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2020.2.21

AI暴走テロの容疑をかけられた天才科学者の決死の逃亡が始まる!

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映画『AI崩壊』
大沢たかおさん×入江悠監督 対談【後編】

映画『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』で日本中を沸かせた入江悠監督が描く完全オリジナルのサスペンス超大作『AI崩壊』が大ヒット上映中です!
舞台は2030年。AI(人工知能)「のぞみ」が突如暴走を始め、人間の生きる価値を選別・殺りくが始まり、日本が未曾有の大混乱に…!「のぞみ」を開発した天才科学者・桐生浩介は、「のぞみ」を暴走させたテロリストとして警察から追われる身に。なんとか逃亡を図る桐生だが…!?スピード感溢れる逃走劇と、全編を通して感じる圧倒的なリアリティ。まさに手に汗握る展開が待ち受けています。
今回は対談の後編をお届け。撮影で訪れた各地の思い出や、共演者の皆さんとのエピソードを語っていただきました。

天才科学者・桐生が警察の包囲網を振り払い、逃亡生活をスタートさせるきっかけとなった公道での衝撃的なシーンは、名古屋のささしまライブアンダーパスを全面封鎖して撮影されたもの。

入江「2030年という設定なので、未来感があり首都圏に見える場所、そして車の渋滞をつくって撮影ができる道路、という条件で日本全国を探しましたがなかなか探し出せなくて。ようやく見つかったのが、JR名古屋駅前にある道路でした。そこを3日間、完全封鎖できることになったので、映画の要となる大掛かりなアクションシーンを撮影することができました。あの撮影で、大沢さんには革靴で何百メートルも走っていただいて……。」

大沢「あの道路は上り坂になっているから、つらかったです(笑)。やっと撮影が終わったと思ったら、次は別のアングルで…その次はドローンで…と、同じシーンでも数パターン撮影しましたね。そうすると、だんだんスタッフも疲れてしまったんでしょうね、走る僕を止め忘れ、僕ひとり走り過ぎて駅近くまで行ってしまうこともありました。「どうしよう?このまま新幹線の切符を買って逃亡する?」とか考えたり(笑)。」

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桐生の逃亡シーンの撮影は、アクションシーンを含め、かなり大掛かりなものが多かった様子。その上ロケ地も日本各地に及び、大阪でも緊迫の逃走シーンが撮影されました。

大沢「大阪を訪れたのは、巨大地下道を逃げるシーンを撮影する時でした。あの頃、映画の撮影が中盤に差しかかった頃で、日本各地へ移動続きだったし、スタッフの疲れがピークの頃だったんです。
そこで、みんなでごはんを食べましょうということになり、通天閣の近くの鉄板焼店を貸し切ってみんなでワイワイとごはんを食べました。スタッフの方々とちゃんと話せたのはあの時が初めてでしたし、楽しい時間が過ごせました。僕はダイエット中だったので、ずっと緑茶だったのですが。」

入江「全スタッフが参加したから、100人以上いましたよね。大沢さんはダイエット中で食事やお酒を控えていたのに、その横でバクバクと食べたりビールを飲んだりしたので申し訳なかったです(笑)。」

大沢「皆さん、遠慮とか全然なかったですね(笑)。でも、本当に全員が疲れ果てていたので、あのタイミングでみんなと食事に行けたのはよかった。僕もみんなが楽しそうに食べたり飲んだりしている姿を見るだけで、元気をもらえました。大阪での撮影後、引き続き大変な撮影が続いたので、今にして思えば、大阪ロケでの食事会は本当に大切なものになりました。」

共演者は、賀来賢人さん、岩田剛典さん、松嶋菜々子さん、というそうそうたる顔ぶれ。とくに大沢さんは松嶋さんと過去に何度も共演しているそうですが、夫婦役は初めて。現場ではどんな会話を繰り広げたのでしょうか?

