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野村明大(ytvアナウンサー)『野村明大の徒然なる道』

徒然なる「橋下知事」は議論を避けるな!

ダム問題です。

連日、、、いろいろと書いておりますが、


要するに、

現時点で、

実は、論点は、、「ひとつ」です。。


行政が責任を持つべき

「治水目標」が、

槇尾川のような河川において、


50ミリなのか?65ミリなのか?

です。

大阪府サイドは、

十分な議論のないまま、

「65ミリありき」で押し通そうとしていますが、


全審議を取材してきた私は、

このことには、全く、納得していません。

知事が、

「行政責任」を前面に押し出し始めている以上、

論点は、すでに、一点に集約し始めていると思っています。


知事に対しては、

再三、


「器がこれでいいのか?を議論するよう、委員会に対し、積極的に要請すべきではないか?」と

迫ってきました。


知事も、会見では、「そこは聞きたい」と言っていましたが、


残念ながら、前回、


自らが出席した委員会で、そこの議論の深化を要請する発言は、皆無でした。

忘れていたのか?

敢えて避けたのか??


大事な論点を、

忘れていたにせよ、敢えて避けたにせよ、

知事らしくないですし、

府民・国民に対する説明責任という意味でも、極めて問題があります。

委員長は、委員会の中で、

私の質問に対し、


器の議論は「あいまいにする」とおっしゃっていましたが、


器の議論をあいまいにしたままでは、

知事の「行政の責任」論に対して

どこまで議論を深めようとも、答えは出ません。


知事自身も、そのあたりのことは、わかっているはずだと思うのですが、


なぜ、「そこをはっきりしてくれませんか?」と、

もっと強く、言わないのでしょうか??


そこの部分の議論を深めたくない理由でも、あるのでしょうか??

大阪府は、

終始一貫して、

「フローがそうなっているから」という主張の一点張りです。


優秀な官僚を多数擁した行政機関が展開する理屈としては、

あまりにも「お粗末」です。


「フローをそうした」のは、他ならぬ大阪府自身です。


二言目には、

「委員会で承認されている」と言いますが、

審議をずっと聞いていた私の耳に、

「承認された」瞬間は、一度も記憶にありません。


複数の委員の皆さんも、

「承認したとは考えていない」と証言しています。

個別の議論の中で、「柔軟に修正も考えていく」はずであったのが、


いつの間にか、「硬直的な一人歩き」になっているのが、現実です。


さあ、

橋下知事は、


この現実を前に、


敢えて、議論に「目をつぶる」のか?


「議論なしに、フロー承認」という

大阪府事務局サイドの意向を、黙認するのか?


長きに渡った議論も、

論点は、いよいよ、この一点に絞られてきたと、考えています。


追記)

「堤防補強案」についての個別議論を深めることが

今後の「論点」だと考えている向きも多いと思いますが、

(むしろ多数派だと思いますが。)


私は、

知事の心中を考えれば、


もはや、


この議論の深化は、

あまり意味がないと考えています。


一長一短がある中で、


今のご時世、

大阪府の「新しい治水の考え方」の理念・原点に照らしあわせば、

「堤防補強案」の「長」が勝るのは、本来明白ですが、


知事のいう「行政の責任論」から見れば、

「全線完全整備案」が優位に立つのは、間違いないからです。


既に結論が出ている論点について、

府民の税金を使って、長時間、有識者に議論をさせること自体が、

すでに、「形だけの手続き」の段階に入りつつある

審議の「形骸化」そのものです。


類まれなる頭の回転の持ち主である橋下知事が、

このことに、

気づいていないはずは、、、、ないのですが。。。。

投稿者: 野村明大 日時: 2010年08月14日(土) | コメント (2)

コメント

業者の方も考え方を変えた方がええですよね。

一度にどーんと利益を得るよりも
時間をかけて少しずつ得る方が
業界(全体)を守ることにつながるって。

治水事業なんて
そこに人が住んでいる限り終わることはないのだから。

投稿者: (・e・) 日時:2010年08月14日(土) at 16:20

ようわ。器を決めたあと、器の規模を超える洪水に対する備えをどうしていくか。ですね。
器を決めること自体は、ルールでもなんでもいいわけです。大事なのは決めた後です。川を作ることを目的にしていると見えない危険がこんなにある。何ができるか。そういう意識の後に、器、これでいいの?と振り返るステップが大事だと思います。

投稿者: こてつ 日時:2010年08月24日(火) at 06:23

アナウンサー