• ■11月07日
  • ■11月07日

  • 2007.11.07

 ただいまっ!北欧はデンマークのコペンハーゲンに行ってまいりました。8時間の時差の影響も全くなく、この日記に取り組んでいます。在デンマーク日本国大使の岡田さんに声をかけてもらって、ジャパニメーション好きが集まる「J−POPCON」というイベントにゲストとして参加してきたんだ。会場には、初日から日本のアニメーションをいろんなスタイルで楽しもうという若者でいっぱい。開会式には、当然のようにコスプレ姿の男女で会場が埋めつくされていて、うれしい事に赤い着物に白髪「犬夜叉」のコスプレをしたでかい人もいました。来場者はアメリカなどで見かけるファンよりも、さらに若い世代が目立ち、中学生くらいの男女が中心かなという印象でね。小学生もいたし、とにかく北欧特有な肌の白さが光る、若くてキレイな女子中高生らが日本のアニメのコスプレに身を包んだ元気いっぱいな姿はちょっと感動モノです。

 開会式の後は車で移動、岡田大使ご夫妻主催のなんだか正式なムード満点の夕食会が催されました。ガイナックス・山賀社長、「新世紀エヴァンゲリオン」のマンガ家であり、キャラクターデザインをしている貞本さん、同じくガイナックス制作の佐野さん、テレビ愛知の編成・仁村さん、大使館側の公使・明石さんや通訳も務めてくれた大城さんら、さらには地元のデンマークやスウェーデンの映像関係の要職の方々20人と大使公邸とつながっている別邸での食事会でした。みんなは「大使閣下の料理人」というマンガを知ってる?これは大使公邸料理人をモデルにした西村ミツルさんの作品でね。食卓が外交の直接の舞台になり、料理によっても政治の駆け引きが行われるという面白いマンガなんだけど、おごそかな大テーブルに着席している自分たちも同じ舞台にいるのかも、なんて妙なところでも盛り上がったりして。

 もちろん政治の駆け引きなどあるわけもなく、マンガ以上にアニメーションの話題が先行、今さらながら日本のアニメの国際共通語的なエネルギーを感じました。くだけたアニメの話をもっとくだけた?英語で話しながら(それも数分の集中が限度ですが…)素敵なブルゴーニュの白とボルドー右岸の赤ワイン(こっちは長時間集中できます)を頂きました。食事のコースメニューはフレンチっぽいステキな和食。ローストポーク温野菜添えやサーモン・イクラのちらし寿司にとうふとわかめの味噌汁など、いったいどこで食事してるのよ、っていうくらい美味しくなじむ食事を楽しませてもらいました。そのあと全員の記念撮影は会話で高揚したのか、みんなそろって赤ら顔。いい時間でした。

 次の日はゲストのプログラムが続きます。スワッチは読売テレビを紹介したあと、テレビ局としてどんな視野をもち、どういうアニメ番組を作っているのか、通訳の大城さんとエイドリアンさんを介して1時間ほどお話しました。扇状に椅子を配置した会場で、用意した映像を見せながら「名探偵コナン」や「犬夜叉」「結界師」「ブラック・ジャック」などを制作側からの目線で紹介していきます。質疑応答の時間には「日本で放送が長く続く作品とそうでない作品の違いは何ですか?」という質問を受けてね。立場によりけりで正解はひとつという問題ではないんだけど、まずはアニメーションというビジネスに対する考え方の違いだと答えました。たとえばTV放送と映画は違うし、視聴率を取って長い期間使命を果たしていく時もあれば、DVDの売り上げなどを含めて短期間で採算を取る考え方もあるし、長く続けたくても制作やスタッフ側の事情もあるしね。「名探偵コナン」は12年続いているけど、とにかく作り続けられる事は本当に幸せな事なんです。そしてどんなものにしろ、企画が実現して作っていけるという事もね。

 3日目は山賀社長、貞本さんと一緒に3人で現地のアニメファンの前で話をしてきました。もちろん話す前から制作会社とTVという立場も違うし、お互いアニメーション制作に対するスタンスが違うという事はわかってたけど、作りたい作品を手がけていくクオリティの高いアニメを作っていくという姿勢は共通しているとよくわかりました。質疑応答での山賀さんの質問に対する答えは的確だし、貞本さんは穏やかに語ります。作り上げるキャラはたいしたもんだけど、作るほうのキャラも充分に面白い。見習うところはいっぱいで、とにかく山賀さんとは日本に帰ったら寿司でも食べましょうと約束したんだ。貞本さんとは初めてお話したんだけど、物静かな印象の中に柔らかな弾力を感じる方でした。質疑応答の話の流れで現在の日本のアニメ制作状況の話になり、3人とも粗製濫造はダメという意見は同じだったね。この秋、数は減ったけどここ数年はアニメの数が多すぎる。スタッフの取り合いになったりするのは不幸だし、出てきたものが一定のクオリティを維持できてない例が多いよね。ハードの進歩のおかげで映像面での充実は著しいのに、なんだか厚みに欠けるのはどうしてだろう…、やっぱり誰がどんなリーダーシップをとって舵取りをして、面白い良い作品を作ろうとしているのかが大事ということでしょう。1つはガイナックスであり、1つは「名探偵コナン」や「犬夜叉」であり…。制作会社の力によるところも当然大きいし、やっぱり面白いものをより多くの人に見てもらえてなんぼ。そんなあたりはデンマークのファンにもわかってもらえたと思っています。この日は閉会式もあって、スタッフとファンが溶け込み、和気あいあいとした雰囲気の中で行われたんだ。技術スタッフのバースデーをお祝いするシーンもあり、出てきたケーキにはなんと大きくトトロがいました。やってよかったなあ、みんな頑張ったねという心地良い疲れを感じられる楽しいお祭り、充実した3日間でした。スタッフリーダーとして獅子奮迅のごとく働いてたエイドリアンさん、本当にお疲れ様でした!

 ちなみに会場は、外からはそんなアニメイベントが開催されてるなんてまったく思えない、築100年かというレンガつくりのレトロな6階建てのビル(というかこれはもう文化財だよ、で、こんな建物があちこちにあります)。イベントを表す大きなのぼりだけが北風に舞い、そんな建物とそこに出入りするコスプレの若者とが絶妙な対比をかもしだしていました。街並みの感想はまた次回に書きますね。
         

 そしてこれが大事、11月12日の月曜午後7時、秋のミステリースペシャルには、いよいよ「金田一少年の事件簿」が登場。7年2ヶ月ぶりとなる新作「オペラ座館・最後の殺人」を放送するよ。今回は、東映アニメのエリート演出家・伊藤尚往氏のもと、これまた金田一には欠かせない脚本家・島田 満氏による大胆なアレンジで、上下巻という長編の原作を最高に凝縮して1時間のスペシャルが完成しました。原作者の天樹氏も太鼓判してくれて、原作を読んだ人も読んでいない人も楽しめる作品に仕上がってます。久しぶりに帰ってきた金田一と美雪と剣持に注目して下さい。そうそう、今回の作品でゲストを演じている役者さんは藤田淑子さん、古谷 徹さん、三木眞一郎さん、折笠富美子さん、坂口大助さんら、すごい方たちが文字通り競うごとく競演しています。すごいドラマです。特に古谷さんはびっくりするようなキャラクターを演じてるよ。実は蘭ねーちゃんの山崎和佳奈さんもでてるし、どんなキャラクターを演じているのかはオンエアをちゃーんとチェックしてくださいね。この2週の金田一をお楽しみに、必見です!