大沢「松嶋さんとの撮影は2日間だったのですが、何度か共演しているのでお互いの演技は感覚でわかるんです。でも、その感覚だけに甘えていてはいけない、と思って松嶋さんに「自分も必死に演じているから、助けてほしい」と伝えたら「わかってます」と。その直後から目つきが変わったので、松嶋さんのスイッチが入ったんじゃないかな。」

岩田さんが演じたのは、警察庁警備局理事官の桜庭誠。大沢さん演じる桐生を追い詰める重要な役回りです。また、賀来さんは桐生の義弟で医療AI「のぞみ」を管理・運営するHOPE社の代表取締役という役柄。現場では、どんなムードだったのでしょうか?

大沢「岩田くんと賀来くんは初共演なので、僕は「楽しい感じなのかな?」と思っていたのですが、ふたりとも撮影の合間でもずっと緊迫感を持っていました。とくに岩田くんは、本当に桜庭の役柄そのまま。クールで表情がまったく変わらない感じでしたよ。
だから僕、撮影が終わり、この作品の取材などで岩田くんと一緒になって、初めて素顔を知ったんです。おもしろいし、本当に素敵で、男前で、いつも笑っていて。桜庭とはまったく違うんですよ。今では一緒に食事に行くようになりました。後で聞くと、「撮影中はずっと緊張していた」と。大きなドームでコンサートをやるのと、映画の撮影現場はまったく別の感覚なのだそうです。もし撮影後に会えずにいたら、岩田くんの印象は桜庭のままで終わっているところでした(笑)。」

入江「岩田くんの緊張は、大沢さんと初めて一緒に仕事をするという部分が大きかったと思います。同世代と芝居するのと、先輩の背中を見ながら芝居するというのでは、緊迫感が違いますから。とくに岩田くんは、今回逃げる桐生を 追う側の役柄なので、撮影中はあまり親しくできなかったんです。それが二重、三重になって緊迫感を生んでいたんだと思います。」

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では最後に、読者の皆さんへメッセージを!

入江「AIや人工知能というと、とっつきにくいという方もいるかもしれないですが、大沢さん演じる桐生と娘の関係や、家族の温かさが根底に流れています。それは大沢さんが脚本段階から入念に準備されていた感情の流れで、それがラストシーンまで繋がっています。
僕は大阪のおばちゃんって、すごく温かいなと感じているんですが、この作品の温かさに通じるものがあるような気がします。ドキドキ、ハラハラしつつ、最後にホロッとしていただけたらと思います。」

大沢「本当に、近い将来起きるかもしれないパニックだなと思うシーンがたくさんあると思うので、皆さんにも自分のことのように感じていただけるといいなと思います。ぜひ劇場で体感してください!」

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プロフィール
【大沢たかお】
東京都出身。モデル活動を経て94年頃から本格的に俳優へ転向し、ドラマ・映画・舞台と幅広く活躍。主な出演作に『花』(2003年)、『解夏』(2004年/日本アカデミー賞最優秀主演男優賞受賞)、『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)、『地下鉄(メトロ)に乗って』(2006年)、『ミッドナイト イーグル』(2007年)、『桜田門外ノ変』(2010年)、『終の信託』(2012年)、『藁の盾 わらのたて』(2013年)、『風に立つライオン』(2015年)、『キングダム』(2019年)など。

【入江悠】
神奈川県出身。2009年自主制作による『SR サイタマノラッパー』が、ゆうばり国際ファンタスティック映画オフシアター・コンペティション部門グランプリを受賞し一躍注目監督に。その後『SR サイタマノラッパー2 ~女子ラッパー☆傷だらけのライム~』(2010年)、『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(2012年)を発表し、いずれも大きな話題になる。主な監督作に『ジョーカー・ゲーム』(2015年)、『太陽』(2016年)、『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』(2017年)、『ビジランテ』(2017年)、『ギャングース』(2018年)など。
映画『AI崩壊』
大ヒット上映中!
大阪ステーションシティシネマ、なんばパークスシネマほか 全国ロードショー!
http://wwws.warnerbros.co.jp/ai-houkai/
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