• 『アニ民220人目』T2メディアパル社長の廣中タマ恵さん
  • 『アニ民220人目』T2メディアパル社長の廣中タマ恵さん

  • 2014.03.06

 今週のアニ民はT2メディアパル社長の廣中タマ恵さんです。廣中さんのことをここでは何時ものようにタマさんと呼ばせてもらいます。

 僕がタマさんと初めて会ったのは、怪談作家のキハさん(=木原浩勝さんアニ民173)と一緒。そうなんです、チャップさん(=茶風林さんアニ民33)の50歳のバースデーパーティーですから、たかだか2年数ヶ月前の事です。それからの短い時間にタマさんといかに多くの活動をしてきたのでしょうか。

 実際に同じ作品についたりして活動したわけではないのですが、ある仕事ではなくお互いの意思によって結びついて一緒に動き、それが具体的な番組などのフォローとなりお互いの発言にパワーエッセンスを与える。これは僕らプロデューサーにとってすごく大きく大切なことです。タマさんにはそれを改めてしっかり教えていただきました。

 やはり一番の思い出と言えば僕の初めての本「スワッチのアニメここだけの話」の出版する際のあれこれでしょう。そもそも本を出版することになったのもタマさんのおかげだったんです。タマさんが出版担当のKADOKAWA編集者・古里さんに会わせてくれて話を具体化させてくれた張本人。おかげであまり縁のなかった分野に一層の努力を強いられるのですが、すべてがタマさんの応援あってこそ。この日記でお知らせした昨年4月18日この本の出版パーティーは僕の一生最大の思い出ですし、大きく言えば僕の人生のリスタートでありました。

 前回の日記にも書きましたが、アイルランド・ゴールウェイ大学でのアニメイベント「アクマコン」、昨年に引き続き今年も1月17日~19日に開催され、今回はキハさんと僕に加え友人の作曲家・和田さん(アニ民18)も参加。僕は「名探偵コナン」はもちろん、公開中の「ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE」のプロモーション映像に加え、アニメミライの素材も準備してイベントに乗り込みました。キハさんは相変わらずの名調子で現地のファンを魅了。和田さんはご自分の指揮でドイツで演奏された「犬夜叉幻想」オーケストラ映像を披露して大喝采。今だに身体の大きな犬夜叉コスプレの現地ファンも目立ち、放送終わって随分経つのに高橋留美子先生の作品の強さを改めて実感しました。

 というわけで実はこれらのイベント開催も、すべてタマさんの活動の範ちゅうです。相手側との交渉から我々のスケジュールなど、あらゆるデティールを詰めていく様はパーフェクトな敏腕マネージャー姿そのもの。スムーズな進行はイベントとして的を得たタマさんの丁寧な打ち合わせのタマモノであります。

 タマさんの多くのお仕事の中で一番のメインは作家・木原浩勝氏のマネージメントでしょう。「新耳袋シリーズ」をはじめ氏の生み出すおどろおどろしい物語を、書籍はもちろん映画やイベント、公演など作品をしかるべき位置に落とし込み構築していく。物事が実現するまでいろいろ起きる物事をあっさり?解決していく。それがいかに大変かは業界人ならずとも理解できるでしょう。

 でもどんなトラブル局面にぶつかっても、目の前のタマさんはいつもといっしょ。「ハッピー!楽しいね~!」とステキな笑顔で予想できないハードルをスイスイクリアしていきます。そうなんです、旅先や仕事そしてプライベートにかかわらず僕らにはタマさんがついている。タマさんに知り合ってその安心感を知りました。こんな頼もしいコトはありません。そしてタマさんがたとえ極寒の地で大切なブーツを盗まれたなんてことがあっても、そこには逆に僕らもついているんです。こんなあたたかく理想な関係をどうかこれからもずっと継続させてくださいね。