• ■8月31日
  • ■8月31日

  • 2004.08.31

 以前、僕のやっているエグゼクティブプロデューサーの仕事内容について話したけれど、今回は他のアニメスタッフの仕事を紹介するよ。アニメの作業工程は1つ1つに独自性があるから、全部をまとめる監督のほかに美術監督、作画監督、音響監督、撮影監督など、それぞれに監督がいるんだ。各仕事を受け持つ監督たちが責任を持って、担当する作業のクオリティを上げようとがんばっているの。だから、各スタッフは受け持つ仕事に対してプロフェッショナル。アニメを描くスタッフは作画と美術に分かれていて、作画はキャラクター、美術は背景のイラストと同じアニメを作るのにキャラクターと背景は別々に担当スタッフがいるんだよね。

 作画監督はキャラクターの絵が乱れないようにするのが仕事。まず、アニメが始まる時には、キャラクターデザインというスタッフが原作に沿って、アニメのキャラクターデザインを決めるんだ。笑った時の顔とか、横を向いた時の顔とか、動画を描く時の元の絵を作るの。それに準じて、作画スタッフがアニメを作っていくんだけれど、最初に決めたアニメのキャラクターたちが太ったり、痩せたり、元の絵と変わらないように見守るのが作画監督の仕事なんだよね。おかしいところがあれば、作画監督が直すんだ。

 美術スタッフは公園だったり、マンションだったり、キャラクターたちがいる場所を描いていくんだけれど、やっぱり美術監督も同じように設定した背景が乱れないように見守るのが仕事なんだ。

 作画スタッフと美術スタッフは別々に作業を進めていくわけだけれど、キャラクターと背景の大きさだったり、角度だったり、色だったり、2つのバランスがおかしかったら困るよね? だから、全部の部署の責任を負う監督が演出というスタッフにいろいろと細かい指示を出すんだ。シナリオから絵コンテを起こす時、演出は作画監督、美術監督と打ち合わせをして、監督の指示を伝えるんだよね。作画監督と美術監督は打ち合わせの内容を各スタッフに伝える。そして、絵コンテを基にして作画スタッフ、美術スタッフは作業を進めていくわけ。「名探偵コナン」は1つの作品で4000枚以上もの動画が必要なんだ。だから、本当に大勢のスタッフが力を合わせて、1つの作品を作っているんだよね。