムライスを運んできたメイドの瞳は、ケチャップで絵を描くと、「ぷりぷりきゅきゅーん」とハート形を手で作り“愛情を込める”おまじないをする。瞳は「アイドルになるのが夢」というが、十万円を払うVIP会員のことは、「ヒ・ミ・ツ」と明かさなかった。
「ここから先は萌ちゃんに任せますか」と達也に言われて、驚く陣八の前に現れたのは、メイド服姿の“キッチン時代屋”の看板娘・萌(有村架純)! 「お帰りなさいませ、ご主人様」――萌は、陣八に内緒で潜入していたのだ。

“メイドカフェ☆ぷりぷり”では、美咲が週ごとのメイドの売上成績を発表する。VIPルームでの『ハグ一分五千円、膝枕一分三千円』などのオプションや、裏オプションの“ほっぺチュー”で男たちから金を巻き上げ、女の子たちは売り上げを競っているのだ。一位のメイドにはご褒美がプレゼントされたが、最下位の瞳にはクビが言い渡された。「お願いします! もう一度だけ、チャンスを下さい!」土下座してクビを勘弁してもらった瞳は、必死で売り上げを上げるため、男とラブホテルに行く特別裏オプションの“お散歩コース”へ。
そんな店の様子を潜入調査していた萌の正体が、美咲にばれてしまう。だが、盗聴器で萌の危険を聞きつけた達也が、危機一髪、萌を救いだす。
陣八、達也、芸者・ポン太(南海キャンディーズ・しずちゃん)は、作戦会議を開き、情報を整理した。VIPルームでのオプションのうち二割がメイドたちの取り分になる。店は「援助交際はダメ」と言いながら、二時間の“お散歩コース”で援助交際をさせている。逃げ口上を作って、メイドたちの虚栄心や競争心を煽って、風俗まがいのことをさせているのだ。
(だけど、なんでシャッター通りになりかけてる、日の出通り商店街にメイドカフェを作ったんだろう?)陣八が街を俥を引きながら、考えていたときだった。美咲と商店街組合会長が仲睦まじく話しているのを目にする。美咲は祭りのライブのための出資金を会長にねだっていた。名目はあくまで「街おこし」のためらしい。「街おこし」のため、帝都銀行が会長に融資した額はなんと八百万円にもなっていた・・・

その夜、援助交際までしたのに売り上げが少ないため、美咲にクビを言い渡された瞳は、自殺未遂を起こしていた。それを知った陣八は、居ても立ってもいられない。「はよ何とかせな、みんなあの女の犠牲になる……」
陣八はメイドカフェに駆け込み、「こんな店はよ辞めぇ!」と力説する。だが、メイドたちは「うちらはアイドルになるんだから、関係ない」と意に関せず。そんな陣八を美咲と一緒に店内のモニターで見ていたのは、荒巻隆治。美咲の後ろには、荒巻がいたのだ。荒巻は、帝都銀行浅草支店の支店長・村上鉄雄(細川茂樹)と組んで、商店街の地上げを計画していた。美咲は荒巻の指示で、陣八の俥の客のふりをして、陣八をおびき寄せ、待ち構えた屈強な男たちにぼこぼこにさせる。
一方、梨香は、新規の客に“お散歩コース”の指名を受け、ラブホテルへ。客は、達也。達也は梨香に「服を脱ぐように」言う。梨香の耳に「トップになるチャンスよ」と囁いた美咲の言葉が蘇る。涙を流しながら、梨香はボタンを外す。と、達也はメスを手にする。「俺は心臓外科医でね……君の心臓を見てみたい」次の瞬間、達也は、恐怖に駆られた梨香をツボ押しで失神させた。陣八たちは、梨香を母親の見守る家に届けた。究極の恐怖心を味わせる“荒療治”で梨香の目は覚めていた。
だが「これ以上犠牲者を出したらあかん!」と、陣八が店を摘発しようとしていたとき、“キッチン時代屋”に商店街組合会長が現れた。会長は「街おこしの邪魔をする陣八の俥屋の営業を差し止め、俥を商店街で預かる」という。さらに、陣八に追い打ちをかける。幼馴染だと思っていた村上は、商店街の味方。村上は陣八に冷たく言い渡す。「おまえはこの街から出ていけ」
俥も、友情も失った陣八は衝撃を受ける。陣八、万事休す――

ゲスト

田畑 梨香:岡本 玲
蓮杖 美咲:三浦 理恵子

瞳:中西 悠綺(トーキョーチアチアパーティー)
田畑 久美:北原 佐和子
坂本 忠文:ベンガル
荒巻 隆治:今井 雅之