• 『アニメ村のステキな住民たち』アニ民82人目
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  • 2011.03.10

 今週はA-1 Pictures第2制作室室長 岩田幹宏さんです。

 こーゆー人を縁が深い人と言うのでしょうか。岩田さんと初めて出会ったのは1994年5月頃「魔法騎士レイアース」の制作会議あたりだったと覚えています。講談社「なかよし」連載中の作品を電通主導でアニメにしようと言うのですが、僕自身読んでいない雑誌の作品を手がけるのは初めてでした。しかも原作が当時からカリスマ的人気のCLAMPさん。実はこの作品の放送前半年はアニメではなかった月曜夜7時30分という放送時間に、いかに多くの人たちに見てもらえるか、当然の様な目標に対していろんなことを話し合ったものです。

 田村直美「ゆずれない願い」この主題歌、曲が素晴らしいのはもちろんですが、監督・平野俊貴さんによるオープニング映像の出来が比類ないものでした。その陣頭指揮をとっていた岩田さんの実力は明らかで、作品のためにいろいろなチャレンジをしましたね。ただ、ビジネス的にはあらゆる面で合格だったこの作品も、残念ながら僕が背負っていたTVの視聴率が今一歩だったのです。そんなこともあって作品の途中で制作会社プロデューサーが交代となってしまったのです。次に現れたのがそこで初めて会うことになる吉岡さんなのですが。

 それはともかく東京ムービーからサンライズへと会社を代わった岩田さんと、僕は2年と経たずに「ガンバリスト!駿」という作品でまた一緒に元気なアニメ制作に関わることになります。森末慎一さん・菊田洋之さん原作の体操アニメは、本物の金メダリストの森末さん指導によるユニークなストーリーが話題になりました。番組冒頭の「体操王国ニッポン!」ナレーションは、今は「す・またん」で関西朝の顔になっている僕の同期の森武史YTVアナにお願いしました。この作品を見て今の体操界で活躍をしている選手も絶対いるはず!と力説したいくらいのパワーをこめた手に汗握る面白ストーリーでした。そして岩田さんとはまだまだ続きます。

 2001年から4年続いた映画「犬夜叉」も岩田さん渾身の作品。スケールの大きさと映像の美しさは今でも記憶に残っている方も多いでしょう。僕と岩田さんは仕事以外にも何かとつながっています。出身地は全く違うのにドラゴンズファンだし、好きになる店の趣味も似ているし。好きなお酒も岩田さんは幅広いのですが、ビールからワインに変えた僕もびっくりするくらいのいつのまにかワイン通。そうは見えないけど、というかそうは見せていないけど努力家で凝り性でもあります、まあ仕事を見ていればわかりますが。A-1Pictureに移って最近は「黒執事」などのヒット作もいっぱい。なんだか休んでいませんよね。現場に固執しスタッフを大事にして自分の面白がれる作品を次々に世に放っている岩田さん。さあ、次に一緒に暴れられる作品は何でしょうか。また荻窪あたりでワインを前にしてゆっくり語り合いましょうね。