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特 集

2019/09/14

特集01

あなたの車は大丈夫?タイヤトラブル急増の背景 

これは、今年6月に撮影されたドライブレコーダーの映像。

大きな破裂音と共に、白い煙がタイヤから上がった。
トラックはコントロールを失い、そのまま壁にぶつかった。

(事故を撮影したドライバー)
「私が丁度追い越し車線でトラックを追い抜こうとしていた時に、
 トラックから破裂音がして破片が飛び散ったのが見えましたので、
 状況からして明らかにタイヤバーストだろうなと思いました」

重大な事故につながりかねないタイヤバーストによる事故。

あなたの車は大丈夫ですか?

(JAF 齊藤賢治 班長)
「お時間はあと30分~40分くらいで着く予定になりますので、
 よろしくお願いします」

JAF大阪支部の城南基地に所属する齋藤賢治班長。
この道20年のベテラン隊員だ。

この日の仕事は、タイヤトラブルによる救援要請から始まった。

(JAF 齊藤賢治 班長)
「ネジですね」

依頼者の車を見てみるとタイヤにネジが突き刺さっている。
ここから空気漏れが起きたのだ。


(JAF 齊藤賢治 班長)
「修理しますか?レッカーで引っ張りますか?」

(JAFを依頼したドライバー)
「きょう乗りたいんですけど…」

(JAF 齊藤賢治 班長)
「修理できるか確認します」

道路上に落ちているネジやクギを踏んでタイヤがパンクする事例は
よくあることだという。

今回の修理はおよそ40分で終了。
パンク部分をふさぐ応急処置を行った。

そしてまたタイヤトラブルによる救援要請。
現場にはパンクした車が…。

(JAFを依頼したドライバー)
「普通に車を乗ってたんですけど、まっすぐ走りにくいなと。
 走れないことではないんですけど、ハンドル操作がしにくかった」


(JAF 齊藤賢治班長)
「帰ってくる時も違和感がありながら乗って帰ってきた?」

(JAFを依頼したドライバー)
「そうです」

(JAF 齊藤賢治班長)
「空気が減ると、たわみが生じて亀裂が入ってしまう
 最悪このまま走ってしまうと、バーストの原因になったりしますので」

この車も道路上の落下物を踏んだことが原因。
空気が抜けている状態で走行したため
タイヤが潰れ、側面が地面に接触してできる“引きずり痕”が確認された。


こうした救援要請は近年多発している。
タイヤトラブルによるJAFの出動件数は
10年前と比べると、およそ1.5倍に増えた。

齋藤さんによると、特にこれからのシーズン、
タイヤのトラブルには一層の注意が必要だという。
いったいなぜか。


(天野裕貴 記者)
「強風の影響であのように看板のようなモノが風で飛んでいってしまっています」

今週、関東を襲った台風15号。
路上には瓦礫やガラス片などが散乱した。

(JAF 齊藤賢治 班長)
「台風の影響で強風にあおられて、木が倒れたりとか、
 ガラスの破片が飛んでしまったりとか、
 そういうものが路面に多く飛散します。
 それを踏んでしまってパンクの依頼が急増することが考えられます」

去年、関西を中心に被害が出た台風21号。
JAFによると上陸した9月4日からの3日間、
大阪府のタイヤパンクによる救援要請は782件。
前年の同時期と比べて約3倍に増えた。

パンクしたことに気付かず走行すると、
引きずり痕がつき、
最終的にはバーストしてしまう。
常日頃からのタイヤ点検が重要になってくるのだ。

(JAF 齊藤賢治 班長)
「JAFで推奨しているのは約1か月に1回(の点検)」

普段からタイヤを点検しているかドライバーに聞いてみると。

(一般のドライバー)
「スキーとかよく行くので、その手前はチェックするんですけど、
 夏場はあんまりしないですね」

(一般のドライバー)
「3か月とか、1年くらいの時もあるし」

タイヤ点検には、3つのポイントがある。

1つ目はタイヤの溝。
タイヤに記されている三角形のマークをたどると、溝の中に山がある。
この山が他の接地面と同じ高さになったら交換した方が良いという。

特にミニバンは重く、重心が高いため
カーブを曲がった時に
タイヤが均一に磨耗しない、偏磨耗を起こしやすく、注意が必要だ。


2つ目はタイヤの側面。この部分はタイヤの中でも
薄く弱い部分で、傷がついた状態で走行すると危険だ。

3つ目は空気圧。
画面左側が適正な空気圧のタイヤで、
右側がその半分の空気しか入っていないタイヤだ。

高速でタイヤを回転させると右側のタイヤは熱を持ち始め…


音を立てて破裂。
タイヤバーストを起こした。
空気圧が適正でなければ、このような現象が起き、
大きな事故につながりかねないのだ。

タイヤトラブル
増加の要因として社会の“ある変化”も見過ごせない。

それは、「フルサービスのガソリンスタンドの減少」だ。
セルフ式のガソリンスタンドは年々増加傾向にあるが、
フルサービスのガソリンスタンドは大幅に減っている。

エネルギー庁によると、2011年に改正された消防法により、
設置から40年以上経った貯蔵タンクの
交換や補強などが義務付けられた。
 
改修には多額の費用がかかり廃業する店が増えたという。

また、人出不足もセルフ式増加の背景にある。

(モータージャーナリスト・清水和夫さん)
「今まで(ガソリンスタンドなどに)お任せでタイヤを
 チェックしてもらっていたところ、
 最近はセルフが多くなってきている。
 自分で(点検を)やらない限りタイヤは今、
 無法地帯になってるんじゃないかなと思うんですね」

セルフ式でも、このようにタイヤに空気を入れる機械を
設置しているガソリンスタンドはあるのだが…

(一般のドライバー)
「はじめて聞きました。」
(一般のドライバー)
「使い方もわからないし、タイミングもわからないし」

タイヤの空気を入れるには、
まず自分の車の適正空気圧を知る必要がある。
この数値は、運転席のドアの開口部分などに記載されている。

これを確認した後、空気入れのホースを
エアバルブに押し当て調節することができる。

(モータージャーナリスト・清水和夫さん)
「(タイヤにも)人間ドッグみたいなことが必要。
 タイヤは命を乗せてますから、
 タイヤに対する意識は高めて頂きたいと思います」

カー用品店では、手軽にタイヤの空気圧を監視できる
最新型の機器を取り扱っている。

タイヤのエアバルブにセンサーを取り付け、
そこから空気圧などの情報を車内に取り付けた受信機と連動させる。

専用アプリを使えばスマートフォンでタイヤの状態をチェックでき、
走行中、異常が発生すれば、車内のセンサーが鳴る仕組みだ。

(A PIT オートバックス・東雲店 佐藤京介さん)
「目的地に出発する前にご自身のスマートフォンで
 手軽に現在のタイヤの状況を把握できる仕組み。
 ご自身の手を汚したりせずにガソリンスタンドや車屋さん行かずとも、
 安心して出発できるのが1番魅力的なところかなと思います」


秋の行楽シーズン。
タイヤの点検1つで、防げる事故があるかもしれない。

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